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【マスコミとネットの話】自殺対策を推進するためにメディア関係者に知ってもらいたい基礎知識

本日、お笑い芸人の「上島竜兵」氏が亡くなったというニュースが報じられました。

先ずは、ご冥福をお祈り致します。

www.jiji.com(2022/5/11)

newsdig.tbs.co.jp(2022/5/11)

www.sankei.com(2022/5/11)

 

人気お笑いトリオ「ダチョウ倶楽部」のメンバーの上島竜兵(うえしま・りゅうへい)さん(61)が死去したことが11日分かった。

警視庁中野署によると、現場の状況から自殺とみられる。

 

同署によると上島さんは同日未明、東京都中野区の自宅から救急搬送されたが、午前1時ごろに搬送先の病院で死亡が確認されたという。

所属事務所によると、同日未明に自宅で家族が異常に気づいた。

https://www.sankei.com/article/20220511-RI64GUMF4NLQ7B7WV2EBELOH5I/より。改行等は筆者によるもの。以下同)

 

記事によると、警察は「現場の状況から自殺と”みられる”」というスタンスだそうで。

これは当然です。人が死ぬということは、ただ事ではない。パッと見ただけで判断を下せるワケがないのです。「かも知れない」という視点を持ち続けて、捜査しなければなりません。

 

当事者でなければ、分からないことも多い。

筆者を含め、無関係の者がワイワイ騒ぐのは如何なものかと。

「証拠のない断言」や「根拠のないデマ」は、御法度です。

 

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で、今回の様なことが起こると、決まって批判されるのが「マスコミの取材・報道姿勢」です。

特にワイドショー系の「情報バラエティ」が、批判を喰らい易い。

www.j-cast.com(2022/5/11)

myjitsu.jp(2022/5/11)

 

人の死が絡む話は、解決に時間がかかります。マスコミ関係者は、それをちゃんと考えているのかどうか?

遺族の心情も穏やかではないのに、本人の自宅周辺に押し掛ける時点で「迷惑のタネ」を撒くのです。「仕事だから仕方ない」で済む話かどうか、非常に疑わしい。

 

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「芸能人の死と、マスコミの無神経」については、昨年末にも問題視される騒動がありました。

 

2021年12月。

女優「神田沙也加」氏の急死を受け、御両親である「神田正輝」「松田聖子」両氏が葬儀場で短時間のスピーチを行いました。

その際、居合わせたマスコミ関係者が「今のお気持ちは?」と質問。これが「無神経の極み」として、大炎上しました。

 

お子さんを失い、「そっとしておいてください」と御両親が訴えた状況を前にして、ネタを増やそうとするマスコミ関係者。

その神経が分からない。

hochi.news(2021/12/22)

gendai.ismedia.jp(2022/1/17)

 

こういう無神経な態度は、芸能人に限らず・一般の方に対しても同様。

特に、大地震や水害が発生した後に、「避難所内を勝手に撮影した」として揉める等、騒ぎのタネを増やす場面が多い。

取材を申し込んで断られ、腹いせに玄関を蹴飛ばしたマスコミ関係者もいました。

 

今回の上島氏の話でも、近しいことが起こって炎上しています。

こういう場面を見ると、「マスコミの質が酷い」という批判が起こるのに…。

学ばない人が多い業界ですね。

 

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他方、我々一般人は注意を払わなくていいか?…といえば、そんなことはありません。

ネットやSNSを使い、「情報の拡散」「自らの意見を発信」という行為が可能であれば、誰でもマスコミ側の人間です。放送局や新聞社に勤めていなくとも、大勢に情報を伝達できれば、それは「マスコミ」です。

 

この機会に、「自殺報道の注意点」について、WHO(世界保健機関)から発表されている啓発文章を読んで頂きたい。

日本では、厚生労働省HPにて、「自殺対策を推進するためにメディア関係者に知ってもらいたい基礎知識」という表題のレポートが出ています。これが、WHOの文章を日本語に訳したものです。

特に、SNSを使う人は危険。「無神経マスコミ」以上の炎上騒動を起こすかも知れません。言動に注意しましょう。

 

筆者も、以下引用をよく読んで、「自分も失敗するかもしれない」「言動には注意しよう」と肝に銘じた次第です。

 

自殺に関する責任ある報道:
すぐわかる手引(クイック・レファレンス・ガイド)

 

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やるべきこと

・どこに支援を求めるかについて正しい情報を提供すること
・自殺と自殺対策についての正しい情報を、自殺についての迷信を拡散しないようにしながら、人々への啓発を行うこと
・日常生活のストレス要因または自殺念慮への対処法や支援を受ける方法について報道をすること
・有名人の自殺を報道する際には、特に注意すること
・自殺により遺された家族や友人にインタビューをする時は、慎重を期すること
・メディア関係者自身が、自殺による影響を受ける可能性があることを認識すること

 

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やってはいけないこと

・自殺の報道記事を目立つように配置しないこと。また報道を過度に繰り返さないこと
・自殺をセンセーショナルに表現する言葉、よくある普通のこととみなす言葉を使わないこと、自殺を前向きな問題解決策の一つであるかのように紹介しないこと
・自殺に用いた手段について明確に表現しないこと
・自殺が発生した現場や場所の詳細を伝えないこと
・センセーショナルな見出しを使わないこと
・写真、ビデオ映像、デジタルメディアへのリンクなどは用いないこと

https://www.mhlw.go.jp/content/000526937.pdf

 

 

--------------(記事了)--------------