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【池袋事故&裁判の話】飯塚被告を、反面教師に

2週間前に判決が出た、池袋暴走死傷事件。

被告の飯塚幸三氏には、禁錮5年の実刑判決が出ました。

 

控訴期限を過ぎた昨日。検察官と被告サイドの双方が控訴(高等裁判所に訴えること)をしなかった為、禁錮5年の判決が確定。

間を置かずして、飯塚被告は「飯塚受刑者」として、収監される段取りになるでしょう。

www.sankei.com(2021/9/17)

www.sankei.com(2021/9/17)

 

今迄の飯塚被告の態度からして、筆者は「控訴する可能性が高い」と考えていました。

その考えはハズレ。まぁ、「ハズレでよかった」といえます。

 

もし控訴すれば、被害者側に更なるダメージを与えるのは必至。

判決が覆る可能性は低いと思われるので、被告サイドへの批判が高まるのも必至。

そういう事態を回避できたのは、悪くないと考えます。

 

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気になるのは、「本当に収監されるかどうか」という点。

 

刑事訴訟法の規定では、「高齢などの理由で、刑務所に入れることが受刑者の健康を著しく害する場合は、執行を停止できる」とされています。

飯塚被告は90歳。間違いなく高齢者。一応は、刑訴法の規定で定められた範囲に入ります。

収監の是非を決めるのは、検察官です。判断が出るのは、これからでしょう。

 

思うに…

飯塚被告は、裁判でキッチリと受け答えしていた。刑の内容は禁錮であり、労働の義務はない。「緊急入院が必要な病気」を患っているという話もない。故に、収監されるでしょう。

刑事訴訟法では「著しく健康を害するときや生命を保てない恐れがあるとき」や「70歳以上」の場合に、刑の執行を停止できると規定。

飯塚受刑者は公判中に「医師の診察でパーキンソン症候群の疑いがあると言われた」と主張しており、弁護人などの求めに応じて、検察官が執行停止を判断する可能性もある。

 

しかし、実際に執行が停止されるケースはごくわずかだ。

法務省の矯正統計によると、昨年刑事施設から出所した受刑者4万4437人のうち、刑の執行停止によるものは22人(約0・05%)。

過去5年間でも20人前後で推移している。


また、高齢化の進展に伴い、70歳以上の新規受刑者も増加の一途をたどる

平成14年には380人だったのに対し、昨年は1294人と約3・4倍に。

飯塚受刑者と同じ自動車運転処罰法違反(過失致死傷)罪の受刑者に限っても、昨年中に70歳以上の男性9人が新たに収監されている。

https://www.sankei.com/article/20210917-XG7AQ443RVPUFLF33I6ZWZ6R6U/より。改行・強調等は筆者によるもの)

 

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今回の裁判を見て感じたのは、「被害者を大切にするという想いが、関係者の中に強く存在していた」という点ですね。

これは、今回の事件が「目撃者が多数存在する現行犯」であり、「物的証拠も数多く残っていた事件」であったが故のものでしょう。

 

よく、「日本の司法は、加害者ばかりを大切にし、被害者を粗末にする」という批判を喰らっていますが…

今回の件は、その批判からは遠かった。

 

他方、飯塚被告にばかり酷か?…といえば、そうでもない。

 

求刑は禁錮7年でしたが、判決は禁錮5年。減っています。

これは”刑事裁判の相場”といえばそれまでですが、判決で「世間的に大騒ぎになって叩かれ、先んじて罰を受けた様なもんだ」とも述べられている。

裁判所は、バランスを考えています。

 

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今回の判決確定で、被害者や遺族の方の心が少しでも救われ、前向きになるエネルギーを得たのであれば、それは幸いです。

 

そして、筆者の様な一般市民は、今回の事件を「自分が加害者にならない為には、何ができるか」を考える機会に転じた方がよい。

飯塚被告を庇う点があるとすれば、「わざと狙って殺したワケじゃない」というもの。そしてそれは、誰にでも当てはまるものです。

事故は、誰でも起こすものなのです。他人事ではない。

 

飯塚被告を叩いて終わるのではなく、「自分が飯塚被告にならない為には、何をすべきか」を考えた方がいい。

もっと言えば、「自分の家族から、飯塚被告みたいな人を出さない為には、何をすべきか」を考えた方がいい。

 

筆者の家族にも、高齢ドライバーがいます。ボチボチ、車から卒業して貰う時期です。

しかし、そういう話をすると、「年寄扱いするな!」「事故を起こすほどボケていない!」とキレる可能性が高い。厄介です。

 

ただ、今は飯塚被告という反面教師がいる。

キレる高齢者に、「事故は誰でも起こすもの」という自覚を持って貰い易い状況といえます。

そして、「事故を起こしたらどんな目に遭うか」を痛感して貰えるチャンスでもある。

 

 

「車は、生活の必需品」という方も多い。

しかし、もし事故を起こして人殺しになってしまったら、何をやっても取り返しがつきません。そうなる前に、対策を打つ必要がある。

車を当たり前に使う生活から、車が無い生活へ移行するには、様々な準備が必要です。

数日間で済むワケはなく、数ヶ月から数年間のスパンを見ておく必要アリ。

 

身内から加害者を出さない為には、準備に時間がかかります。

今から考え、動き始めることをお勧めします。

 

 

--------------(記事了)--------------