本日は、某有名レトロ映画に触れていきましょう。
作品のタイトルは、『ベン・ハー』です。
この『ベン・ハー』。アメリカ映画史に残る名作なのですが、元々は小説です。
初めて世に出たのは、今から100年以上前の19世紀末。作者は、アメリカの政治家で作家の「ルー・ウォレス(ルー・ウォーレス)」氏です。
この小説がヒットし、舞台化や映像化に発展。
特に映像化の方では、モノクロ映画の時代から複数回に渡って、長編映画が製作されました。
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その中で最も有名なものは、1959年の映画作品でしょう。アカデミー賞11部門獲得の、超有名映画です。
監督は、『ローマの休日』を撮った「ウィリアム・ワイラー」氏。主演は、『猿の惑星』等でも知られた「チャールトン・ヘストン」氏です。
最近のものになると、2016年にリメイクされた実写映画があります。リメイク版はCG使いまくりで、かなり迫力があります。
しかし、筆者のオススメは、1959年版の方です。今から60年以上前の映画であり、CG技術等は皆無。故に、レトロ感漂う作品に仕上がっています。その味わいが『ベン・ハー』の世界観とマッチして、重厚な雰囲気を醸し出しているのです。
(上画像:1枚目「1959年版」。2枚目「2016年版」)(提供:Amazon)
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『ベン・ハー』の内容を簡単に説明すると…
▼時は1世紀。イエス・キリストが生きていた頃の話。
▼中東・イスラエルに、「ベン・ハー」という名の男性がいた。彼は、ユダヤ人有力者の一族であり、なかなかに人望も厚い人物である。
▼当時のイスラエルは、ローマ帝国から圧力を受けていた。「ローマによる大規模な軍事侵攻で国が亡ぶ」ということはなかったものの、ローマに屈し、属州(属国みたいなもの)としての道を歩んでいたのだ。
▼ある日のこと。ローマ側から、新しい総督(地方に派遣される知事)がやってきた。
▼この総督を迎えるに当たり、ベン・ハーは「ローマへの反逆を企んでいる?」との疑惑を持たれてしまう。しかし、これは完全に濡れ衣。ベン・ハーを疎ましく思う者によって仕組まれた罠であった。
▼この騒動により、ベン・ハーは「有力者」から「奴隷の身分」にまで落とされてしまう。
▼しかし、彼は諦めなかった。自分を嵌めた人間に復讐する為、奴隷としての苦役に耐えるベン・ハー。やがて、彼に反撃のチャンスが巡って来るのだが…。
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『ベン・ハー』の最大の見せ場は、何といっても「戦車戦」ですね。闘技場で、戦闘用馬車に乗ってレースを行うシーン。
この場面は、いわゆる「剣闘士」が戦うシーンに近い。
古代ローマのコロシアムにて、本当に命のやり取りを行う戦士たちが「剣闘士」です。
映画『グラディエーター』や、漫画『拳闘暗黒伝セスタス』シリーズで描かれる物語が、剣闘士ワールドの典型・ド真ん中です。
これらの作品が好きな方は、『ベン・ハー』にも親和性が高いでしょう。
壮大なる歴史ロマンであり、迫力のある戦闘シーンがウリの『ベン・ハー』。
興味のある方は、この機会に是非ご覧ください。
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