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【諸子百家の話】『孫子』の魅力を語ってみる

筆者は、漫画『キングダム』を好んで読みます。

当ブログでも、関連記事をいくつかアップしています。

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『キングダム』は、今から2200年以上前の中国を舞台にした話。いわゆる「春秋戦国時代」と呼ばれる時期を描く作品です。

 

春秋戦国時代は、中国が荒れに荒れた時期。大小様々な国が勃興し、果てのない戦乱が続く大混乱期でした。

その乱世に終止符を打ったのが、秦の始皇帝です。『キングダム』は、この始皇帝に仕えた武将「李信」を主人公にした物語です。読み応え抜群。

 

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この『キングダム』や「春秋戦国時代」を語る上で、絶対に外せないのが「諸子百家」の存在です。

諸子百家とは、簡単にいえば「学派」みたいなもの。乱世の下で生まれた思想や学問の流派のことです。

儒家・法家・墨家…等々、現代でも耳にする有名な名前が出て来ます。国語や歴史の授業で、耳にした方も多い筈。

 

その諸子百家の中に、「兵家」があります。

この学派は、主に「戦争」「戦略」をテーマにしたもの。乱世の申し子と呼ぶべき存在です。

特に有名なのは、『孫子』ですね。『キングダム』の中でも引用されています。

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孫子の思想は、『キングダム』の描く時代から更に200年以上も昔に始まったもの。

諸説ありますが、紀元前500年頃の思想家&軍略家「孫武」から始まったとするのが通説です。

その後、孫武の子孫「孫臏(そんぴん)」の思想を加え、ひとつの形を成しました。

 

更に言えば、孫子に注釈をつけ、世に広めた有名人がいます。

それは、三国志の英雄である「曹操」です。

世に出回っている「孫子関連本」の多くは、曹操の書いた『魏武帝註孫子』がベースになっています。

 

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この孫子。「戦争にどうやって勝つか?」を追求したものですが、応用範囲が非常に広い。

一応は「戦争の話」「殺し合いの話」をテーマにしているものの、それだけで終わるものではありません。現代でも通用する、「仕事を成功させる極意」「組織運営のエッセンス」が濃縮された内容になっています。

その為、令和時代になった今でも、様々な解釈本が出版されています。熱心に愛読する方も多い。筆者もその一人です。

 

戦争は、確かに「命のヤリトリ」以外の何物でもありません。

が、少し見方を変えてみれば、「人間がやる仕事のひとつ」であるともいえます。

軍隊には司令官がいて、現場の部隊長がいて、一般兵士がいる。上からの命令を部隊長に伝え、現場の部隊長が一般兵を率いて行動する。

これは、現代の会社組織と全く同じです。故に、現代でも「孫子は使える」となり得る。

 

また、ビジネスは戦争に例えられることが多いもの。

よくあるのは、「ラーメン戦争」「コンビニ戦争」みたいなヤツですね。あれは、別に殺し合いをしているワケではなく、勢力争いをしているだけです。

が、勢力を増す為には、商売敵よりも上手な組織運営をやらなければならない。上手な組織運営は、軍隊の運用に通じるものが多い。故に、名著『孫子』の内容が活きるのです。

 

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とはいえ、『孫子』の内容は、恐ろしく地味です。歴史小説で描かれる様な「乾坤一擲の妙手」というものは、ほぼ書いていない。

しかし、本当のプロフェッショナルが語る極意というものは、往々にして地味です。地味であるが故に、応用が利く。それが、「2500年前の思想書であるけれど、現代でもベストセラーになり得る理由」です。

今後、当ブログでも折に触れて『孫子』を採り上げたい。そう考えています。

 

筆者は、よく「時事ネタ」をテーマにした記事(大抵は問題に対する批判記事)を書きますが…

その記事で触れる問題は、「孫子の内容を知って実践すれば、避けられたもの」である場合が非常に多いのです。

問題の根っこを分析するのに、『孫子』は非常に有用である。そのことを示す為、機会があれば特集記事を書くことに致しましょう。

恐らく、結構な量の記事をアップできると思われますが…。

 

 

-----------------(記事了)-----------------