本日は、「お騒がせインフルエンサー」「炎上商法」の話をば。
記事冒頭でこう書くのも何ですが…
筆者は「炎上商法は、反応した時点で負け」「無視が一番」と考えています。従って、記事にする時点で負けと言えます。
しかし、この手の商法が蔓延するのはよくない。
警告を発する為に、至極稀に取り上げる場合はOK。
今回は、そんな考えに基づいた記事になります。
考えた事は、文章にしないと気が済まない。
モノカキ属性を持つ者の、悲しい性です。
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では、本題に。
先ずは、以下の記事をご覧ください。
www.j-cast.com(2020/11/24)
タレントの加藤紗里さん(30)が2020年11月22日、飲食店で提供されたパンケーキを叩き潰す動画をインスタグラムに投稿し、物議をかもしている。
「アンチ騒ぐ→ニュース→パンケーキ屋さん喜ぶ」
カラフルな内装の店内ではしゃぐ加藤さん。「パンケーキ食べたい」と連呼し、いざパンケーキが運ばれてくると、「これじゃない!」と拳を叩きつける――。動画にはこうした模様が収められていた。ホイップクリームが辺り一面に飛び散り、パンケーキは無残な姿となった。
加藤さんはインスタグラムの投稿に「わがまますぎてなにが悪い??w紗里が食べたいパンケーキはこれぢゃない!www」と愉快気に書き込んでいる。
しかし投稿をめぐっては、「今回のは笑えないですよ」「これは完全に引きました」と批判が相次いだ。
加藤さんは炎上商法ともいえる過激な言動を繰り返すことで知られるが、今回の動画は度を越していると感じた人は少なくなかったようだ。
(https://www.j-cast.com/2020/11/24399580.html?p=allより。改行は筆者によるもの。以下同)
加藤紗里氏といえば、ドギツイ奇行で話題になる方。
その嫌われ方は凄まじく、妊婦だった時でも容赦なく叩かれていました。
まぁ、本人の行動が元凶となった糾弾であり、あまり擁護の余地はないのですが。
そんな加藤氏が、今回「パンケーキを目玉にした、某飲食店の宣伝」を依頼されました。
その店舗に足を運び、プロモーションのつもりで画像や動画をネットに投稿したところ、宣伝ではなく炎上騒動に。
各方面から、非難轟々。
しかし、当の本人は全く気にしていない。逆に「作戦通り」とドヤ顔。
まぁ、これが彼女の個性なんでしょう。
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ただ、こういった奇行の結果は、本人さんだけに集中して降りかかるワケではありません。関係者も巻き込まれます。
今回の騒動では、既に「宣伝を依頼したパンケーキ屋」も被害に遭っています。
店「正直言ってダメージはかなり大きい」
店の運営責任者は24日、J-CASTニュースの取材に、撮影の経緯を次のように話す。
店は加藤さんに店頭プロモーションを依頼し、22日に来店した。
客との写真撮影などを楽しんだ後、加藤さん側からパンケーキを持ってきて欲しいと伝えられた。
パンケーキを叩き潰す行為については、「うちはそこまで依頼していませんし、店に来ていただいたついでに動画を撮りたいという話でしたので、撮影の許可を出しただけです」。
「店としてもその場で何か言えなかったのは反省しています。パンケーキを潰された時に周りに飛び散り、『すみません、自分たちで片づけますので』『作っていただいた商品も全部食べますので』と言われたため、何も言えませんでした」
投稿の反響は大きく、「店が依頼したと誤解する人もおり、正直言ってダメージはかなり大きいです」。店には「今から10人で行ってもいいですか。パンケーキ10人前ください。みんなで潰すけどいいですか?」などとイタズラ電話が連日寄せられているという。
(https://www.j-cast.com/2020/11/24399580.html?p=all)
裏でどんなヤリトリがあったのかは、本人さん達しか知りません。一般市民は、記事から情報を得るだけです。
店側の主張を信じるとすれば、「パンケーキ潰し動画を撮ってくれとは依頼していない」とのこと。
