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手作り&裏読み&日替わりブログ

【レーザー兵器の話】リアルなレーザー砲は、農業に役立つ

レーザー砲。

SF作品には欠かせない、王道の武器です。

読者の皆様も、一度くらいは見聞きした経験をお持ちかと。

 

このレーザー砲は、現実世界でも研究・開発されており、「兵器としての実戦配備」に近付いています。

例えば、以下のニュース。アメリカ海軍が、中東・アフリカに挟まれた「アデン湾」にて、レーザー砲による迎撃実験を行った…という話。

apnews.com(2021/12/15)

 

アデン湾近辺では、イスラム系の武装組織が活動しています。

この地域では、爆弾を積んだ無人小型船を目標に突撃させる、いわゆる「ドローン攻撃」のニュースが度々報じられていますね。

このドローンを迎撃する目的で、今回の「レーザー砲の照射実験」が行われたとのこと。

 

なお、実験は成功。レーザー照射を受けた標的は、破壊されました。

 

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レーザー砲を使った射撃(照射)実験は、随分前から行われています。

例えば、下記動画です。アメリカ海軍の公式チャンネルにアップされた、レーザー砲の実験動画。

公開されたのは、2014年。この時点で、「動く目標の破壊」「航空ドローンの撃墜」には成功しています。

www.youtube.com(2014/12/10)

 

実験の様子を見る限り、映画『スター・ウォーズ』の様な「分かり易いレーザー射撃」ではない。射撃音も光も出ていません。「静かに焼く」というイメージです。

これがレーザー砲の利点。兵器で使われるレーザーは、目に見えません。故に「目視で避ける」という行動は不可能です。

 

レーザー砲の利点は、他にもあります。例えば、「弾薬が不要」という点。これは大きい。

レーザー砲は、発電機に繋げれば作動し、弾を込める必要はありません。故に「弾切れ」が起きない。弾薬庫を作る必要もない。場所を取らずに済みます。

また、弾を撃たなくて済むということは、弾丸の代金が浮くということ。コスト削減にも繋がる。

 

レーザー砲が完成し、実戦配備されるとなれば…戦いの様相は、かなり変わるでしょう。

ひょっとして、ミサイルが無用の長物になるかも?

 

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レーザー砲に関する話は、日本国内でも動きのある話です。アメリカ海軍ほどではないにしろ、リアル世界で研究・開発され、実戦配備に関するネタも報じられています。

まぁ、日本の場合は「軍艦」に配備するのではなく、「農場」に配備される方が先かも知れませんが。

www.agrinews.co.jp(2021/12/10)

農研機構は、素早く飛び回る害虫の空中での位置を、カメラの画像を基に予測する方法を開発した。

予測した位置に高出力レーザー光を照射し、害虫を駆除する技術に応用。2025年までに実用化を目指す。

農薬を使わず、害虫を効率的に駆除・防除できる。

 

幼虫が野菜などを食害するガの一種・ハスモンヨトウの成虫を対象に開発した。二つのレンズで立体的に捉えられる特殊なカメラで、空中での位置を計測。

飛行パターンを解析し、撮影画像と組み合わせて、0・03秒先の位置を予測できるようにした。

 

農水省は、農薬に代わる防除技術として、飛んでいる害虫を検知・追尾し、高出力のレーザー光で狙撃する方法の開発を進める。

https://www.agrinews.co.jp/news/index/44524より。改行等は筆者によるもの)

 

日本では、敵機をレーザー砲で迎撃するのではなく、害虫を迎撃する研究が進んでいます。

この研究が実用化されたら、AI搭載型のドローンに取り付けて、広い農場を害虫から守ることも可能。

 

上記記事では、「ハスモンヨトウ」という蛾に絞って、研究が進められています。

ハスモンヨトウの迎撃(駆除)に成功すれば、同じ手順で害虫のデータをどんどん追加し、最終的には「完全無農薬で収穫高大幅アップ」へ至ることも夢ではない。

 

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日本は、食糧自給率が低い国です。

残念ながら、人々の持つ「農業への関心」が高いともいえず、天候・政策・価格変動などの条件に苦悩することも多い。

そんな中で、上記の「害虫迎撃システム」が完成すれば、日本の農業が大きく変わるかもしれません。いや、日本だけではなく、世界中がそうなるかも?

 

特に、アフリカで大量発生した「サバクトビバッタ」への対策としては、かなり有効な予感アリ。

getnavi.jp(2021/8/16)

 

サバクトビバッタを駆除する為には、殺虫剤散布が有効だとされています。

しかし、殺虫剤を撒いても「速攻で全滅」とはいかない。殺虫剤への耐性を持つ個体もいますし、撒いた地域の土壌は汚染される。

加えて、殺虫剤にまみれたバッタを有効活用できない。「毒まみれ」ということですからね。

 

そこへ、「レーザーによる害虫迎撃システム」が配備されたら?

バッタは次々と撃ち落される為、農場への被害を防げる。薬を撒く必要がない為、土壌汚染の心配も少ない。

そして、撃ち落されたバッタを、食糧にできるかも知れない。日本でも「イナゴの佃煮」がありますからね。あれと同じです。

 

 

現実世界では、「レーザー砲といえば、戦争」ではなく、農業への応用も利く。かなり希望の持てる話です。

軍事技術の平和利用とは、正にコレ。

 

 

--------------(記事了)--------------