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【関西ローカル番組の話、ネタバレ編】30年前に食べた謎の料理「ホワメンチカイ」を追え!

先日、以下の記事を書かせて頂きました。

tenamaka26.hatenablog.com

 

上記の内容は、関西ローカル番組で流れた企画に関するもの。「ホワメンチカイ」という謎の料理について、その正体を探るという流れでした。

この企画が面白く、「テレビ番組はこうでなくっちゃ」というお手本に見えた。感動した筆者は、思わず記事にした…という経緯で、上記記事をアップした次第です。

 

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ただ、「家庭での録画」や「見逃し配信」等で、これからご覧になる人がいるかも知れない。

そう考えた筆者は、「ホワメンチカイ」の正体を伏せ、テレビ番組はかくあるべしという結びで、上記記事を書き終えています。

 

記事アップから、今日で10日経過しました。

録画していた方は、もうご覧になったでしょう。

テレビ局側が、「見逃し配信」をやるつもりも無さそうです。

加えて、ネットを検索しても、「ホワメンチカイ」の話を掘り下げた記事が無い。

 

折角の良企画だったのに…このまま埋もれさせるのは勿体ない。

筆者のところには、関西地区以外に住む知り合いや読者様から「詳しく教えてください」という声も届いています。

 

そこで、当記事では、「ホワメンチカイ」のネタバレを含む、企画の詳細について、視聴者目線で語ることと致します。

 

ネタバレが嫌いな方は、当記事の閲覧をここで止めて、右サイドバーから他記事を選択して頂き、そちらの方をお楽しみくださいませ。

 

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では、本題に。

 

「ホワメンチカイ」の正体を探る企画が流れたのは、読売テレビの関西ローカル番組『かんさい情報ネットten』です。

www.ytv.co.jp(2021/3/28閲覧)

 

この番組のいちコーナーに、お笑い芸人・浅越ゴエ氏が担当する「アナタの味方!お役に立ちます!」というものがあります。

内容は、有名番組「探偵!ナイトスクープ」と同系統の流れ。視聴者から寄せられた依頼を、浅越ゴエ氏が実行するというもの。

 

2021年3月18日。

このコーナーに寄せられた依頼、「今から30年ほど前に給食で食べた、謎の料理を調べて欲しい」についての調査結果がまとまり、めでたく放送となりました。

その料理の名が、「ホワメンチカイ」

 

この「ホワメンチカイ」。

興味深いのは、「Googleで検索しても、何もヒットしない」という点です。

番組内で検索結果を表示していましたが、ヒット件数はゼロ

放送終了後、2時間くらい経過してから筆者が検索をかけたところ、ヒットするのは「かんさい情報ネットten」の関連情報が2ページ分のみ。

現在(2021/3/28 20:00)でも、3ページ・26件しかヒットがありません。

Google先生も知らない、謎の料理。これは興味深い。

 

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依頼主は、女性。

30年前。彼女は、神戸市の小学校に通う小学生でした。

「その小学校で出た給食の中に、忘れられないメニューがある」と話す彼女。料理の名は「ホワメンチカイ」。

 

彼女の通う学区では、「世界の給食」というテーマで、他国の料理を出す日があったとのこと。

「ホワメンチカイ」も、その流れで出てきました。日本の料理ではありません。

 

「ホワメンチカイ」は、「肉野菜炒め」みたいな料理。

見た目は酢豚に近いのですが、栗(くり)が具として入っており、酢豚とは違いました。

 

で、その味が…ハッキリ言って、不味い不味いというか、味が無い。教室がざわつくレベルだったそうです。

この騒動が、依頼者の心に刻み込まれて、今でも忘れられない状況になったとのこと。

 

30年経過した今、「ホワメンチカイ」をもう一度食べてみたい。

当時の味覚がおかしかったのか?

それとも、本当に不味い料理だったのか?

