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【ネット炎上の話】DaiGo騒動について(2) 世の中は、信者ばかりではない

前回記事の続きになります。

テーマは、「メンタリスト」の肩書で活動するタレント「DaiGo」氏の、強烈な炎上騒動について。

tenamaka26.hatenablog.com

 

DaiGo氏は、ネットで動画配信事業をやっています。

そこで配信された動画の中で、DaiGo氏は「ホームレスは、犯罪者と同じ。社会に不要である」「生活保護に金を回すなら、猫の保護に金を使え。自分は猫が好きで得をするが、生活保護受給者に金を回しても得しない」といった物凄い発言を放ち、程なくして問題視されて大炎上。

この騒動に対し、DaiGo氏は初期消火に大失敗。DaiGo氏では制御不能な規模に急拡大し、現在のカオスな状況へ至っています。

 

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前回記事では、「DaiGo氏の主張の根底にあるものは、”カネが絶対的価値基準”という思考」という話をしました。

その最後の部分で、筆者はこう書きました。

「DaiGo氏は謝罪したが、世間に受け入れられ・許される可能性は…ほぼゼロと。

 

今回記事では、「なぜ”ほぼゼロ”と言えるのか?」について、詳しく述べていきます。

筆者がこう書くのには、それなりの根拠があります。理由もなく書いているワケではない。

 

その理由とは、大きく二つ。

(ポイント1)炎上前~炎上発生直後に見せていた、DaiGo氏の態度や反応。及び、商売のスタイル。

(ポイント2)炎上が大規模化した後の、DaiGo氏の態度や反応。及び、過去の言動との矛盾。

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

 

なお、両方を一気に述べると、文章量が多くなり過ぎでしまうので…

当記事で触れるのは、(ポイント1)についてのみとさせてください。

 

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(ポイント1)炎上前~炎上発生直後後に見せていた、DaiGo氏の態度や反応。及び商売のスタイル。

 

DaiGo氏の芸風は、「心理学を応用した、思考法や感情コントロール」を取り上げるもの。自己啓発系の本やトーク動画を中心に、世の中へ情報発信しています。

かつては、テレビ番組にもよく出演して、トランプの「ババ抜き」を使ったバラエティ企画を披露していました。が、現在は軸足をネットに移し、テレビとは縁遠い。

 

ネットは、テレビと大きく違う点がいくつか存在します。

その中で最も重要視されているのは、「自由度が高いこと」です。

 

テレビであれば、利害関係者が非常に多く、様々な制約を受けます。与えられた台本通りの発言を強いられ、自分の意見が言えないこともある。

一方、ネットは「自由度が高い」ことで知られています。自分で台本を書き、自分で演じて、世界中に向けて配信することも容易。テレビに比べれば利害関係者も少なく、変な横槍が入りにくい。この「自由度の高さ」を魅力に感じて、テレビからネットの場へと移る人も多い。

 

ただ、自由度が高いということは、「責任も自分にのしかかる」ということでもある。

自分の好きにしていい反面、問題が発生した時の防御壁が少ない。庇ってくれる人や組織が少ないのです。

自分の身は、自分で守る。ネットで表現活動をする場合、この覚悟が強く求められます。

 

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では、ネット上で自分の身を守る為には、どうすればいいのか?

 

最も有効な方法は、「そもそも、揉め事を起こさない」というものでしょう。

揉め事から離れる行動をとれば、防御エネルギーを節約できる。

 

しかし、ネットの世界で目立つ為には、積極的に主張することも重要。

注目して貰えなければ、埋もれてしまう。

防御ばかりを考えていたのでは、大きなリターンを期待できない。

 

また、揉め事を撲滅するのは不可能に近い。

人々の好みは千差万別ですから、全員に気に入られるのは無理。故に、いつか反対意見がやってきて、大なり小なり揉めます。

 

「揉め事を起こさない」と心がけ、常日頃の言動に注意を払う。これは重要かつ当然の話です。

が、反対意見や揉め事は避けて通れないもの。故に、「遭遇したとしても対処できる策」を考えておいた方がいい。その方が現実的です。

 

この「積極的主張」と「揉め事の防止&解決スキル」のバランス

ネットで発生する炎上事例の多くは、このバランス調整に失敗した為に起こっています。

DaiGo氏の炎上騒動も、同じ。

 

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DaiGo氏が、炎上騒動発生前にネット上で見せていた芸風は、

◆主張の根拠が弱くても、断定する。

◆反対意見には耳を貸さず、「理解できない者は、いなくていい」「頭悪い」として、自分の運営するサイト上からミュート(消去)する。

◆仲の良い方や、明らかに権威・能力のある方の主張は、反対意見でも受け入れる。

…というもの。

 

