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【2021年衆院選の話】第7回 社民党を分析する

前回からの続きになります。

連載テーマは、「衆院選で、投票先をどこにするか悩む方に、選択のヒントを提案したい」というもの。

 

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筆者が提案するのは、「各政党の公約」と「過去実績や言動」を分析すること。これが最も効率的だと考えています。

「なぜ効率的と考えるのか?」については、第1回記事に詳細が書いてあります。そちらを参照してくださいませ。

 

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当連載の第2回から、「各政党の主張や実績に関する、具体的な分析」を行っています。

今回取り上げるのは、社民党です。正式名称は「社会民主党」。

社民党の選挙公約は、以下。

sdp.or.jp(2021/10/26閲覧)

 

上記公約をザッと見ると、ポイントは以下の8点。

 

(1)新型コロナウイルス対策。医療面の強化と、経済的援助策の拡充
(2)消費税を時限的に(3年間)ゼロ。大企業や富裕層には課税強化
(3)格差や貧困の解消。教育の無償化。高齢者福祉の拡充

(4)脱原発・温暖化対策・食糧自給率の上昇…等々、環境面に配慮した政策推進
(5)差別解消の推進。多様性を認める社会の構築
(6)移民・難民の受け入れ推進。定住外国人へ地方参政権の付与を推進

(7)平和憲法を御旗にした、平和的外交による戦争抑止
(8)憲法改正ではなく、「憲法を取り巻く法律」の改正による統治

 

社民党の公約も、他党と似たものが多いですね。「新型コロナ対策」「格差解消」「社会的弱者への援助」という方向性は、多くの他党と同じです。

 

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で、公約の内容を更に掘り下げる…その前に、社民党の歴史について、少し触れておきましょう。

 

社民党は、元々「日本社会党」という大きな政党でした。

この日本社会党。政権を奪取する程の勢いがあり、総理大臣を排出したこともあります。村山富市・元総理です。

しかし、村山政権時に「阪神淡路大震災」や「オウム真理教事件」等、日本史に残る大事件が発生。特に地震対応について批判が多く、政党の評判を下げました。

 

他にも様々な問題があり、日本社会党の勢いは激減。

1996年に名前を「社会民主党」に改めて再出発しようとします。が、それも空振り。党は分裂しました。

所属議員たちの多くは、旧・民主党を始めとする他党と合流したり、別の党を立ち上げたりする等、歩む道を分かちます。

その中の一つであり、源流の名前を受け継いだ政党が、今の社民党なのです。

 

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なお、日本社会党(社民党)の信頼失墜を決定付けた理由のひとつに、「北朝鮮による拉致問題」があります。

 

日本社会党(社民党)は、北朝鮮の拉致問題に関し、「拉致? そんなものは存在しない」という見解を保ち続けてきました。

しかし、調査が進むと、「拉致被害者の存在」が徐々に明らかになってきます。

決定的だったのは、2002年に小泉純一郎・元総理が北朝鮮に乗り込み、拉致被害者を数人連れ戻してきたこと。これで「今迄の見解が出鱈目だ」と、明確になったワケです。

 

なぜ出鱈目を言ったのか、未だにハッキリ&納得のいく説明がありません。

故に、当時の日本社会党(社民党)関係者は、今でも不信の目で見られているのです。

www.sankei.com(2015/8/4)

diamond.jp(2020/10/21)

www.j-cast.com(2020/11/22)

www.nishinippon.co.jp(2020/11/28)

 

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話を、「社民党の公約」に戻しましょう。

 

社民党の公約の中で、他党に見られないものといえば、「定住外国人への地方参政権付与」を目立つところに書いてある…という点ですね。

この公約を掲げる理由は、「差別解消」「移民・難民の受け入れ」「外国人技能実習生の保護」辺りかと。

 

筆者が思うに、「外国人技能実習生」については、考えるべきところがあります。

一応は「実習生」であり、学生さんに近い存在である筈なのですが、本当の姿は違います。「安価でコキ使える労働力」として見られている。これは否定できません。

 

近年の新型コロナウイルス騒動で、外国人が日本へ入国困難になりました。当然、外国人実習生も入国できない。そこで困る日本人事業者が大勢出ました。

なぜなら、「日本人よりも安く使える労働力が減ったから」です。

 

正直、日本の事業者は、外国人実習生を大事にしていない。

昨年、日本の労基署が関係機関の調査に入りましたが、約7割の事業所で違反事例が発見されたとのこと。

中には、「残業を、時給400円でやらせていた」というところもあったと報じられています。

残業代が出るだけマシなのかも知れませんが、それでも時給400円は駄目。残業は、割増しで払わねばなりません。少なくとも、最低賃金より高くなる筈。400円では、どの県の最低賃金よりも低い。故に、違法行為となります。

www3.nhk.or.jp(2021/9/12)

 

ただ…

上記の様な話があるとしても、「定住外国人に、地方参政権を与えれば解決するか?」といえば、それは否。

日本人ですら、労働問題では苦しめられているのです。残業代ゼロという話はゴロゴロある。参政権を与えても、根本的解決にはなりません。ちょっと路線が違いますね。

 

また、定住外国人を保護したいのであれば、「生活習慣の違いによる、軋轢の発生」をどう緩和するかについて、考えねばなりません。

郷に入っては郷に従え。これが基本。社民党の公約からは、その辺が読めませんね。

イマイチ、実効性に欠けるとしか…。

 

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現在の社民党は、国会議員がたった1人だけ。

地方自治体(都道府県・市町村)の議員数も、全体から見れば極僅か。

正直言って、かなり弱い勢力です。

 

社民党は、過去の失敗から弱体化し、今は存亡の危機に瀕しています。

ここから逆転し、また政権を狙えるパワーを得るには、ちょっとやそっとじゃ無理でしょう。

「日本が抱える諸問題を、一撃必殺で全て解決」というレベルの強烈な公約と、その公約を実現する段取りを示さない限り、支持は増えない。筆者はそう考えます。

 

先ずは、過去の失敗を振り返り、謝罪するところは謝罪し、直すところは直す。そこから始めるしかないでしょう。

人権・平和・平等…等々の「綺麗な言葉」を並べても、説得力に欠けるのでは?

 

これは、他の党にも言えることです。

過去の反省なくして、人々の信頼を得られないのです。

 

 

--------------(記事了)--------------