『新世紀エヴァンゲリオン』『シン・ゴジラ』等でお馴染みのクリエイター、「庵野秀明」氏。
その庵野氏が制作に関わった、新機軸のウルトラシリーズ『シン・ウルトラマン』が、現在上映中です。
shin-ultraman.jp(2022/5/17閲覧)
www.nikkansports.com(2022/5/16)
『シン・ウルトラマン』は、『シン・ゴジラ』と同じく「庵野流リアリズム」を取り入れた作品になっています。故に、子供向けではなく、大人向け作品に仕上がっている。
また、庵野作品の特徴「賛否両論がある」というのも健在。様々な意味で、歴史に残るウルトラ作品になりそうです。
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ところで…
筆者の知る限り、庵野氏がウルトラシリーズ製作に関わったのは、今回が初めてではありません。『シン・ウルトラマン』以外にも、関連作品は存在します。
しかも、「庵野氏が裏方で終わらず、ウルトラマン役で出演した」という衝撃の作品。
その作品タイトルは、『帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令』です。
『帰ってきたウルトラマン』といえば、『初代ウルトラマン』『ウルトラセブン』に続く、ウルトラ超人シリーズの三代目作品。
テレビシリーズとして製作され、1971~1972年に放送されました。
この『帰ってきたウルトラマン』。
一応は「子供向け番組」だったのですが、話によってハード&ダークな内容のモノも多く、大人が鑑賞しても楽しめる作品になっています。
当ブログでも、何度か記事にしました。
この名作『帰ってきたウルトラマン』に、庵野氏が関わっていた。
ちょっとビックリです。
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とは言っても、庵野氏が円谷プロ(ウルトラシリーズの製作会社)に籍を置いて、『帰ってきたウルトラマン』を作ったワケじゃありません。
また、『帰ってきたウルトラマン』のエピソードタイトルに、『マットアロー1号発進命令』というものはありません。
何故なら、『帰ってきたウルトラマン マットアロー1号発進命令』は、円谷プロ製作の本家『帰ってきたウルトラマン』に触発された庵野氏が、同人活動(アマチュア活動)で製作した映像作品だからです。
同人作品ですから、円谷プロとの直接的関係はなし。テレビシリーズとの関係もなし。撮影時には許諾もなし。
そして、面倒なシガラミもなし。良くも悪くも、「本家『帰ってきたウルトラマン』をベースにして、製作者が好き勝手に作った作品」です。
が、『マットアロー1号発進命令』は同人作品とはいえ、かなり完成度の高いものになっています。
特に、カメラワークやミニチュアセット等が凝っている。特撮表現も、比較的高クオリティ。シーンよっては、本家に匹敵する部分もチラホラ存在します。
そして、同人故の悪ノリも顕著。庵野氏が演じるウルトラマンは、その最たるものです。見れば必ずビックリするでしょう。
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ちなみに、この『マットアロー1号発進命令』は、映像ソフトが販売されています。
製作時には、円谷プロから正式許可を得ていなかったのですが、後に話を通して発売OKとなりました。
商品名は、「庵野秀明 実写映画作品集 1998-2004」です。この中に、『マットアロー1号発進命令』が収録されています。
「若かりし頃の庵野氏が、ヤル気満々でウルトラマンを演じる姿」に、興味を持たれた方。そんな方には、この映像ソフトがオススメです。
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