本日は、大きな選挙が二つ、実施されています。
参院補欠選挙(再選挙含む)と、名古屋市長選挙です。
www3.nhk.or.jp(2021/4/25)
www.chunichi.co.jp(2021/4/24)
名古屋市長選挙は、文字通り「名古屋市」の長を選ぶ選挙。
名古屋市の人口は、約230万人。ここのトップを決める選挙ですから、かなり大きな話です。
隣接する岐阜県(市ではなく県)の人口が、約200万人です。ある意味、岐阜県知事選挙よりも規模が大きい話。馬鹿にできません。
一方、参院補選は、3つの選挙区で実施されています。北海道、長野、広島です。
このうち、北海道と長野は「補欠選挙」であり、広島だけ「再選挙」となっています。
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補欠選挙は、「辞職や死亡等、何らかの事情で議員がいなくなった時に実施される選挙」です。
北海道の補選は、自民党の吉川貴盛(元・農林水産相)氏の議員辞職によるもの。体調不良で辞職となっていますが、「業者から賄賂を受け取っていた」という疑惑が出た後での辞職であり、不信が残ったままの選挙となりました。
長野の補選は、前職者(野党系議員)が新型コロナウイルスによって死亡した為、行われるものです。
再選挙は、「先の選挙での当選が、無効になった場合」に行われるものです。
広島選出の参議院議員だった河井杏里氏が、選挙当選目的でカネを配っていたことが判明し、裁判で有罪が確定した為に当選無効となりました。その流れで、今回の再選挙が実施されたのです。
つまり、今回の補選は、「自民党議員の不祥事や犯罪が原因で行われる選挙」と「野党系議員の弔い選挙」という構図。
どちらも、自民党にとって極めて不利なものです。
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そして、案の定「自民に厳しい結果」が出つつあります。
まだ当確段階ですが、北海道と長野の選挙区で、野党系議員の勝利が報じられています。
mainichi.jp(2021/4/25)
北海道では、そもそも自民党から候補が出ていない為、不戦敗みたいなもの。
まぁ、事の発端に「自民党議員の不祥事」がある為、仮に出馬したとしても負ける公算が高い。故に、戦わなかったと言えます。
長野に関しては、新型コロナで死亡した議員の親族が立候補し、当確情報が出ています。
この方、議員秘書をやっていたという経歴もあり、強みが多かった。「身内の死亡による弔い合戦」的な勢いも手伝い、当確が出たと考えられます。
どちらの選挙区も、予想通りの結果になりつつあり。
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そして、現段階(2021年4月25日の21時30分)で、まだ情報が出ていない広島選挙区。ここの動向が非常に注目されています。
先にも述べましたが…
広島の再選挙は、自民党に所属していた前議員「河井杏里」氏が、当選目的でカネを配っていたことが判明し、裁判で有罪が確定した為に行われるもの。
しかも、「河井氏サイドに、自民党から1億円以上の選挙資金が渡っていた可能性アリ」という話が報じられ、河井氏個人の問題で終わっていません。自民党そのものへの反発が根強い。
河井氏の応援に、「前総理の安倍氏」と「現総理の菅氏」が深く関わっていたこと。河井氏が、「自民党幹事長の二階氏」の率いる派閥に属していたこと。これらも河井氏個人のネタとは見られていない。自民の体質に関する話だとされています。
bunshun.jp(2020/12/24)
www.facebook.com(2019/6/14)
自民党にとっては、強烈な逆風が役満状態で襲い掛かってくる様なもの。
この状況を突破するか否か。そこが非常に重要です。
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2021年の秋までには、衆議院議員選挙が実施されます。
今回の参院補選の結果は、今の自民党を象徴するものになる筈。
3選挙区のうち・1つも当選しなかったとなれば、面子丸潰れとなります。次の選挙への悪影響がデカい。
新型コロナ対策を始め、様々な問題点が指摘されている自民党政権。
その政権に対する判断は、選挙結果でハッキリ表に出てきます。言い訳不能なレベルで。
広島選挙区の結果は、恐らく”自民党にとって厳しいもの”になるでしょう。
その結果を、政権サイドがどう受け止めるか?
また、有権者の側がどういう風に見るのか?
今後の日本を左右する、大きなターニングポイントになる。そんな予感。
--------------(記事了)--------------