これは、自分を大事にしてくれる人のみで周囲を固める行為。強固な固定客をメインにしたビジネスです。

この形態の長所は、「賛同者」よりも強力な「信者」を捕まえ易いこと。

 

賛同者は、「気に入っているから賛同している」という弱い支持者。何か不満があれば去っていきます。

しかし、信者はそうではない。信じる者を否定されるのは、自分自身を否定されることと同義ですから、信仰対象を過剰に擁護します。そういう人を集めていけば、かなり強固な「お得意様集団」が出来上がる。サービス運営者にとっては、都合のいい顧客です。

 

信者相手のサービスは、提供する側にとって非常に楽で儲かる。

少々的外れなことを言っても、「信者補正」で納得してくれますし、高価なものでも購入して貰い易い。

 

特にエンタメ系の商売では、「信者を獲得できるか否か」が勝負の分かれ目になってくる場合が多いもの。

その点だけを見れば、DaiGo氏は上手であり、成功していたといえますね。

 

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一方、信者ビジネスには、大きな欠点があります。

それは、「狭い世界に籠ってしまい、考えが偏り、変な方向へ行き易くなる」という点。

 

信者ビジネスでは、「信者補正」が期待できます。これは上記の通り。

しかし、この手の補正が通る世界は、「仲間内で盛り上がるだけの世界」と揶揄されがちです。

 

外部から見て「それはおかしい」という言動も、信者の世界では賞賛されてしまう。

反対意見を言う者は、信者の世界から駆逐(ミュート)され、無かったことになる。

これを繰り返すと、どんどん思考回路がおかしくなり、奇抜な行動に出る。

狭い世界では、ありがちな光景です。

その勘違いは、やがて「自分達の行動は、自分達の世界だけではなく、他の世界でも通用する」という域にまで膨張。最終的には、やらかしてしまう。

 

特にネットでは、仲間内と外界との境目が曖昧であり、問題が起き易い。

「バカッター」「バカスタグラム」「バイトテロ」等といわれるものが、その典型です。

ネット上のコンテンツは、誰が見ているか分からないもの。そこに迷惑行為(場合によっては犯罪行為)の証拠を公開し、仲間内の感覚が通用しない世界へと拡散され、事件になる。

今迄、散々報道されてきた話です。

 

DaiGo氏の炎上騒動にも、この要素がある。

 

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DaiGo氏の持つ「狭い世界の勘違い」が強烈に顕在化し、火に油を注ぐことになったのは、騒動初期に公開された反論動画でしょう。

 

DaiGo氏が、自身に向けられた批判に対して、
「自分の感想だから、何を言ってもいい」
「謝罪の必要はない」
と話し、一蹴しました。

この動画が、強烈な追加燃料になりました。

www.j-cast.com(2021/8/13)

 

信者だらけの世界なら、上記の様な反応も許されるのでしょう。

「さすがDaiGo氏!」と、褒められるかも知れない。

 

しかし、この時のDaiGo氏が相手にしているのは、既に「信者の世界」ではなく「外界」。仲間内の常識が通用しない世界です。

外界のDaiGo氏は、教祖様ではなく一般人。故に、無礼な言動&無理のある理屈は、ハネ返ってくるのです。数倍に膨れ上がった状態で。

 

その反撃を受け、今のDaiGo氏を取り巻く惨状が生まれた。

DaiGo氏の落ち度は、「信者の世界と外界を勘違いしたこと」です。

 

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この勘違いを早期に修復できれば、まだ傷は浅かった。

しかし、DaiGo氏はそうしなかった。逆に外界を挑発しました。

これでは、外界の住民を敵に回します。

 

DaiGo氏の世界なら、反対する者を抹殺(ミュート)すれば終わった。

しかし、外界はそうではない。抹殺は不可能。

それでもDaiGo氏は、外界を挑発して自分ルールを通そうとした。

 

ここまで来ると、DaiGo氏が抹殺される側に回ってしまうのです。

下手をすれば、DaiGo氏が表舞台から消えるまで、この状態は続く。

故に、「DaiGo氏は謝罪したが、世間に受け入れられ・許される可能性は…ほぼゼロとなる。

謝罪程度では、焼け石に水。その状態を招いたのは、他ならぬDaiGo氏自身。

 

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いや、「焼け石に水」程度なら、まだマシだったかも知れない。

その後のDaiGo氏が取った行動は、「焼け石すら燃え尽きる追加燃料」レベルのまずさでした。

 

その強烈な追加燃料については、次回記事で詳しく触れることにしましょう。

当記事はここまで。

長文を最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

 

--------------(記事了)--------------