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【最古はコッチだ!…的論争の話】正直者が「損して得をとる」

筆者は、関西人です。

それに因み、本日は「関西ローカルネタ」をば。

 

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兵庫県北部に、豊岡市(とよおかし)という自治体があります。

日本海に面した所で、観光地の城崎温泉(きのさきおんせん)が有名。鞄(かばん)の生産でも知られています。

 

グルメ話にも事欠かない。

日本海に面した地域ですので、海の幸が豊富。冬の蟹を筆頭に、様々な名物が揃っています。

海産物以外では、出石蕎麦(いずしそば)という蕎麦が特に有名ですね。「小皿に乗せる」という、独特の盛り付けで知られた蕎麦です。

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この豊岡に、「辰鼓楼(しんころう)」という古い時計台があります。

先述の「出石蕎麦」の由来ともなった、出石地区に存在する名所。

 

辰鼓楼が建設されたのは、今から150年ほど前の明治時代初期。長きに渡り、出石地区のシンボルとして愛されてきた建造物です。

 

ただ、この辰鼓楼。とある論争のネタとして取り上げられることも多かった建造物です。

そのネタとは、「辰鼓楼と札幌市時計台。どちらが古いか?」というもの。

 

札幌市時計台は、「北海道の時計台」として観光名所になっています。

単に「時計台」と表記されるほど、時計台・時計塔の代名詞として知られる建造物です。

 

辰鼓楼も札幌市時計台も、どちらも明治初期の建造物。

が、詳しい記録が見つからず、どちらが先に時計台としての稼働を始めたのか、よく分かっていませんでした。

いわゆる「起源論争」的な扱いを受けることもしばしば。

 

そんな論争に、つい先ごろ結論が出ました。

 

結論は、
「札幌市時計台の方が、早く稼働した」
「辰鼓楼は、僅かの差で二番手だった」
というもの。

www.kobe-np.co.jp(2021/6/10)

日本最古の時計台は、札幌市時計台か、豊岡・出石城下町の辰鼓楼(しんころう)か-。

 

NPO法人「但馬國出石観光協会」(兵庫県豊岡市)は9日、辰鼓楼の時計が稼働した日付を1881(明治14)年9月8日に特定したと発表した。

札幌市時計台は同年8月12日とされ、辰鼓楼の方が27日遅く国内で2番目と判明。どちらが最古か-の“論争”に終止符が打たれた。

 

辰鼓楼は、廃藩置県直前の1871年4月14日、出石藩と地元の名士らが建造。高さ約13メートルで、当初は太鼓をたたいて時を知らせていた。

札幌市時計台が動き始めたのと同じ81年、地元の医師が機械式大時計を寄贈して時計台になったが、どちらが先に動きだしたのかは謎のままだった。

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202106/0014403033.shtmlより。改行等は筆者によるもの)

 

関西人の筆者としては、「辰鼓楼が日本最古」となって欲しかったのですが…。

まぁ、一番手争いを目的に建造されたものではありませんので、そこはそれ。残念ですが、仕方ありません。

 

二番手だと判明としても、何かが大きく変わる…ということはありません。

記事冒頭でも述べましたが、豊岡には「温泉」や「グルメネタ」等々が多数存在します。辰鼓楼は、あくまでシンボル的存在。唯一の名所・名物ではありません。最古の時計台ではないと判明しても、「ちょっと残念かな?」くらいですね。

豊岡の魅力が薄れるワケでもない。

 

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今回の論争終結ニュースを見た筆者は、辰鼓楼や豊岡に好感を持ちました。

なぜならば、「二番手だと正直に言ったことが、素晴らしい」と考えたから。

 

辰鼓楼の稼働日を特定したのは、「但馬國出石観光協会」さんです。豊岡に居を構える団体。

そこが、地元に有利とはいえない結論を出す。これ、なかなか勇気の要る行動です。

 

最古という結論を出せば、肩書としては有効。観光客を呼ぶパワーになるでしょう。

しかし、嘘をついて一番と喧伝しても、そのうちバレる。何とか誤魔化そうとしても、バレた時のダメージが巨大過ぎる。

「有耶無耶にすること」も選択肢としては存在しますが、調査の結果ハッキリ分かった以上、隠すのもよくない。

 

自らの側に不利な情報でも、潔くスッパリと発表する。

この姿勢、非常に好感が持てます。現在の日本では、この姿勢がどんどん減っている。

 

見苦しい嘘・誤魔化し・言葉遊びだらけの今日。ウンザリする毎日。

そこに、今回紹介した「辰鼓楼論争」の結末。何ともスッキリした爽やかな話です。

筆者は、豊岡に行きたくなりました。

 

「観光地としての魅力」に、「運営に関わる団体の潔さ」が乗っかる。

これで信頼度がアップし、観光地としての魅力が増加しますね。

「損して得をとる」の典型を見た気がします。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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