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【政府広報のマズイ話】「仮定の質問には答えない」という姿勢は、代替案の放棄である

筆者は、関西人です。

毎日様々なニュースを見ますが、特に関西地区のニュースには敏感です。

 

で、本日の関西関連ニュースといえば、これですね。

関東だけでなく、関西地方にも「新型コロナの緊急事態宣言が出る」という話。

www.asahi.com(2021/1/12)

政府は、新型コロナウイルス感染症の感染者数が急増している大阪、京都、兵庫の関西3府県に対し、13日に緊急事態を宣言する方針を固めた。

実施期間は、首都圏4都県と同じ2月7日までとする。

 

12日にも政府に宣言を要請する愛知、岐阜の2県についても、関西3府県と同時の追加指定も含めて検討する。

https://www.asahi.com/articles/ASP1D3PSYP1DULFA005.htmlより。改行は筆者によるもの)

 

関西に続いて、名古屋と岐阜にも宣言が出る流れです。

ここ最近の感染情報を見ていると、関東だけが緊急事態というワケではない。宣言の対象が増えたとしても、特段驚くことはない。

関西や東海以外でも、感染の勢いが強烈な地域はあります。今後、宣言の適用地域が増えていく可能性・大。

 

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他方、今回の緊急事態宣言は、「2020年春に出たものより、効果が低い」との見方があります。

何故なのか?

 

「人々のコロナ疲れが溜まり、宣言が効かなくなった」とか、「補償が足りないままで店を閉めたら破産する為、協力できない」といった理由も聞こえてきますが…。

筆者が思うに、「日本政府の言葉を、信用しない人が増えたから」では?

www.sankei.com(2021/1/11)

 

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府は再発令した緊急事態宣言で経済社会活動を幅広く制限せず、飲食店の営業時間短縮などに絞った。

 

危機管理の要諦は最悪の事態を想定することだが、感染が収まらない場合の追加措置は明らかになっていない。

政府内には罰則付きの時短命令やワクチン接種に期待する声もあるが、宣言期間が終わる2月7日の時点では「次の一手」が見当たらないのが現状だ。

https://www.sankei.com/life/news/210111/lif2101110022-n1.htmlより)

 

上記引用は、自民党を擁護しがちな「産経新聞」の記事です。その産経が、政府を擁護していない。

身内に近い新聞社から、政府がダメ出しを喰らっている。「次の一手が見えない」と、今後を懸念する記事を書かれている。

この状況から、「現政府が、非常に厳しい目で見られている」ということが分かります。

 

身内から厳しい意見が出るとなれば、野党や一般国民からは更に厳しい意見をぶつけられる。それが普通。

 

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更に言えば、近年の政府広報の文言の中に、「これは一般市民の神経を逆なでする」という表現が多々見受けられます。

その表現とは、「仮定の質問には答えない」という言葉。

政府はコロナ分科会が示す4段階の基準でステージ3(感染急増)への改善を目安として宣言解除を検討する。

 

2月7日の時点でステージ3のレベルに収まっていなければどうするのか。

菅義偉首相は今月7日の記者会見で

「仮定のことについて、答えは控える」

と述べるにとどめた。

https://www.sankei.com/life/news/210111/lif2101110022-n1.htmlより)

 

この「仮定の質問には答えない」という表現は、聞いている者の疑念を招く表現です。

つまり、
「実のところ、対策を考えていないのでは?」
「行き当たりばったりか?」
「揚げ足取りが怖いだけか?」
という疑いを持たれて当然…ということ。

 

特に、今回の緊急事態宣言では、国民に「協力要請」をするのが精一杯。

政府が国民にお願いする場合、「どこまで協力すればいいのか」をハッキリ示さないといけません。エンドレスで協力することは不可能ですから。

また、嫌なことを協力して貰う場合は、相手に手間賃を与えねばなりません。以前は一人頭10万円が配られましたが、今回は特になし。これでは、全国民の協力は得られない。

 

百歩譲って、手間賃を与えない場合でも、「目標はここ」というゴールを示さねばなりません。同時に、「もし上手くいかねば、だれがどう責任を取るのか」も明確にしなければなりません。

「仮定の質問に答えない」という返事は、責任回避の手段にしか見えない。非常にマズイです。「お前らは協力しろ。しかし、失敗しても俺らは痛い目をみない」という姿勢に見えるので、協力を得られず・反発を買うだけです。

それでは、なかなか成功しない。

 

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今回の様な緊急事態宣言において「協力をお願いする」というのは、「無償奉仕ボランティアを募集する」という意味ではありません。

「日本政府として事態を収拾したい思惑があり、その成功の為に力を貸してください」「成功すれば、皆さんにも利得があります」という”契約”に近い。

 

契約には、明確な目標地点と、失敗した時の代替案の双方が必要。

「仮定の質問には答えない」という姿勢は、代替案の放棄です。

これでは契約不成立。うまくいかない。

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(イメージ画像 https://free-materials.com/%e5%a5%91%e7%b4%84%e6%9b%b8%e3%83%bb%e7%94%b3%e8%be%bc%e6%9b%b801/

 

やる前から「うまくいかない」と理解されたら、場はしらけます。

しらけ状態で次のお願いをしても、相手は聞き入れてくれない。

この悪循環で、どんどん信用を失っていく。今の日本政府が置かれた状況は、まさにこれ。

 

事態を好転させたいのであれば、お願いする側(政府)が、お願いされる側(一般国民)の納得するレベルで、信賞必罰を実施するしかない。

成功すれば手柄。失敗すれば罰則。そこをウヤムヤにしていると、永久に協力を得られないと思うべきです。

先ずは、日本政府が覚悟を決め、「仮定の質問に答える」ところから始めてはいかが?

 

 

~~~~~(余談)~~~~~

 

先程引用した産経記事。

産経は「自民政府に甘い」という特徴がありますが、今回の引用記事は厳しい論調です。

しかし、引用記事の最後に、シレッと凄いことを混ぜ込んでいます。

万策尽きても日本では法制上ロックダウン(都市封鎖)はできず、憲法に「緊急事態条項」もない。

政府高官は

「海外では民主主義国でも本当に危険になれば政府の判断で強い措置を取れる。戦後日本がどんなに平和だったかということだ」

と嘆息する。

https://www.sankei.com/life/news/210111/lif2101110022-n1.htmlより)

 

これはつまり、「緊急事態条項が無いから、日本政府は失敗している」「成功させたいなら、緊急事態条項を憲法に入れろ」と読めますね。

 

まぁ、そういう強権的な方法で臨むのも手なのでしょうが…

ここまでウイルスに追い詰められても、事態打開より責任回避に躍起な政府。そんな集団が、劇薬である緊急事態条項を上手に扱えるハズは無い。

 

今のレベルでも、出来ることは沢山あります。とりあえず、国会を早々に閉じている様では駄目ですね。

 

 

--------------(記事了)--------------