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【インバウンドの話】近所に支持されないと…ねぇ

新型コロナ騒動が本格化してから、もう少しで1年半。

言うまでもありませんが、世界中の様々なところで、深刻な被害が出ています。

 

その被害の中に、「インバウンドが潰れた」というものがあります。

ここでいうインバウンドとは、訪日外国人旅行者のこと。海外から日本へ観光旅行にやってくる方々、若しくは日本への観光旅行そのものを指す言葉です。

 

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筆者は関西人です。

関西には、観光名所が多い。その為、「インバウンドというもの」を目の当たりにする機会も多くありました。

 

特に京都は凄かった。

超有名観光スポット「伏見稲荷」に行ったことがありますが、まあ物凄い混雑でした。通勤ラッシュ並み。

伏見稲荷の入り口近く、雑居ビルの二階に、猫カフェがあります。そこでノンビリしながら、道行く人々を眺めていたのですが…

ザッと見渡せば、日本人らしき姿の方が少ない。様々な国からやって来たであろう、人の群れ。多国籍というか無国籍というか、衝撃的な光景を目の当たりにしました。

 

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大阪も、京都に負けず劣らず凄かった。

中でも有名なのは、「黒門市場」ですね。

kuromon.com(2021/4/30閲覧)

 

こちらも、「通勤ラッシュ並みの混雑で有名な観光スポット」でした。

外国人観光客向けの、高価な食材を並べた市場。イートインも設置され、屋台村的なスポットとして訪れる観光客も多かった。

 

しかし、冒頭に述べた通り、新型コロナ騒動によって、インバウンド関連は壊滅状態。

黒門市場も大きなダメージを受け、岐路に立たされています。

mainichi.jp(2021/4/4)

 

新型コロナウイルス感染拡大で大きな打撃を受けている観光業界。

政府は2030年に訪日外国人観光客を6000万人にするという目標を堅持しているが、コロナ後もこれまでと同じ手法でいいのだろうか。

「インバウンド(訪日外国人客)集客の成功例」から一転、シャッターが目立つようになった大阪・黒門市場(大阪市中央区)の「反省」から、コロナ後の観光を考えた。

 

コロナで「天国から地獄」
 

「もう天国から地獄ですよ。ほんまに人が歩いてないんですから」。

黒門市場商店街振興組合の吉田清純さん(72)があきらめたように話した。

 

「天下の台所」として知られ、大阪の食を支えてきた黒門市場。

11年ごろから訪日客が増え始め、店頭で刺し身や牛串を売る「食べ歩き」のスタイルが人気を集めた。

 

5年前、黒門市場を取材した時はインバウンド特需に沸き、平日の朝でもスーツケースを手にした訪日客らであふれていた。

通行者数は1日当たり3万人に上り、通りをすれ違うことが難しいほどだった。

 

店先でフグの刺し身を頬張る訪日客もおり、次々と新しい店が進出した。

訪日客の急増に対応するため、吉田さんらはトイレ付きの休憩所を設置。

菅義偉首相が官房長官時代には視察に訪れ、まさに「インバウンド集客の成功例」だった。

https://mainichi.jp/premier/business/articles/20210402/biz/00m/020/008000cより。改行・強調等は筆者によるもの)

 

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筆者は、コロナ騒動前・外国人観光客がワンサカ来日していた時、黒門市場の近くを通ったことがあるのですが…まぁ凄かったですよ。めっちゃギュウギュウ。

あまりに混雑していたので、そのまま素通りしました。

 

素通りしたので、店の状況を細かく見たワケではありません。が、黒門市場の様子は、テレビやネットでも盛んに伝えられていました。

その情報を見るに、売っている食べ物が超高額

焼いたホタテ貝が、一つ500円。これくらいは可愛いもので、牛串一本4000円(よんせんえん)みたいなのもありました。

ミニ海鮮丼が、一杯5000円。海栗(ウニ)が一個8000円。かなり高価ですが、こんなのは普通に存在していましたね。

 

一方、高い店ばかりというワケでもなく、割とリーズナブルな価格で食べ物を提供している店もありました。

おでんの玉子が100円とか、コロッケが80円とか。コンビニと同価格帯ですね。

とはいえ、やはり「外国人観光客向けの高価な品」の方が多かった…と見受けられます。

 

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そんな光景が広がっていた黒門市場。

ここにも、新型コロナウイルス騒動の打撃がクッキリ。

何せ、「外国人観光客は激減」「飲食業はキツイ」「外出も難しい」というトリプルパンチを喰らっている状況です。

 

特に、「外国人観光客に、軸足を置き過ぎた」というのがデカかった。

外国人ばかりで、地元の日本人が買い物し辛くなっていたのに、特に対策を考えなかった。これがダメージ加算要因になっています。

そりゃあそうですね。「海栗が一個8000円」という価格帯では、地元民が利用しない。黒門市場ではなく、近所のスーパーで買い物します。

 

その辺を反省したのでしょう。

地元民向けの低価格帯に切り替え、生き残りを模索する店が目立つようになりました。

 

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黒門市場と似た話は、お隣の京都でも発生しています。

これまでは観光客が多過ぎて、様々な弊害があった。
しかし、お金をたんまり使ってくれるので、商売としては受け入れるしかなかった。
それらが、コロナ騒動で全滅。別の道を模索せねばならない。

いわゆる「オーバーツーリズム」を見直す機会になっているのです。

www.news-postseven.com(2021/4/10)

 

「オーバーツーリズム」とは、「観光客の都合ばかりを優先させ、地元民の生活が置き去りになる状態」のこと。

騒音、混雑、ゴミ問題。観光客が溢れたら、地元民の生活を阻害する嫌な話も増えます。

今は観光客が激減しています。この機会に、オーバーツーリズムの問題をどう捉えるか、しっかり時間をかけて考えた方がいい。

 

いずれ、コロナ騒動は収まるでしょう。

その後の観光業界は、観光客だけでなく「観光地の環境や住民生活」をも大切にする姿勢が必要となります。

これを「サステイナブルツーリズム(持続可能な観光)」と呼称する場合もアリ。

 

海外の観光地では、コロナ騒動発生前から、サステイナブルツーリズムを考えている地域も多い。

特に、世界遺産に関係する観光地は、真剣に考えています。

世界遺産目当ての観光客が増えれば、世界遺産そのものに悪影響が出ることが増えます。中でも「自然遺産」や「遺跡関連」では顕著。心得の無い人が来れば、傷みますからね。

 

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観光客だけでなく、近所の人にも支持される観光地。

そういう土地は、長く繁栄するでしょう。コロナ騒動の様なアクシデントにも強いでしょう。

これからの観光は、一見さん・常連さん・地元民・観光業者の四つが譲り合い、得をする。そういう形態を追求しなければならない。変化しなければならない。

そうでなければ、定期的に起こるであろう大アクシデントに耐えられない。

 

変化には、必ず抵抗が伴います。

しかし、今の世の中は異常事態の真っただ中。変化を強いられる時であり、変化に対する抵抗も弱まる。変化するチャンスです。

このチャンスをどうするか?

チャンスを上手に活かせば、今後の地域社会が繁栄するでしょう。落ち込んでばかりではなく、考えて行動する時です。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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