筆者は、ネットで「全国の地方紙記事」を見るのが好きです。
北は北海道から、南は沖縄まで。名の通った地方紙から、ニッチな市民新聞に至るまで。様々な地方紙記事を読みますね。
昨日も、いつもの様に地方紙記事を検索していましたが…興味深い記事をひとつ、見つけました。
その記事は、九州の地方紙「佐賀新聞」に載ったアンケート調査記事。
調査内容は、「あのアイス、何て名前ですか?」というもの。
www.saga-s.co.jp(2021/9/12)
「夏のおやつの定番」という家庭も多いだろう。
棒状の柔らかい透明な容器にジュースが入っていて、凍らせれば真ん中からポキッと二つに割ることができるあのアイス。
その呼び方について「人によってかなり違う」という投稿が佐賀新聞「こちら さがS編集局」(こちさが)に寄せられた。
早速、こちさがの会員に尋ねたところ、「棒ジュース」と「棒アイス」が4割を占めたが、他にも幅広い呼び名が寄せられた。
(https://www.saga-s.co.jp/articles/-/738720より。改行等は筆者)
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筆者は関西人です。
筆者の住む地域では、この氷菓子を「チューペット」と呼ぶのが常識。偶に「チューチュー」や「ポッキン」と呼ぶ人もいましたが、少数派でした。
では、佐賀県ではどう呼ぶのか?
上記記事で紹介されたTOP5は、以下。
(1位)棒ジュース
(2位)棒アイス
(3位)ボンボン
(4位)パンちゃん
(5位)チューペット/ポッキンチュー
筆者イチオシの「チューペット」は、5位。
佐賀県の壁は、なかなか厚かった模様です。
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このランキングを見て、筆者が興味深いと感じたのは…
4位の「パンちゃん」ですね。
筆者が子供の頃、この名前を聞いたことは全くなかった。
初めて「パンちゃん」を知ったのは、ある漫画のヒトコマを見た時でした。
その漫画のタイトルは、『1日外出録ハンチョウ』です。
この漫画は、『賭博破戒録カイジ』のスピンオフ作品。
本編では悪役だった「大槻班長」を主人公にした、外伝的漫画になります。
内容は、カイジ風味の『孤独のグルメ』といったところ。
高級料理ではない、至極一般的な料理や食べ物を、大袈裟な台詞で紹介するという作品です。
この漫画の中に、「あの”棒状の氷菓子”を、何と呼ぶか?」について、軽く議論するエピソードがありました。
で、九州出身のキャラが、「パンちゃん」と答えていた。
筆者は、その名を・その時に初めて知りました。当時は「そんな呼称もあるのね」と思って、深く考えずにそのままスルー。裏取りは行わず。
全くの偶然ですが、今回見た佐賀新聞の記事で、裏取りが行われた形になります。「パンちゃん」は、実在した…。
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ちなみに、「棒状の氷菓子」と同レベルで「呼称の議論」を呼ぶ和菓子についても、『1日外出録ハンチョウ』の中で話題になっていました。
それは、俗に言う「今川焼き」や「大判焼き」と呼ばれる和菓子。小麦粉の皮で小豆餡やカスタードクリームを包み、焼き上げるお菓子です。
劇中では、「今川焼き」「大判焼き」「回転焼き」等の呼称が出ていましたが…
棒状氷菓子を「パンちゃん」と呼んだ九州出身のキャラは、「蜂楽饅頭(ほうらくまんじゅう)」と言ってました。
念の為、「蜂楽饅頭」を検索してみると…確かに存在しています。熊本の菓子店が、「蜂楽饅頭」という名前で、あの菓子を販売していますね。
なお、Amazonで「蜂楽饅頭」に該当する品物は…なし。
手に入りづらいとなれば、なぜか気になって欲しくなります。
「ご当地グルメあるある」ですかねぇ。
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