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【「大阪都構想」の話】大阪都は、大阪”都”ではない(後編)~分からないままで決めるのは、一番危険

前回記事の続きになります。

今週末に行われる、いわゆる「大阪都構想」に関する住民投票の話です。

tenamaka26.hatenablog.com

 

前回記事では、「何だかよく分からない時は、基本に立ち返って考えてみる」というコンセプトの下、推進派の出す資料にツッコミを入れてみました。

ちょっと考えただけで、曖昧な点が湧いてくる。そういう面が揉める源なのです。推進派は、いろいろ説明不足である…と言わざるを得ない。

 

素朴なツッコミが入るようでは、高度な問題が出てきた時には対処しきれない。こう考えるのが普通です。

その為、市民が「何が正しいのか分からない」と迷うのです。

 

説明不足のまま、「ちゃんとできる」の一点張りでは…信用されない。

 

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そもそも、「大阪都構想」という呼称で通そうとする点が、何か奇妙です。

今回の住民投票の正式名称は、「大阪市を廃止し特別区を設置することについての住民投票」です。

選挙管理委員会のページを始め、どれもそういう表記で統一されています。

www.city.osaka.lg.jp(2020/10/26閲覧)

 

文字通りの「大阪都」にするのであれば、大阪府民全員に投票を求めるハズ。

しかし、実際は「大阪市民」にのみ投票権があります。なぜなら、「大阪市を解体するかどうか」を問う投票だからです。

本来の姿は「大阪市廃止と分割」なのに、別の言い方を考えている辺り、何とも奇妙。フェアな感じがしない。

 

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また、以下の記事に書かれている松井市長の発言が気になります。

mainichi.jp(2020/10/12)

松井市長は「コロナの影響は特殊事情で、短期的なもの。市税が不足しても交付税制度で国から補填(ほてん)されるので心配ない」と主張する。

https://mainichi.jp/articles/20201011/k00/00m/040/148000cより)

 

上記部分には、今のところ「デマ」という反応が見られないので、松井市長がそう言ったという記述を信用します。

そうなれば…

 

◆新型コロナの影響は”100年に一度クラスの大事件”であり、現段階では短期的かどうかも分からない。

◆今のところは、補助金やら貯えやらで何とかなっているかも知れないが、企業の冬ボーナスは軒並み減っている。業種によってはