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【珍妙セールの話】ドンキの「しくじり市」が、消費者にウケる理由

先日、こんなニュースが出ていました。

内容は、大手量販店「ドン・キホーテ」が開催した、とある珍妙なセールについて。

そのセールの名は、「担当者仕入れ しくじり市」です。

www.j-cast.com(2021/9/29)

ディスカウントストア「ドン・キホーテ」の「しくじり」にSNS上で大きな注目が集まっている。

一部店舗で、仕入れに「しくじって」しまった商品を投げ売り処分価格で販売する「担当者仕入れしくじり市」が開催されているのだ。

 

店頭には「猛省 コロナを甘く見ていました。どうかお助けください」と、哀愁漂うポップが掲げられている。

https://www.j-cast.com/2021/09/29421353.html?p=allより。改行等は筆者によるもの)

 

「しくじり市」で売られる商品は…簡単に言えば、不良在庫・売れ残り。誰も買わなかった、不人気商品です。

その売れ残りを、
「仕入れに失敗しました」
「仕入れ担当者は、上司にガッツリ怒られました」
「見切りセールのタイミングすら、見失いました」
等という悲痛な訴えと共に、大幅値引きで処分する。それが「しくじり市」です。

 

値引きセールは、どこでもやっています。

しかし、「すいません。商品選びを失敗しました」という謝罪から始まる値引きセール…というのは、ちょっと聞いた事がない。

かなり珍しいですね。

 

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この「しくじり市」ですが…

実は、今年の6月に放送されたテレビ番組『タモリ俱楽部』にて、同系統の企画が放送されています。

その時は、「シニスジ商品の紹介」という謳い文句でした。

thetv.jp(2021/6/18)

 

舞台は、ドン・キホーテの六本木店。

シニスジ商品とは、「死に筋」のこと。要は不良在庫です。仕入れてから数年間・全く売れていない商品。

 

その「シニスジ品」と、普通に売れている「売れ筋品」を並べ、クイズ形式で当てていく…という企画が、上記『タモリ俱楽部』で放送された内容です。

先程紹介した「しくじり市」と、コンセプトは被っていますね。「しくじり市」の開催前から、既に自虐が始まっていた様子。

 

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この「しくじり市」ですが…

 

低姿勢がウケたのか?

それとも、「自虐ネタ」としてウケたのか?

SNSや店舗では、概ね好評なんだそうで。

 

確かに、自ら「商売人として失敗しました」と宣言するのは異例。

世の中に、不良在庫を抱える店や企業は山ほどあれど、「失敗」という文言を添えて売る店はない。大体がそれっぽい売り文句を考え、「失敗」「不良」というイメージを薄めてから売るものです。

ドン・キホーテの姿勢は、その真逆。

 

この真逆の姿勢が、「正直でいい」「素直で好感が持てる」との評価を呼び、悪評は少ない。

正に、「身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ」というヤツです。

 

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ドン・キホーテの「しくじり市」が、ウケた理由。

筆者が思うに、それは「”見え透いた宣伝文句”に、ウンザリした消費者が多い。その反動によるもの」ではないか?…と。

 

例えば、「新パッケージになってリニューアル!」という宣伝文句で、従来の商品がモデルチェンジしたとしましょう。

が、よく見ると、値段はそのままで・内容量が減っている。パッケージを変えたのは、それを誤魔化す為だった…というオチ。

 

例えば、「あっさり味でヘルシー!」という宣伝文句で、従来の商品がモデルチェンジしたとしましょう。

が、実際に食べてみると、味が薄い。ハッキリ言ってマズイ。どうもスープの素を減らした様子です。要は「スープの素を減らし、味が落ちた」という問題を誤魔化す為、ヘルシーだの何だのと飾り立てているのです。

 

この手のウンザリ話は、非常に多い。

そのウンザリ感が、「しくじり市」を新鮮に見せている。筆者はそう考えます。

 

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まぁ、日本では「値段を上げず、中身を減らす」という「ステルス値上げ」が蔓延しています。上記の様な話は、特殊なものではありません。

筆者は、その手法が悪だとも思いません。苦しい言い訳なのでしょうが、苦肉の策だとも言える。

ただ、「裏事情が透けて見え、何だかゲンナリする」というのも事実です。それが購買意欲を削る原因にもなってしまう。

 

そこへきて、ドン・キホーテの「しくじり市」。

裏事情を全部話し、飾り立てずに販売する。商売としては捨て身の戦法かも知れません。

が、上記の「ステルス値上げ」の話が蔓延する現代には、新鮮に映ります。それが、好感を持たれ易い理由なのでしょう。

 

 

変な飾り立てよりも、ストレートに表現するのがいい。

消費者は、いつまでも誤魔化しに乗せられない。

今回の「しくじり市」では、商売の本質を見た気がします。

 

 

--------------(記事了)--------------