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【映画の話】B級にも程がある『地球防衛未亡人』

本日は、「どこからどう見ても、清々しいくらいにB級」という映画をご紹介します。

作品のタイトルは、『地球防衛未亡人』です。

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『地球防衛未亡人』は、2014年の邦画。

ジャンルはSFですが、コメディやパロディの要素が濃い作品です。

その雰囲気とは対照的に、キャストや設定に凝った面あり。それがまた「B級感」を後押しする流れになっています。

 

監督の名は、「河崎実」氏。

この方、『世にも奇妙な物語』や『ウルトラシリーズ』等の制作陣に加わった経験をお持ちの方ですが…。

「日本B級映画界の巨匠」と評価される場合が多い。

 

河崎監督の他作品では、『いかレスラー』や『日本以外全部沈没』等が有名。

そもそも「B級映画を撮るのが好き」「コメディ色の作品が好き」「SF作品が好き」という嗜好を持つ、面白い監督さんです。

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そんな河崎監督が撮影した、『地球防衛未亡人』。

この作品を見た、”オタキング”として有名な評論家「岡田斗司夫」氏は、以下の様な評価・感想を述べました。

「B級にも程がある」

 

岡田氏は、河崎監督の作風をよくご存じです。

その上で、「安っぽいにも程がある」と評価。まぁ、怒った発言ではなく、感心したのか呆れたのか微妙な発言でしたが…。

 

この手の発言を聞いた筆者は、「ガッカリ指数が高め」という印象を受け、逆に期待してしまう始末です。天邪鬼ですね。

 

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では、『地球防衛未亡人』の作品内容に、話を移しましょう。

 

先述の通り、河崎監督はコメディやSFを好まれる方。

『地球防衛未亡人』も同様で、SFコメディ作品に仕上がっています。

 

また、過去の名作をモトネタにした、パロディ表現も随所に仕掛けられています。

特に多いのは、『ウルトラシリーズ』をネタにしたパロディ。特に『ウルトラセブン』からのネタが多い。

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何せ、『ウルトラセブン』の主人公「モロボシ・ダン」を演じた役者さん「森次晃嗣」氏が、重要所でキャスティングされていますから。

 

『地球防衛未亡人』の主人公を演じるのは、セクシーグラビアで知られた「壇蜜」氏。

恐らく「だん」繋がりで構成されたキャスティングなんでしょう。

基本設定からして、B級要素が盛りだくさん。

 

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『地球防衛未亡人』の粗筋をザックリ述べると、以下の様なものになります。

 

 

▼物語の舞台は、現在の日本。

▼ある日のこと。日本の南にある尖閣…ではなく「三角諸島」に、怪獣が出現する。

▼この怪獣には、核廃棄物を好んで食べる習性がある。その食欲を満たすべく、日本各地の原発から出る「使用済み核燃料」を求め、ウロチョロする怪獣。

 

▼「怪獣が動き回る」というのは、日本にとって大迷惑。しかし、「核廃棄物を食べる」という特徴は、「核廃棄物の処理を、お手軽にやってくれる」ともいえる。

▼この特徴に目を付けた諸外国。日本を巻き込んで、「怪獣の所有権争い」を繰り広げ始める。

▼騒動に巻き込まれるのを嫌い、右往左往する日本政府。政府は、怪獣の処理を防衛隊に丸投げした。

 

▼防衛隊に所属する隊員「天野ダン(演:壇蜜)」は、パートナーを怪獣に殺された過去を持つ。ダンは「愛する者の敵討ちだ!」と燃え、ウロウロする怪獣を攻撃。

▼すると、なぜかは不明だが、ダンは「怪獣を攻撃する度に、性的快感を感じる」という状況に陥ってしまう。

▼医者からも、「あなたは、立派な変態です」と診断されてしまうダン。果たして、彼女は敵討ちを果たせるのだろうか?

 

 

…こんな感じ。

粗筋だけで、もうB級のニオイが満載。

 

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『地球防衛未亡人』の魅力は、「馬鹿馬鹿しさを楽しむ」という所にあります。

他方、「キャスティングや設定が、無駄に凝っている」というのも、かなりのアピールポイントです。

凝った設定が、微妙に空振っている。そこがまた馬鹿馬鹿しくて良い。

先述の森次晃嗣氏(モロボシ・ダン)の出演も、凝った設定の一部です。

 

森次氏出演の他には、「三角諸島産怪獣の所有権争い」や「やる気が無く、外圧に弱い日本政府」という時事ネタ的要素も光ります。

映画が公開されたのは、2014年。

その時の日本は、安倍政権。アメリカは、オバマ政権でした。その構造をパロディ化し、映画内へと持ち込まれています。

 

その際、安倍首相のパロディキャラ「宇部総理」を演じるのは、風刺モノマネ集団「ザ・ニュースペーパー」の「福本ヒデ」氏。

オバマ大統領のパロディキャラ「オズマ大統領」を演じるのは、お笑いコンビ「デンジャラス」の「ノッチ」氏。

微妙に凝っているところが、これまたいい感じ。

 

他にも、「日本神話」にまで手を広げてしまうあたり、B級のニオイがプンプン。

欲張り過ぎて、いろんな材料を鍋にブチ込んだ結果、なんだかよく分からない料理に仕上がった…とでも申しましょうか。

 

 

ガッカリ耐性をお持ちの方以外には、オススメできません。

しかし、耐性をお持ちの方には、高確率でウケる作品。

『地球防衛未亡人』は、そんなB級映画です。

 

 

-----------------(記事了)-----------------

 

 

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