本日は、主人公が「フーテンの寅さん」的な刑事モノ作品をご紹介します。
ちょっと古い作品ですが、面白い。
作品のタイトルは『刑事物語』です。
『刑事物語』は、有名俳優の「武田鉄矢」氏を主演に据えた、刑事モノの映画作品。
シリーズ化され、1982~1987年にかけて5作品が公開されました。
ちなみに、武田氏は脚本作成にも参加されています。
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『刑事物語』シリーズ各作品の、基本的な流れは以下。
▼主人公の片山刑事(演:武田鉄矢)は、現場の捜査員である。
▼片山は、見た目はヨレヨレのダサい男だが、中身は立派。強い正義感を持ち、人が良い。困っている人を見ると放っておけない、優しい性格の男。
▼また、拳法の達人であり、腕っぷしには自信がある。そこらにいるチンピラ程度は、楽勝で取り押さえるパワーの持ち主。木製ハンガーを武器に、複数人とも互角以上に渡り合う手練れである。
▼しかし、いろいろと不器用な面があり、「犯人逮捕の際に頑張るのだが、傍から見たらやり過ぎに見える」とか「人助けをしている間に、犯人に逃げられる」等々の不祥事を起こしがち。
▼その為、責任を問われて異動を命じられ、あちこちの警察署を転々としている。
▼北は青森から南は長崎まで、全国各地の警察署に配属される片山。
▼その行く先々で、美女に出会って恋に落ちたかと思えば、凶悪事件にも巻き込まれる。片山刑事の明日はどっちだ…?
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冒頭にも書きましたが、『刑事物語』は「刑事モノ」と『男はつらいよ』を足して2で割った感じの作品です。
『男はつらいよ』には、日本各地を流れ流れて・行く先々で美女と知り合い・そして…という、お決まりのパターンが存在。『刑事物語』にも、その要素アリ。
『刑事物語』は、シリーズ全5作。
基本的パターンは似ていても、各作品には個性があります。
一般的に高評価を受けているのは、第二作『りんごの詩』。が、筆者の好みは、第四作『くろしおの詩』です。
コメディ色が強く、楽しく鑑賞できます。
なお、ひとつだけ注意事項あり。
『刑事物語』シリーズの撮影された時期は、今よりも表現規制が緩い時。その為、2021年現在では「放送したら怒られそうな言葉」が出てきたりします。
「良い子は見ちゃ駄目!」な、お色気シーンも少々。
その点にご注意頂いた上で、興味を持たれた方がいれば、是非ご鑑賞くださいませ。
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最後に、ちょっとした余談を。
『刑事物語』のテーマ曲「唇をかみしめて」。
吉田拓郎氏の曲で、映画の雰囲気と相性抜群の良曲です。
(※以下、音量注意)
この曲、かなり魅力的。吉田氏のライブでも、盛り上がる良曲です。
その為なのでしょうか。多くのアーティストがカバーしています。
各歌い手さんによって、かなり雰囲気が違う仕上がりになっています。
聞き比べてみるのも、なかなかオツなものです。
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