ここ最近、大人気漫画『鬼滅の刃』について、記事を書かせて頂いております。
『鬼滅の刃』をよく知らない筆者が、「コミックス完結」という話を耳にして、いい機会だと考え全巻一気読み。
そのままハマってしまい、読了後の余韻がなかなか弱まりません。さすがは大人気作品です。
当記事は、その勢いを保ったまま、執筆させて頂いております。
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もし、かつての筆者と同じく、『鬼滅の刃』を御存知ない方がいらっしゃるといけないので…軽く内容説明&物語冒頭の紹介をば。
『鬼滅の刃』の舞台は、大正時代の日本。
そこで繰り広げられる、「人食い鬼の集団」と「鬼を狩る剣士の集団」との戦い。これがメインとなっている作品です。
主人公の「竈門炭治郎(かまど・たんじろう)」は、山に家族と住む炭焼き職人でした。
しかし、炭治郎が町へ炭売りに出かけている際、人食い鬼が炭治郎の家族を襲って皆殺しに。
ただ一人、ギリギリ助かって虫の息だった妹の「禰豆子(ねずこ)」は、鬼の血を取り込んでしまったせいで、鬼の仲間になってしまいます。
(提供:Amazon)
(上画像:左側、刀を持った少年が、主人公の竈門炭治郎。右側、リボンを付けた少女が、妹の禰豆子)
家族の仇を討つ為、妹を人間に戻す為、炭治郎は鬼と戦う剣士の集団「鬼殺隊(きさつたい)」に入る力を身に着けようと、修業を始めるのですが…
と、冒頭はこんな感じ。
少年漫画の王道である「バトルもの」ですね。
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とはいえ、『鬼滅の刃』は「単純なバトルもの」ではない。
殴って蹴って終わり…という、薄い内容ではない。
かなり重厚な造りになっています。
あちこちに伏線を仕掛けておき、それらを綺麗に回収。
敵も味方も個性の強い曲者ばかりで、キャラが立ちまくっている。
敵味方共に、かなりの死者が出るのですが、「え?この人が死ぬの?」と驚く展開が多い。
壮大な物語であるにもかかわらず、コミックス全23巻というコンパクトさ。ズルズル引き延ばさず、最も盛り上がるシーンを終えたところでスパッと完結させた。
…様々な面で、見事な作品です。
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ただ、この手の見事な作品を筆者が目にするのは、これが初めてではありません。
『鬼滅の刃』と同系統の特徴を持ち、『鬼滅の刃』に勝るとも劣らない面白さを持つ、ある名作漫画が存在します。
その作品の名は、『うしおととら』です。
『うしおととら』が初めて世に出たのは、今から30年前の1990年。「週刊少年サンデー」誌上にて掲載されていました。
漫画本編は完結済み。コミックスは全33巻。『鬼滅の刃』よりも、分量が多いですね。
『うしおととら』は、連載当時から高い人気を誇り、アニメやゲーム等の多方面に展開。
最近の話だと、2015年に新作テレビアニメが制作されています。息の長い作品です。
ushitora.tv(2020/12/11閲覧)
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『うしおととら』と『鬼滅の刃』には、いくつもの共通点があります。
◆どっちも無駄が無い。張り巡らせた伏線&登場したキャラをきっちり使い切る。
◆魅力的な人物が多く、軽く扱っていいキャラが少ない。モブキャラですら、輝いて見える場面アリ。
◆多くの脇役・敵役に、それぞれが抱える闇が存在。「世の中の理不尽」や「人の心に住まう影」が頻繁に描かれる。
◆キャラの行く末が、サッパリ分からない。意外な人物が活躍したり、重要キャラがあっさり死んだり等々、先が読めない。
他にもいろいろ共通点はありますが…
列挙し過ぎると、『うしおととら』と『鬼滅の刃』の両方に対するネタバレになってしまうので、上記の4つ程度で止めておきます。
『鬼滅の刃』を面白いと感じた方は、高確率で『うしおととら』にも同じ感想を抱くでしょう。
まだ『うしおととら』を読んでいない方は、この機会に是非。
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