恐らくは、そうでしょう。積極的に依頼したワケではない。
なぜならば、「食い物を粗末にする店には行きたくない」との反感を買う為です。
「食い物を粗末にする店」というレッテルを貼られたら、集客力が落ちる。
「材料費が上がったので、商品価格も値上げします」という主張も困難。「粗末にした材料を上手に使えばいいじゃん」と言われたら、反論できませんからね。
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このパンケーキ屋は、今回の炎上で、一時的には話題になるかも知れません。
ただ、あの炎上で店に興味を持つ方は、高確率で炎上好きな方でしょう。加藤氏と同様の行為に出るか、「自分なら、加藤氏の上を行く」として過激度を増した方向に行くか。そういう思考回路の方が多くても、全く不思議ではない。
騒ぎを鎮火させたい人は、そもそも店に行かないし、その気も無い。放置すれば、炎上騒動は自然に鎮火する為です。行動する意味が無い。
逆に、炎上好き&更に燃料を投下したい人は、店に足を運ぶでしょう。
こういうサイクルに入れば、もう手が付けられない。
最もマズイのは、「店が加藤氏に宣伝依頼をかけるということは、加藤氏の人格や行動を好ましく思っているからだ」「加藤氏と店は同類だ」と世間から思われること。
そうなると、加藤氏へ行くはずの批判が、店の方へ向きます。いや、もう実際にそうなっていますね。
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長い目で見れば、今回の炎上はマイナスだらけです。
依頼側は、「金を払って宣伝して貰う」どころか、「店の評判を落とす」ことになっている。
少なくとも、今回のパンケーキ屋では、同系統の宣伝は二度とできないでしょうね。もしやれば、「懲りずにまたやったのか?」と再炎上しかねない。
ネットでは、既に店舗が特定されています。ステルス不可で、攻撃の完全防御は難しい。警察沙汰になった場合、犯人は捕まっても、店の評判は落ちたまま。
新型コロナ騒動で、飲食店経営は厳しさを増しています。ただでさえ客が減っているところに、悪い評判が重なれば…致命傷この上ない。
宣伝した加藤氏も、得た利益は「自分の炎上キャラを守り通すこと」くらいでしょう。
今は、スポンサーに直接苦情が行く時代です。今回も、宣伝を頼んだパンケーキ屋に被害が出ています。
今回の騒ぎを見れば、「ウチも宣伝して欲しい」と考える事業主は少ないでしょう。宣伝を生業とする者としては、かなり厳しい状況。
もしいたとしても、同じ様な炎上系の業種が多い筈。そういう業界は、元から過激な風潮があり、宣伝担当のタレントが被害に遭う場合も多い。
加藤氏は、自らの首を絞めている感アリアリ。
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加藤氏は、上記引用記事内にて、「昔はこういうのがウケた。なぜいけないのか?」と疑問を呈しています。
が、「昔はウケた」で思考が止まるのは、頭の固い芸人。嗜好は時代と共に変わるので、昔やったことが今でも通用するとは限らない。
「昔は通用したのだから、今も通用しないとおかしい」という主張が通るならば、「女は外に出ず、家で家事をしていればいい」という古い考えもOKとなりかねない。それは通らないでしょう。
内容が時代に合わない&非合理的な主張は通らないし、叩かれる。
大事なのは、主張内容の是非です。
なお、こういう炎上騒動を煽る人も、止めておいた方がいい。
煽ることが楽しくなれば、それは気付かないうちに、自分も同じ属性になったということです。
いつか自分も煽り動画を撮影し、動画サイトやSNSで拡散して、下手をすれば警察沙汰になるでしょう。
いわゆる、「朱に交われば赤くなる」「類は友を呼ぶ」というヤツです。
自分は違うと思い込んでいても、知らない間に同類へ変化しているのです。いつの日か、ブーメランになって返ってくる可能性が高い。自業自得と言われて終わるのがオチ。
悪いことは言いません。
炎上騒動を面白がったり、積極的に関わるのは止めた方がいい。
--------------(記事了)--------------