筆者は、レトロなものが好きです。
映画・ゲーム・本・グッズ…等々、独特の味があれば何でも好き。
そんな筆者が、非常に喜ぶ話がひとつ、各種媒体で報じられました。
それは、名作として名高い映画『ローマの休日』が、2022年5月13日の午後9時から、日テレ系「金曜ロードショー」で放送される…という話です。
mantan-web.jp(2022/4/22)
女優のオードリー・ヘプバーンさん主演の名作映画「ローマの休日」(ウィリアム・ワイラー監督、1953年)のデジタルリマスター版が、日本テレビの映画枠「金曜ロードショー」(金曜午後9時)で5月13日に放送されることが分かった。
同作が「金曜ロードショー」で放送されるのは約18年ぶり。
新たな吹き替え版が放送されることになり、声優の早見沙織さんがアン王女(ヘプバーンさん)、浪川大輔さんが新聞記者のジョー・ブラッドレー(グレゴリー・ペックさん)の吹き替えを担当することも発表された。
(https://mantan-web.jp/article/20220421dog00m200035000c.htmlより。改行は筆者によるもの)
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『ローマの休日』といえば、名優「オードリー・ヘプバーン」の初主演作にして、アカデミー賞3部門受賞の名作です。初公開は、今から約70年前の1953年。筆者は勿論、読者様の大半は生まれていないであろう時代です。
そんな昔の作品が、未だにテレビのゴールデンタイムで放送される。これを凄いと言わずして、何と言えばいいのか?
時を経ても『ローマの休日』が大事に扱われるのには、様々な理由があるでしょう。
例えば、主演のオードリー・ヘプバーン氏。彼女は、現代の感覚からしても超美人。映えます。「王女が公務を抜け出して、一般人としてローマ観光を満喫する」という役どころにも、かなりフィットするキャラクターです。
また、映画のオチも秀逸。
ネタバレになってしまう為、ここでは詳細を書きませんが…つまらないオチでもなければ、古臭いオチでもない。今見ても十分に楽しめる造りです。
ただの懐古主義で大事にされるのではない。約70年もの間、色褪せない魅力を秘めている。故に、『ローマの休日』は愛され続け、ゴールデンタイムでの放送も可能になるのでしょう。
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「色褪せないレトロ作品」といえば、他にも数多存在します。
『ローマの休日』と近しい時代でいえば、1954年公開の初代『ゴジラ』がありますね。
『ゴジラ』は「SFパニック映画」ですから、特撮場面に関してはどうしてもチープに見えてしまう。
また、今では「ちょっとおかしいだろ?」と言ってしまうシーンも存在します。例えば、「レポーターが、冷静に死亡実況してしまう」とか。
しかし、根底に流れるメッセージは、かなり重厚。現代でも十分に通用します。
いや、ロシアがウクライナを侵略している現代だからこそ、より一層重みを増すのかもしれません。
初代『ゴジラ』は、実は「反核映画」「反戦映画」です。
ゴジラは、核実験が原因で誕生しました。その経緯を背景に、「核兵器の恐ろしさや理不尽さを、怪獣というものを通して具現化した」というのが、映画『ゴジラ』の骨子です。
人間が、核兵器や戦争から離れない限り、『ゴジラ』の放つメッセージは色褪せないのです。
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当ブログでは、よく「レトロ映画」「レトロ特撮作品」「昔の漫画作品」等を紹介しています。
(ここ最近は、ウクライナの話ばっかりで、ちょっとご無沙汰ですけれど)
筆者は楽しく紹介しているつもりなのですが、時たま「ちょっと古臭いかな?」「新しい作品の方が、読者様に喜んで貰えるだろうか?」と、レトロ作品紹介記事に対して疑念を持つ場合があります。
しかし、上記『ローマの休日』の話を見ると、元気が出ます。
「レトロ作品がゴールデンタイムに流れる」という事実が存在し、楽しみにしている人も数多くいらっしゃる様子。この姿が、「レトロ作品にも素晴らしいものは多い…と主張しても、何らおかしくない」という考えを後押ししてくれるのです。
今後も、折を見てレトロ作品を紹介していこう。
少々古臭く思えても、「根底に流れるものは素晴らしい」となれば、堂々と紹介しよう。
筆者は、そういう想いを強くしました。
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