~今週のお題「チョコレート」より~
2月14日は、バレンタインデーです。
筆者は、もういい大人ですから、チョコをあげるだの貰うだのでドキドキ…という状況にはなりません。心ときめいた時期は、もう随分前です。
しかし、そんな筆者でも、バレンタイン関連で強烈な感動を覚える話があります。
それは、駄菓子の「ブラックサンダー」に関するネタです。
ブラックサンダーといえば、超有名駄菓子のひとつ。
クッキー&ビスケットの表面にチョココーティングが施されたお菓子で、食べ応え抜群。小腹が空いた時や、コーヒーのお供に重宝するお菓子です。
筆者もブラックサンダーが好きで、よく頂きます。
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このブラックサンダー。
商品自体も美味いですが、宣伝方法がトリッキーで上手い。
筆者は、そのセンスに惹かれます。
過去には、有名菓子メーカー「ゴディバ」と真っ向対決。
ゴディバさんは「義理チョコを止めよう」と主張し、ブラックサンダーを製造する有楽製菓さんは「義理チョコ文化を応援する」と主張。
他所は他所、ウチはウチ。みんな違って、みんないい。
そういうコンセプトの下、有楽製菓さんがブラックサンダーにつけたキャッチコピーが、「一目で義理と分かるチョコ」。
このセンス、大好きです。
biz-journal.jp(2018/2/13)
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そんな有楽製菓さんの「2021年バレンタイン広告」が、これまたトリッキーで興味深い。
先ず、2021年1月に、「義理チョコ煽りをやり過ぎました。すいません」という謝罪動画を出しました。
その後、「もう一度、バレンタインを考え直す」「もっと自由なバレンタインをやりたい」「常識をブチ壊す」というコンセプトを打ち出し、限定商品のラインナップを発表。
この内容が、強烈な変化球&予想の斜め上過ぎて、思わずニヤリとしてしまうものでした。
こういうノリ、筆者は大好きです。
www.ssnp.co.jp(2021/2/5)
チョコレート菓子「ブラックサンダー」を製造・販売する有楽製菓のバレンタイン企画が話題を呼んでいる。
1月25日に13種類の限定商品を発売すると、これまでのバレンタインの常識を打ち壊す品揃えで人気となり、翌日にはほとんどの商品が完売する事態となった。
限定商品のラインアップは、
・ブラックサンダー製造工場の空気を封入した「空ブラックサンダー」(1円、以下税込)
・青春のドキドキ感を味わえる「下駄箱(ブラックサンダー20本付き)」(1万5000円)
・ブラックサンダーをよく観察できる「ヘッドマウントルーペ(ブラックサンダー20本付き)」
・自分をプレゼントに見立てて飾り付ける「人間用特大リボン(ブラックサンダー20本付き)」(1,800円)
・バレンタインではなく煮干しの日(2月14日)を祝う「煮干し(ブラックサンダー1本付き)」(214円)
――など、“世界一自由”を謳うだけあるエッジの効いた内容だ。
「下駄箱」「ヘッドマウントルーペ」「人間用特大リボン」「煮干し」の4商品については2月3日から再入荷・再販売を開始し、このうち「下駄箱」「ヘッドマウントルーペ」は、2月4日17時時点で再び売り切れとなっている。
(https://www.ssnp.co.jp/news/snack/2021/02/2021-0205-1318-15.htmlより。改行は筆者)
限定商品として売っているものが、全てチョコと直接関係ない品物。
しかし、なぜか売り切れ続出。
特に「煮干し」の出現が謎です。
「バレンタインなんだから、チョコを売れよ!」というツッコミ待ちのキャンペーン。
こういう悪ノリ的な雰囲気は、筆者の好物です。
なお、「売り切れ続出」ということは…
筆者と同じセンスの方が、結構いらっしゃる様子ですね。
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高級感とか、希少性とか、そういうものを前面に出さない。
「みんなやってる」とか、「これが常識」といった押し付けでもない。
「そうきたか!」という、意外な方向からの宣伝。アイデアの勝利です。
ブラックサンダー、恐るべし。
有楽製菓さんの広報戦略、侮り難し。
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