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手作り&裏読み&日替わりブログ

【マンガの話】薬を巡る抗争

本日は、とある「裏社会モノ」の漫画作品をご紹介します。

作品のタイトルは、『満州アヘンスクワッド』です。

満州アヘンスクワッド(1) (コミックDAYSコミックス)(提供:Amazon)

 

『満州アヘンスクワッド』は、漫画雑誌「週刊ヤングマガジン」で連載されている作品。コミックスは、6巻まで刊行済み。

雑誌だけでなく、「ヤンマガWeb」等のネット媒体でも閲覧可能です。

magazine.yanmaga.jp(2021/12/2閲覧)

 

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冒頭にも書きましたが、『満州アヘンスクワッド』は「裏社会モノ」に分類される作品。主人公は、犯罪者です。

 

物語の舞台は、昭和12年(1937年)の満州国。

満州国とは、1932年から1945年まで存在していた、日本の傀儡(かいらい)国家です。傀儡国家とは、「見た目は独立している体裁だが、実は他の国や勢力に支配されている国」のこと。

第二次世界大戦で、日本は敗戦しました。同時に、傀儡国家である満州国も消滅。かつて満州国だった土地は、現在は中国領となりました。

中国の遼寧省・吉林省・黒竜江省の辺りが、かつての満州国です。

 

この満州国を舞台に、麻薬「アヘン(阿片)」の売買で成り上がろうとする犯罪者集団を描く作品。それが『満州アヘンスクワッド』です。

 

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『満州アヘンスクワッド』の内容をザックリ説明すると、以下の様なものになります。

 

 

▼主人公の名は、日方勇(ひがた・いさむ)。18歳の青年である。

▼勇は徴兵され、家族と一緒に満州国へやって来た。兵士としての厳しい訓練に耐え、戦場に出た勇であったが、銃で撃たれて片目を失明してしまう。

▼盲目にはならなかったが、前線に出て戦うのは厳しい。勇は、前線から後方に異動。食糧生産に従事することとなった。

 

▼戦闘に参加しない「食糧生産部隊」は、他の軍人からは見下される。肩身は狭かった。

▼しかし、勇はさほど不満に思わなかった。命の危険が少ないこともあるが、勇は植物や化学に造詣が深く、農業は性に合っていたのである。

▼更に、片目の光を失った後、以前よりも嗅覚が鋭くなった。その力は物凄い。暗闇の中でも、臭いだけを頼りにして「食べられる野草」を探し、収穫できるレベルである。

▼貧しいが、仕事はある。常人離れした嗅覚を用いて野草を採取し、食糧の足しにもできる。勇は、何とか生活できそうに思えた。

 

▼そんな勇に、新たな不幸が襲い掛かる。家族の中に、「ペスト」にかかったと思われる者が出たのだ。

▼元衛生兵だった老人から、「ドイツ製の高価な薬を飲めば、治るかも知れない」と聞いた勇。町の薬屋に行くも、あまりにも価格が高く、その場では購入を断念する。

 

▼治療薬を買うには、大金が必要だ。追い詰められた勇は、命がけの行動に出る。麻薬「アヘン」を作り、売り捌くことにしたのだ。

▼しかし、アヘンは規制対象である。下手に扱えば、軍警察から追われる身となる。更に言えば、アヘンはマフィアの資金源でもある。密売したら、「マフィアの商売敵」として命を狙われるだろう。

満州アヘンスクワッド(6) (コミックDAYSコミックス)(提供:Amazon)

 

▼だが、勇は諦めなかった。何と、マフィアのアジトに出向き、自作のアヘンを売り込もうとしたのである。

▼勇は、常人離れした嗅覚を持つ。その嗅覚を使って調整したアヘンは、並のアヘンとは比較にならない効き目があった。これなら、いくら高くても買う者が続出する筈。

▼やがて、勇の作るアヘンは「真阿片」と呼ばれる最高級品になる。その「真阿片」を巡り、様々な陰謀が張り巡らされるのだが…

 

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『満州アヘンスクワッド』は、犯罪者が主人公です。

そこに正義は無く、野望があるのみ。

 

また、物語の舞台が20世紀初頭。今よりもずっと治安が悪く、ちょっとしたことで殺しが起こる世界。その世界における「裏社会」を描く作品ですから、命の危険は半端ではありません。

いつ、誰が死ぬか? 予想がつかない。

 

読み応え抜群のクライムサスペンス作品、『満州アヘンスクワッド』。

興味を持たれた方は、この機会に是非どうぞ。

 

 

-----------------(記事了)-----------------