いろいろハッキリさせたい…という依頼内容でした。

 

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しかし、先程も触れましたが、「ホワメンチカイ」は「Google先生でさえ知らない料理」です。調査は困難。

依頼者の証言から、外国料理であることは分かっていました。言葉の響きから、「西洋風ではなくアジア系の料理では?」と考え、何人かの外国人に尋ねたところ…誰も知らない。

 

そこで、神戸市の教育委員会に問い合わせ、当時の資料を探して頂くことに。

電話して事情を話し、先方の担当者が探したところ…速攻で見つかりました

神戸市教育委員会、恐るべし。

 

出てきた資料は、献立スケジュールと、詳しい調理方法。そこには、確かに「ホワメンチカイ」の名が記されていました。

資料を片手に、大阪にある有名中華料理店に出向いた浅越ゴエ氏。そこで「ホワメンチカイ」の名を出しました。

その時のシェフの反応は、「何それ?メンチカツみたいなもん?」

中華料理人も知らない、謎の料理だった模様。

 

しかし、シェフが「ホワメンチカイの調理方法」をジックリ読んだところ、「ああ!あの料理ね!」と発言。心当たりがあったのです。

「ホワメンチカイ」の本当の名は、「紅燜鶏塊」。

カタカナで書くと、「ホォン メン チィー クワァイ」。

当時の献立表では、「小学生でも分かり易い簡単な書き方」が掲載されていた模様。

 

 

中国語には「四声(しせい)」という、独特の発音方法があります。

この四声は、「音に抑揚をつけるだけで、言葉の意味が変わる」という重要なもの。

日本語にも抑揚の概念はありますが、中国語ほど顕著かつ重要ではない。その為、なかなかイメージが湧きませんね。

小学生にも分かり易い表記にすれば、四声のニュアンスが薄まる。シェフが「何それ?」と言ったのは、正確な発音表記では無かった為です。

www.youtube.com2018/12/09)

 

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紅燜鶏塊を簡単に表現すれば、「鶏肉のしょう油煮込み」となります。

中国では、めちゃくちゃよく食べられている家庭料理。日本でいえば「肉じゃが」の立ち位置にある品で、ご飯にもよく合うとのこと。

シェフ曰く、「不味いワケがない」

 

ただ、依頼者が食べた給食のレシピを読んだシェフは、「このレシピでは、味付けが薄い」と指摘。

恐らくは、当時の担当者が「子供向けの味」に調整したのでしょうが、「依頼者を含め、大勢の子供さんが騒ぐ味」になったのは…悲しい話です。

 

浅越ゴエ氏は、そのシェフにお願いして、「本格的な紅燜鶏塊」と「給食レシピ通りの紅燜鶏塊」の二種類の皿を用意して頂くことになりました。

調査結果を依頼者に報告して足を運んで貰い、用意した「本格的な紅燜鶏塊」を食べて貰ったところ、「めちゃくちゃ美味い」とビックリ。

 

一方、「給食レシピ通りの紅燜鶏塊」を依頼者に食べて貰ったところ、依頼者が挙動不審になりました。首をかしげ、視線が泳ぎ、とにかく困惑。

食べた感想は、「味が無い」。

小学生だった時も、似た様な挙動不審状態になったんでしょうねぇ。

 

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ちなみに、番組HPに掲載されている紅燜鶏塊のレシピは、以下の通り。

紅燜鶏塊(ホォンメンチィークワァイ)(鶏のしょう油煮込み)

 

 

【材料(2人前)】


骨付き鶏もも肉 2本
甘露煮栗 6個
白ネギ 1本
ニンニクスライス 6g
生姜 6g
干し椎茸 2枚
たけのこ(ボイル) 6枚
しょう油 60cc
オイスターソース 30cc
上白糖 20g
紹興酒 5cc
胡椒 少々
鶏がらスープ 200cc
ネギ油 少々

 

 

【作り方】


① 骨付き鶏もも肉を三等分に切り、塩で揉み30分間寝かせる
② 沸かしたお湯で①を1分間ボイルする
③ ボウルに②を入れ、しょう油・ニンニクスライス・短冊切りにした白ネギと一緒に揉みこみ、30分間置く


④ 鶏もも肉のみ170℃の油で揚げ、揚がったら一旦取り出す
⑤ フライパンに油を入れ、みじん切りにした生姜を炒める
⑥ しょう油・オイスターソース・上白糖・紹興酒・胡椒・鶏がらスープを入れ、煮詰める

 

⑦ そこに油で揚げた鶏もも肉、短冊切りにしたボイルたけのこ、スライスした干し椎茸、甘露煮栗、③で使用したニンニクスライス・白ネギを加え、10分ほど煮詰める
⑧ 水溶き片栗粉でとろみをつけ、仕上げに葱油を入れて完成

https://www.ytv.co.jp/ten/corner/oyaku/77oji00pltdsm7sa.htmlより。改行・強調等は筆者)

 

筆者も料理をやりますが、ここまで手の込んだものを作ったことはありません。

この機会に、ちょっとチャレンジしてみようかな?

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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