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【マンガの話】『キングダム』展開予想の答え合わせ(後編)~今後の六大将軍

前回記事の続きになります。

テーマは、大人気漫画『キングダム』の展開について。特に「秦(しん)の六大将軍」に注目した内容になっています。

tenamaka26.hatenablog.com

 

本題に入る前に、注意事項をば。

当記事は、前回記事と同じく、「未だ単行本になっていない・割と最近の内容」に触れるものです。「雑誌連載は追いかけておらず、単行本派である」という方にとっては、ネタバレになる恐れがあります。

 

また、「史実から物語の展開を推理する」という内容も含まれます。

『キングダム』は、実際の歴史を下敷きにしたエンタメ作品です。故に、史実を知ることがネタバレと言えなくもない。

 

上記の点を了承して頂いたうえで、読み進めて下さいませ。

 

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では、本題に。

 

前回記事の最後で、筆者はこう述べました。

現在の六大将軍は、

・蒙武(もうぶ)
・騰(とう)
・王翦(おうせん)
・楊端和(ようたんわ)
・桓騎(かんき)
・現時点で該当者ナシ。保留枠

この状況。

しかし、このメンバーのまま、保留枠に1人加わって終わり…ではない。最終的には、

・蒙武

・騰

・王翦

・李信(りしん)

・王賁(おうほん)

・蒙恬(もうてん)

以上の面子になるだろう…と。

 

つまり、楊端和と桓騎が抜け、李信・王賁・蒙恬が任命される。

筆者は、こう予想しています。

 

なぜそう言えるのか?

その理由を、順番に述べていきましょう。

 

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『キングダム』は、『史記』という歴史書を参考に描かれています。

史記1 本紀 (ちくま学芸文庫)(提供:Amazon)

 

この『史記』。めちゃくちゃ有名な書物です。

学校の授業でも、まず間違いなく触れる筈。歴史だけでなく、国語(特に漢文)の授業で目にする教材です。

作者は「司馬遷(しばせん)」という「漢」の時代の人物。『キングダム』の時代から数えて、約100年後に活躍した方です。

 

『キングダム』の展開や結末は、『史記』を読めば大体分かります。

ただ、『史記』が現代の歴史書に比べてスカスカな書物ですので、独自解釈を挟むことは容易。その独自解釈こそ、『キングダム』が高い人気を誇る秘訣です。

 

例えば、主人公の李信。

どこで生まれてどこで死んだのか、『史記』には明記されていない。いくつかの戦いで勝っただの・負けただの…が記されている程度。

それ故、様々な独自設定を混ぜ込むことが可能です。

 

が、あまりに突飛な要素を入れると、歴史ドラマではなくファンタジーになってしまう。

独自設定と、『史記』で語られる史実との混ぜ具合・バランスが大事。

『キングダム』作者の「原泰久」氏は、「史実と独自設定の配合」を非常に上手く行っていらっしゃいます。

故に、作品の人気が高いのです。

 

この「史実と独自設定の配合」について考えると、今後の『キングダム』の展開が見えてきて、「六大将軍の最終フォーメーション」の予測も可能となります。

では、史実と独自設定のバランスから考える、今後の『キングダム』と「六大将軍」の姿はどんなものか?

それを導き出すポイントは、以下の3つです。

 

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(1)楊端和の独自設定

キングダム 52 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)(提供:Amazon)

 

史実で伝わる楊端和は、秦の武将の一人。いくつかの戦いで活躍したという記載がありますが、それ以上でもそれ以下でもない。

しかし、『キングダム』の楊端和は、「異民族の長」「無双の強さを誇る女王」「かなりの美人」という、濃いキャラ設定。

「秦の武将」というより、「異国の王であり、秦の同盟者」という描かれ方です。

 

つまり、楊端和は「秦に従う者」ではなく、「秦に協力する者」。

故に、秦の命令系統から外れる権限を持っているといえます。

その証拠に、コミックス53巻で敵国の城を落とした時、秦中央の意思を確認することもなく、相手に「自治権を与える」と約束しています。

その後、楊端和が罰せられることはなかった。楊端和の意志が通ったと考えるのが妥当です。

 

『キングダム』の楊端和は、あくまで「異民族の長」。優先するのは、自国の都合。

秦の六大将軍というシステムに収まらない存在なのです。

したがって、「自国の都合により、六大将軍を辞退」となっても、全く不思議ではない。

 

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(2)桓騎の脱落

キングダム 28 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)(提供:Amazon)

 

六大将軍の一人である「桓騎」。

『キングダム』では、「元は大盗賊団の頭領だった」という異色の経歴を持つ者として描かれています。

その経歴から、型にはまらない独自の戦術思考を獲得し、類まれなる残忍さを発揮する…というキャラ設定。ハッキリ言って、悪役の立ち位置です。

主人公の李信とは、相性最悪。

 

この桓騎。史実によると、今後「処刑レベルの大敗」をやらかします。

「戦いで討ち死にした」という説もアリ。

物語を史実に沿わせるとなれば、最も脱落しなければならない武将です。

 

 

楊端和が抜ければ、ポストがひとつ空きます。

桓騎が負けて消え、更に空席がひとつ。

そして、元々あった空席がひとつ。

こうして空いた席に、李信・王賁・蒙恬の3名が就任。物語の展開としては、最も綺麗な流れです。

 

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(3)李信・王賁・蒙恬の、三将軍連合戦

キングダム 53 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL) キングダム 49 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
(提供:Amazon)

 

更に言えば…

『キングダム』で描かれるであろう最終決戦のメインキャラが、李信・王賁・蒙恬の3名なのです。

 

主人公達の国「秦」。

秦が中華を統一するには、他の6つの国を平定しなければなりません。

敵国が6つであるが故に、「六大将軍」の制度が必要という流れ。

 

この6国は、一気に滅亡するのではなく、ひとつ・またひとつ…と順番に平定されていきます。

その「最後の国」を攻めたとされるのが、李信・王賁・蒙恬の三将軍。『史記』に記述があります。

 

この戦いは、物語のクライマックス。締めとなるイベントです。

そこに登場する李信・王賁・蒙恬の三人が「一般将校」では、盛り上がりに欠けます。強大な権限を与えられた「六大将軍」のポジションで登場した方がよい。

史実と独自設定のバランスを考えると、最も綺麗で盛り上がる設定といえます。

 

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上記の様な理由から、筆者の考える「秦の六大将軍」の最終フォーメーションは、

・蒙武

・騰

・王翦

・李信

・王賁

・蒙恬

この6名と結論付けます。

こうやって予想するのも、『キングダム』の楽しみ方のひとつです。

 

しかし…

恐るべきは、予想可能な題材を使っているのに、それでも予想外の展開を仕掛けてくる作者・原先生の手腕。

『キングダム』の人気ぶりが凄いのも、この手腕の為せる業でしょう。

 

現在、『キングダム』のコミックスは61巻まで発売中。

『史記』の内容から推察するに、『キングダム』が完結するのは…コミックス100巻を軽く超えそうです。200巻くらいに達してもおかしくない。まだまだ見所は多い筈。

今後の展開に、更に期待です。

 

 

-----------------(記事了)-----------------

 

 

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  • 森田成一
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