~今週のお題「鬼」より~
鬼といえば、『鬼滅の刃』です!…というベタベタな展開はさておき。
当記事では、「筆者が実際に見た、鬼にまつわる品物」の話をさせて頂きます。
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鬼。おに。
日本のモノノケの中でも、最も有名な部類に入るものです。
英語で紹介されるときは、「Oni」ではなく「Damon」(デーモン)と表記されます。デーモンは、悪魔のこと。
鬼というのは、種族の総称です。個人名ではない。
個々の実力や知名度は千差万別で、「単なるザコ」から「強力なボスキャラ」まで色々です。
特に有名な鬼には、ちゃんと名前がついています。
そんな「固有名詞を持った鬼」の中で、最も有名な鬼といえば、「酒呑童子」(しゅてんどうじ)でしょう。
酒吞童子の話が出てきたのは、今から1000年ほど前の平安時代。
様々な説がありますが、多いのは…
「根城は、京都府北部・大江山」
「京の都に現れては、娘をさらっていく」
「最後は、源頼光(みなもとの・よりみつ or らいこう)に倒された」
というものです。
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この酒吞童子伝説を追いかけると、日本史の有名人物がズラリと顔を揃えます。
先ほど名前が出た「源頼光」を除いた、知名度の高い方といえば、以下の通り。
◆陰陽師「安倍晴明(あべの・せいめい)」
◆天台宗開祖「最澄(さいちょう)」
◆藤原氏の黄金期トップ「藤原道長(ふじわらの・みちなが)」
◆頼光と共に、酒呑童子討伐に臨んだ武闘派「藤原保昌(ふじわらの・やすまさ)」
◆頼光四天王の筆頭「渡辺綱(わたなべの・つな)」
◆頼光四天王の一人で、幼名は金太郎「坂田金時(さかたの・きんとき)」
◆頼光四天王の一人で、金太郎をスカウトした「碓井貞光(うすい・さだみつ)」
◆頼光四天王の一人で、土蜘蛛退治でも有名な「卜部季武(うらべの・すえたけ)」
◆酒吞童子の側近「茨木童子(いばらきどうじ)」
上記に列挙された人物の中で、恐らく多くの方がビックリするのは、「坂田金時」ではないでしょうか?
この方、『銀魂』の主人公が名前をモジったことでも有名ですが、幼名が「金太郎」というのも有名。マサカリかついで、熊相手に相撲とっている、あの金太郎です。
そのパワフルな姿を見た碓井貞光にスカウトされ、頼光四天王に入り、酒吞童子退治で活躍。童話に出て来る金太郎は御存知でも、四天王に入団した金時を知る方は多くないでしょう。
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で、「筆者が実際に見た、鬼にまつわる品物」というのは、この「頼光四天王」に関わりの深い武器です。
筆者は関西人で、関西地区をウロウロしています。
(最近はコロナでご無沙汰)
その流れで、京都の北野天満宮に行った時、ちょうど宝物展が開催されていました。そこで目にしたのが、「鬼切丸」(おにきりまる)という太刀です。「髭切」(ひげきり)ともいいます。
宝刀展Ⅻと明治維新150年展、無事開幕致しました。北野天満宮宝物殿にて、8月31日まで。各日9時〜16時。会期中、無休です。(8月6日、7日の御手洗神事の際は、角盥、水差し、硯は神事に使用されるため、展示はお休みとなります。)
— 北野天満宮 北野文化研究所 (@kitano_bunka) July 7, 2018
ぜひお立ち寄りくださいませ🍀#京都 #北野天満宮 #宝物殿 #宝刀展 pic.twitter.com/ZhiCCTVn6Q
この「鬼切丸」。頼光四天王の筆頭・渡辺綱が使った武器と伝えられています。
酒吞童子討伐にも登場し、酒吞童子の側近・茨木童子を撃退したのが鬼切丸だそうで。
筆者が鬼切丸を見たのは、この時が初めて。
立派な太刀だな…と思って案内板を見ると「鬼切丸」と書いてあり、声を出してビックリしたのを覚えています。
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筆者は、漫画やゲームに登場する「伝説の武器」というものは、腐るほど見てきました。
が、本物を見たのは「鬼切丸」が初めてでした。猛烈に感動した記憶あり。
この様な「リアルな伝説武器」は、鬼切丸の他にも存在しています。
今のコロナ騒動が収まれば、他の武器を見に行きたいものです。
次は、酒呑童子を討ち取ったとされる「童子切安綱」を見てみたい!
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