筆者は、関西人です。
関西ローカルのテレビ番組を、よく視聴します。
関西ローカル番組の中でも、特によく知られているのは『探偵!ナイトスクープ』でしょう。
クソどうでもいい小ネタから、学会で取り上げられるレベルの崇高なネタまで、ありとあらゆるネタを掘り下げる番組。3代目局長に「ダウンタウンの松本氏」を迎えて、現在も続いています。
この『探偵!ナイトスクープ』と同傾向の番組を、本日視聴することができました。
筆者は、正直言って「最近のテレビは、イマイチつまらない」と考えていましたが…久しぶりに、テレビにかじりつきで視聴。かなり興味深い内容でした。
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その番組とは、夕方に放送している、読売テレビの関西ローカル番組『かんさい情報ネットten』です。
www.ytv.co.jp(2021/3/18閲覧)
この番組内のミニコーナーに、お笑い芸人・浅越ゴエ氏が担当する「アナタの味方!お役に立ちます!」というものがあります。
内容は、ナイトスクープと同系統。視聴者からの依頼を受け、浅越ゴエ氏が調査に動くというもの。
そのコーナーに寄せられたネタに、「今から30年ほど前に給食で食べた、謎の料理を調べて欲しい」というものがありました。その調査結果が、本日放送されたのです。
料理の名は、「ホワメンチカイ」。
興味深いのは、「この単語をGoogleで検索しても、何もヒットしない」という点です。
現在(2021/3/18 20:00)でも、ヒットするのは「かんさい情報ネットten」の関連情報が2ページ分のみ。料理のレシピ等は、引っかからない。
Google先生も知らない、謎の料理。これは興味を惹かれます。
結論を先に申し上げますと、「ホワメンチカイ」は実在しました。依頼者の勘違いではなかった。
テレビ局が流す「見逃し配信サービス」等もありますので、当記事ではオチの詳細を書きませんが、コーナーはハッピーエンドで終わっていましたね。
「ホワメンチカイ」がGoogleに引っかからない理由も、番組内で明らかになりました。
いろいろと納得の結末。
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今日の『かんさい情報ネットten』は、非常に面白かった。
こういう番組が、今のテレビに求められている。筆者はそう考えます。
ネットの情報を引っ張ってきて、芸能人をワイプ(画面の隅に出る四角)で映すだけの番組が多い。
これでは、視聴者の興味は薄れる一方。YouTubeを始めとする動画サイトに食われるのも、仕方ないかと。
今回の「ホワメンチカイ」に関する企画は、「ネットにも情報が無い」という点が最大のアピールポイントです。
ネットを追いかけるのではなく、テレビ制作側が「足で情報を集める」という行動に出る。これが重要。
自ら動いて情報を集めるのは、お金も手間もかかります。
しかし、その手間が味わいを生み、視聴者の興味を引くのです。
手間暇かけた料理は、出来合いの品物よりも味わい深い。これと同じ。
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思うに、最近のテレビ番組からは、「いかに安上がりな番組作りをするか」とか「どうやってCMを多めに流すか」等の考えしか伝わってこない。
それらは、制作者の銭勘定においては重要でしょう。しかし、視聴者にとっては、全くどうでもいい話。寧ろ、視聴者の怒りを買う話です。
面白い番組の合間に、CMを流す。そうなれば、視聴者は「楽しい気分でCMを見る」となります。
楽しい気分で見たCMの商品は、魅力的に見えます。魅力的な商品は、売れます。
このサイクルが、本来あるべきテレビ番組の姿。
今は、「CMの合間に番組を流す」という具合にしか見えない為、商品が魅力的に見えません。買う気が失せるのです。これでは、本末転倒。
その悪循環から脱却せねば、業界が瘦せ衰えていく一方です。
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ネットに食われ気味のテレビ業界ですが、まだまだ底力を秘めている。
今日の『かんさい情報ネットten』を視聴して、筆者はそう考えました。
何だかんだ言っても、テレビ業界の関係者は多い。
設備や人脈も強力でしょう。
個人のネット動画制作者では、とても太刀打ちできないパワーを持っているのは間違いない。
しかし、今はネットに食われ気味。
その理由は、「時代に合わせた、面白さの追求」を止めてしまい、利潤一辺倒になっているからではないでしょうか。
~~~~~(※3/28追記)~~~~~~
2021年3月28日の新規記事にて、「ホワメンチカイ」の詳細を含む、ネタバレ文章をアップしました。
本記事で物足りない方は、以下リンク先記事をご覧になって頂ければ幸いです。
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--------------(記事了)--------------