~今週のお題「忘れたいこと」より~
「忘れたいこと」ですか…。
もう山の様にあり過ぎて、出来れば全部忘却の彼方に消え去って欲しいところです。
忘れたいことの大半は、「過去の失敗」の話。
それも、中途半端だったり勘違いだったりで、「不完全燃焼」のまま終わった仕事の失敗話はキツイ。何年経過しても、機会がある毎にフラッシュバックして、嫌な気分になってしまいます。
まぁ、幸いといいますか、筆者の場合は「思い出したら、身動きが取れなくなる」という具合にはならない。比較的軽度なレベルで止まっています。前に進む気力はある。
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しかし、「嫌なことを思い出せば、前に進むペースが落ちる」という状況はよくあります。
そんな時に、どうやってリカバーするか?
筆者がよくやるのは、以下の行動です。大きく分けて4つ。
(1)仕事に没頭する
「仕事」といっても、いきなり高度なものをやらなくてもいい。雑用程度の簡単な仕事からでOKです。
手書きメモを、PC文章に落とし込む。机の周りを整理する。それくらいの作業的なモノで十分。
やっているうちに、頭の中から雑念が払われ、より高度な仕事へと進むことが可能。
(2)掃除
この場合の掃除は、完璧さを求めては駄目です。「だいたい」でいくのが肝。
隅から隅まで・家具の裏に至るまで・とにかくピカピカ…とまでしない方がいい。大雑把でよろしい。
「簡単に移動可能なキャスター付きの家具」くらいなら、動かして裏を掃除するというのもアリです。が、片手で動かせないものは放置。見える所だけやれば十分です。
大雑把な掃除ですから、達成度評価とは無縁。プレッシャーがありません。他方、多少なりとも綺麗になる。「前に進んだ」「仕事をやった」ということには変わりがない。
故に、前向きになる為のスイッチがONになり易い。
(3)寝る
かなり深刻な悩みでも、一晩寝れば深刻さが和らぐものです。
嫌な気分になった時は、とにかく早寝する。最も安価で、簡単で、効果のある方法です。
(4)自分で料理を作って食べ、自分で後片付けをやる
有名漫画『ダンジョン飯』の台詞にもあります。「食事とは、生きる為には欠かせない行為。基本的に前向きなものである」と。
筆者は、普通に自炊します。素人料理ですけれども。
料理をしている時は、余計なことを考える暇が無い。お湯が沸き・肉が焼け・煮物が仕上がり…と、かなり忙しい。次から次にやることが出て来る。悩んで立ち止まっていては、料理が焦げてしまいます。故に、サッサと動かねばならない。
動いているうちに、嫌な事を思い出す暇もなくなり、気分が安定します。結構効果的。
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上記行動のポイントをまとめると…
◆できるだけ「単純作業」に近い仕事で、手や足を動かす。
◆「アレコレ考える暇」を持てない、ちょっと多忙な状況に身を置く。
◆小さくても成果が出る行動をとる。例えば、「掃除で部屋が綺麗になった」「寝て疲れが取れた」というのも、小さいながら立派な成果といえる。
こういう点が共通していますね。
要は、「余計なことを考えない状況」を作り出す。これが大事。
嫌なことを思い出すというのは、「ネガティブ思考回路のスイッチを入れ、なおかつループに入る」という悪循環の切っ掛けに繋がる。
故に、ループに入る前に「頭カラッポ」の状態にして、ループ突入を回避する。その為に、単純作業をやるのです。
ループから逃れたら、こっちのものです。冷静さを取り戻し、また前に進む算段ができる。
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この「単純作業で、頭をカラッポにする」という行動は、「お坊さんがお経を唱える」という行動に似ています。
知り合いのお坊さんが、こう仰いました。
「余計なことを考えると、お経を唱えていられない」
「唱えているうちに雑念が払われ、頭の中がスッキリする」
「スッキリした頭になった後、課題について考えれば、成果が出易い」
筆者がよくやる「単純作業メインの行動」も、お経に繋がる何かを持っている。
ポイントは、やはり「頭のクールダウン」ですね。
人間は、そこまで器用ではない。特に筆者は不器用。一度にできることは、せいぜい2つか3つまで。
その2つか3つを、「嫌なことを思い出して悩む」というもので埋めてしまうのではなく、雑用で埋める。雑用を続けていくうちに、「嫌な想い」は薄まる。感情的要素が抜けたら、冷静に動けます。そうなってから、次の行動に出ればよいのです。
難しいのは、「嫌な気持ちになると、何も手がつかなくなる」という状況。こうなると動き難い。
そんな時の為に、前もってリストアップしておくのです。「嫌なことを思い出した時に、こうしよう」という行動を。
そうすれば、速攻で雑念払いの行動に移行し、程なくして嫌な気分が抜けます。
備えあれば患いなし。
自分なりの「リカバリ行動リスト」を、この機会に作成してみては如何でしょうか?
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