makaran宝箱

時事ネタ・法律・エンタメなどなど、様々な話題を分かりやすく&面白く味付けしてお届け!

【新型コロナ対策の話】最大の敵は「やりっぱなし」かも

ここ最近、関西ローカルニュースでチラホラ出ている話題があります。

ニュースの内容は、「兵庫県豊岡市のカバン製造業者が困っている」というもの。

 

このニュースを見た時、筆者はこう考えました。

「新型コロナ騒動で、外出する機会が減る。となれば、外出時に使うカバンの必要性も低下し、なかなか売れない」

恐らくは、こういう理屈で製造業者さんが困っているんだろうな…と。

 

しかし、今回のニュースで報じられていたのは、筆者の予測とは別の話。

「医療用ガウンが売れず、在庫として残っている」

こういう内容の話。

 

------------------------------------------

 

このニュースを聞いた、関西地域以外に住む友人は、

「売れる量を見誤ったのでは?」
「業者のセンスが悪かったんでしょう」

と一刀両断。いわゆる「自己責任論」の話だと考えた模様。

 

しかし、よくよくニュースを読めば、”簡単に片づけていい問題…ではない”ということが分かります。

www.kobe-np.co.jp(2020/12/6)

www.mbs.jp(2020/12/7)

 

新型コロナウイルスの感染拡大で医療用ガウンが不足したことを受け、兵庫県の依頼で生産体制を整えた同県豊岡市のかばんメーカーが、生産継続の是非を巡ってジレンマに陥っている。

経済活動を再開させた中国の安い輸入品に押され、豊岡製ガウンが不良在庫となる恐れが出ているためだ。

 

流行の「第3波」による需要増に備えてひとまず生産を続ける方針だが、「今後の見通しが立たなければ、やめざるを得ない」と頭を抱える。

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202012/0013917942.shtmlより。改行は筆者によるもの)

 

上記に引用させて頂いた神戸新聞の記事内容を簡単にまとめると、以下の様なものになります。

 

(1)コロナ騒動発生初期。中国が経済麻痺に陥る。

(2)物資の流れが歪み、中国国内で物不足が多発。特に医療用消耗品(今回の話では、医療用ガウン)が不足する。

(3)日本で使う医療用ガウンは、主に中国製。その中国が、自国内ですら物資不足に陥っている為、日本へ品物が来ない。

(4)品物が入って来ないが、医療用ガウンは日本でも必要なもの。その為、日本国内での生産を模索せねばならず、自治体(兵庫県)から業者に依頼をかけた。

 

(5)医療用ガウンとカバンは、別の品である。縫製技術の産物という共通点はあるものの、「今すぐ作って」と言われて作れるものではない。

(6)依頼を受けた製造業者は、何とか頑張って生産体制を構築。医療用ガウンを13万枚ほど病院に納めた。

 

(7)しかし、中国国内の混乱が下火になり、日本でも緊急事態宣言が解除された辺りから、国産ガウンの需要が低下。安い中国製が再び入ってきて、日本の製造業者を圧迫し始める。

(8)言い出しっぺの兵庫県も、「安い品が入ってくるなら、そっちを買う」と方針転換。特別な買取契約(随意契約)から、安値を追求する競争入札へ。

(9)売れ残った国産ガウンは、倉庫に。不良在庫と化す可能性がある為、業者は生産を一時停止している。

 

------------------------------------------

 

この話、「業者の見通しが甘い」と切って捨てる話には見えません。

言い出しっぺは自治体です。業者は一生懸命に対応しただけ。

「自治体の要請した必要数を完全無視し、アホみたいに生産して余った」というのであれば業者の落ち度かもしれませんが、そんな話は今のところ見当たらない。

 

どうも、「安い品物が入って来たから、国内業者は用済み」という感が強い。

ちょっとそれではマズイ。

なぜなら、「もし似た様な騒動が起きた場合、”どうせ最後は粗末にされる”と考える業者が増え、対応が困難になる」ということになりかねない為です。

 

それはそうです。

業者も苦労して生産ラインを確保しているのです。

「安い品が入って来たから、あんたら用済み」という扱いを受けると知っていれば、誰も後に続きません。

自治体側の懐事情もあるのでしょうが、業者を粗末にしたと思われてはいけない。

次は冷たく断られ、その原因が自治体の対応と拡散されたら、自治体の立場が悪化するだけ。

 

「自治体の考えは、行き当たりばったり」と思われるのが、最も致命的なのです。

 

------------------------------------------

 

似た様な話は、兵庫の隣・大阪でもありました。

こちらは、「医療用ガウンが足りないから、雨がっぱをくれ!」と呼びかけた話。

その声に応じた人々から、沢山の雨がっぱが寄付されたものの、とにかく集めることしか考えていなかったので、様々な問題が生じました。

www.asahi.co.jp(2020/4/14)

www.asahi.com(2020/6/26)

www.nnn.co.jp(2020/11/7)

 

問題発生当初は、自治体側も混乱しています。後で不具合が発覚しても、ある程度は仕方ないのでしょう。

ただ、不具合を不具合と考えずにスルーしたら、自治体としては致命的。「どうせまたアホな結末になるんでしょ?」と思われたが最後、協力は得られません。

 

行動の検証と、その責任問題を考えねば、次に続かない。

行き当たりばったりを繰り返し、同じ所をグルグル回るうちに消耗。どんどん弱っていきます。それではNG。

 

------------------------------------------

 

おなじことは、マスクにも言えます。

【日本製マスク】 前田工繊 スプリトップ 不織布三層マスク 50枚入×1箱

 

コロナ騒動の影響で、「ひと箱10000円」を超える値段で転売されていた使い捨てマスク。

あれも医療用ガウンと同じで、大半は中国製。ガウンと同じ理屈で、国内生産回帰への動きがありました。

 

今のところ、マスクの需要は安定して存在しており、医療用ガウンほどの問題にはなっていません。

使い捨てマスクの在庫を抱えて困っているのは、その多くが「高額時に仕入れて転売に失敗した業者」です。国内の製造業者ではない。

 

しかし、今後はどうなるか分からない。

マスク暴騰の原因は分かっている為、「同じ状況になった時にどうするか?」を考えておかねばならない。その仕事は、政府や地方自治体がやるべきものです。

 

特に、財源が地方自治体よりも強い「日本政府」の役割は重要。

マスクに関して言えば、イマイチ意味不明だった「アベノマスク」の検証が全く終わっていない。最早”無かったこと”的な扱いすら見え隠れします。それでは駄目でしょう。

 

------------------------------------------

 

行政が「やりっぱなし」「行き当たりばったり」ばかりでは、信用ゼロ。

信用ゼロの者が発した言葉は、真実であっても受け入れるのが難しい。

そうなる前に、行政が自ら動かねばならない。

 

最も頑張るべきは、政治家です。

窓口や現場はメッチャ大変。それを支える為、反省を述べて恥をかき、対策への理解を訴える。これが政治家の仕事でなくてどうする。

逆に考えれば、ここが政治家の腕の見せ所。見事な仕事をすれば、評価が激しく上昇します。政治家の皆さんにとっても、良い話ですよ。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

【日本製】プラスチックガウン(袖付き)20枚入り