1995年1月17日。午前5時46分。
明石海峡を震源とする、巨大地震が発生しました。いわゆる「阪神・淡路大震災」です。
この地震による犠牲者は、6500人に迫ります。日本史に残る大災害でした。
震災の影響で、京阪神の都市部を中心に、深刻な被害が発生しました。
特に酷かったのは、震源から近い神戸の街。ぺしゃんこに潰れた家。あちこちで起こる火災。高架が根元からボッキリと折れ、落ちかけのバスが放置された高速道路。
この手の被害映像や写真を見ると、今でも胸に来るものがあります。
もうすぐ阪神淡路大震災から27年が経とうとしています。写真は、当時スキーツアーからの帰路だった阪神高速道路上を走行中に被災し、間一髪で転落を免れた“落ちないバス”です。そのバスに乗務していた京都支店の安井 義政運転士が取材を受けた番組が次の日程で放送予定です。是非ご覧ください。 pic.twitter.com/6pBTTUZrz3
— 帝産観光バス株式会社【公式】 (@teisan_bus) January 11, 2022
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筆者は関西人です。大震災発生時には、この世に生まれていました。が、当時はまだお子様。何が何だか分かっておらず、事態の深刻さを”本当の意味では”理解していなかった。
筆者の居住地域は、神戸から離れた地域でした。加えて、震災当日には遠くへ行っていました。故に、発生直後の直接的被害を受けず、余計に実感やトラウマがありません。
しかし、被害を受けた知り合いは、多数いました。
と申しましても、筆者自身がガッツリ面識を持った方々ではなく、「親戚」「親の友人知人」という繋がりが殆ど。そうなると、どうしてもフィルターが挟まれてしまい、いまいち深刻さが伝わらない。
物事の分別がつき始めてから、様々な資料や体験談を見聞きして、やっとこ実感が湧いてきたのは…震災から数年後のこと。恥ずかしながら、関西人としては遅い方です。
ただ、「その想いを風化させることなく、何かの機会には思い出そう」と考えてからは、ずっと活動を続けています。
当ブログも、その活動のひとつです。
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震災発生から27年になる、本年・2022年。
新型コロナウイルス騒動が収束しない中ではありますが、今年も追悼集会が開催されています。
www.kobe-np.co.jp(2022/1/17)
27年も経てば、「震災を肌身で感じた方」は減ります。仕方ないことですけれど。
「震災後に生まれた方」が増え、その方々がまた子供を設け、震災を知らない世代が増えていく。それが自然の流れです。良いも悪いもない。
ただ、災害の怖さや悲惨さは、長く語り継いでいくべきものです。
今でも、慰霊碑の前で泣く方がいらっしゃいます。「家族が死ぬ直前の様子」を目の当たりにして、未だに心の傷と闘う方も少なくない。
何もしていないのに、いきなり命を奪われる。人生は理不尽です。
自然災害は、情け容赦も忖度もありません。それ故、やりきれない。
しかし、現実の姿が無慈悲である以上、知恵を絞って戦わなくてはならない。それが、生きている人間に与えられた課題である。筆者はそう捉えています。
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毎年、筆者が考えること。それは、「過去の教訓が活かされているか、検証する」ということです。
過去の苦い経験を活かし、次の災害に備える。これしか出来ませんが、これをやるべきだと考えます。
個人的に出来ることは、
「非常用持ち出し袋のメンテナンス」
「災害発生時の避難経路や避難場所の確認」
「家庭内備蓄の確認と補充計画立案」
くらいでしょうか。”自分の身の回りのことだけ”になってしまいますが、自分の身を守るということは、被災者を一人減らすことと同義。非常に意味がある。
個人的なこと以外では、
「職場等の防災訓練に参加」
「災害関連ニュースの閲覧と、それに関する意見をブログやSNSで発信」
くらいかと。
小さなことですが、これもやるだけ意味が増すと考えます。何もしないで災害を舐めてかかるより、数十万倍有意義です。
今、やれるだけの備えをやる。これを疎かにしては、守れるものも守れない。
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災害といえば…
先日、トンガの火山噴火を原因とした津波騒ぎが、日本全国で起きました。
当ブログでも、記事化しています。
この噴火による深刻な被害は、今のところ日本では出ていません。
しかし、船が転覆したり、避難中に怪我をしたという話はある。被害がゼロだったワケではない。
そういうニュースから、自分が考えるべきことをピックアップして、次の災害に備える。これが大事です。
筆者が気になるのは、「避難中に怪我した」という話ですね。どんな状況で起こったのか、気になります。引き続き、該当するニュースを探してみましょう。
加えて、「自らの避難行動をシミュレートして、問題を洗い出す」ということはやります。イメージトレーニングみたいなものです。
これらの活動により、災害発生時の生存確率が向上する筈。
地味ですが、出来ることを・出来る時にやるだけ。
そういう積み重ねが、いざという時に効いてくるのです。馬鹿にしてはいけない。
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