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手作り&裏読み&日替わりブログ

【嘘統計の話】また「上級国民案件」になるのか?

本日、結構なトンデモニュースが報じられました。

それは、
「国土交通省が、基幹統計の元データに対し、改ざんを行っていた」
「国土交通大臣や総理大臣が、事実と認めた」
という話。

www.youtube.com(2021/12/15)

www.asahi.com(2021/12/15)

 

建設業の受注実態を表す国の基幹統計の調査で、国土交通省が建設業者から提出された受注実績のデータを無断で書き換えていたことがわかった。

回収を担う都道府県に書き換えさせるなどし、公表した統計には同じ業者の受注実績を「二重計上」したものが含まれていた。

建設業の受注状況が8年前から実態より過大になっており、統計法違反に当たる恐れがある。

複数の国交省関係者によると、書き換えは年間1万件ほど行われ、今年3月まで続いていた。二重計上は13年度から始まり、統計が過大になっていたという。

 

同省建設経済統計調査室は取材に、書き換えの事実や二重計上により統計が過大になっていたことを認めた上で、他の経済指標への影響の度合いは「わからない」とした。

4月以降にやめた理由については「適切ではなかったので」と説明。書き換えを始めた理由や正確な時期については「かなり以前からなので追えていない」と答えた。

https://www.asahi.com/articles/ASPDG64YYPDGUTIL03X.htmlより。改行・強調等は筆者によるもの。以下同)

 

なぜ今になって騒がれたのか、それがイマイチ不明です。が、それは事態の核心ではない。この話の核は、「国が出すデータの中で、最も重要なものの一つが、国によって捻じ曲げられていた」という点なのです。

しかも、その捻じ曲げ方が黒い。「日本政府の手柄になる様に、都合よく編集された」ということですからね。

 

最重要データで、この体たらく。他のデータに至っては、言わずもがな。

これでは、「何を信用したらいいのか分からなくなる」という状況に陥ります。かなり危険な話です。

 

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そもそも、今回の行為は「統計法」に触れている恐れが高い。

 

統計法は、違反者に懲役刑を科す可能性を含む、厳格かつ重要な法律です。

今回の事態は、この法律を「国土交通省」という大きな機関が無視した。しかも、最重要データである「基幹統計」でやらかした。こういうことになる。

全く笑えません。

www.soumu.go.jp(2021/12/15閲覧)

基幹統計調査

 

国勢調査などの基幹統計調査は、公的統計の中核となる基幹統計を作成するための特に重要な統計調査であり、正確な統計を作成する必要性が特に高いことなどを踏まえ、例えば以下のような、一般統計調査にはない特別な規定が定められています。

 

報告義務
基幹統計調査に対する正確な報告を法的に確保するため、基幹統計調査の報告(回答)を求められた者が、報告を拒んだり虚偽の報告をしたりすることを禁止しており(第13条)、これらに違反した者に対して、50万円以下の罰金が定められています(第61条)。

 

かたり調査の禁止
被調査者の情報を保護するとともに、公的統計制度に対する信用を確保するため、基幹統計調査について、その調査と紛らわしい表示や説明をして情報を得る行為(いわゆる「かたり調査」)を禁止しており(第17条)、これに違反した者に対して、未遂も含めて2年以下の懲役又は100万円以下の罰金が定められています(第57条)。

https://www.soumu.go.jp/toukei_toukatsu/index/seido/1-1n.htm

 

 

elaws.e-gov.go.jp(2021/12/15閲覧)

第六十条

 

次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
一 第十三条に規定する基幹統計調査の報告を求められた個人又は法人その他の団体の報告を妨げた者
二 基幹統計の作成に従事する者で基幹統計をして真実に反するものたらしめる行為をした者

https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=419AC0000000053

 

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今後、原因究明や再発防止策の話になるのでしょうが…。

危惧するのは、「責任の所在を有耶無耶にする」という結末になること

結局のところ、重要な部分は「担当者が分からない」「担当者は辞めた」「引継ぎ時にミスした為、前任者と後任者のどちらが責任者なのか分からない」等々の言い訳が出て来る。そして、話は有耶無耶&藪の中。こんな話は多い。

トラブルの原因が分からないままで改善策を練っても、頓珍漢な方策しか作成されない。これでは繰り返す。今迄散々見てきた光景です。

 

もし、今回も有耶無耶になれば、また「上級国民批判」が再燃しかねない。

統計法は、回答者(つまり一般国民)に対し、「嘘をついた場合は罰則」と定めています。

過去には、数値を改ざんした地方自治体(愛知県東浦町)で逮捕者が出ており、統計法違反で有罪になっています。

 

もし、今回の事件で何もなければ、「一般人や地方公務員は逮捕&罰則適用で、中央はお咎めなしか?」となるでしょう。そして、上級国民批判へと繋がる。

www.nikkei.com(2013/2/22)

www.chibanippo.co.jp(2013/10/25)

 

「人口5万人前後の市町村」で起きた事例ですら、上記記事の様な大事になっているのです。

中央省庁の、しかも「基幹統計」で発生した騒ぎには、同等以上の対応が求められて然るべきです。

警察・検察の活躍に期待します。

 

 

--------------(記事了)--------------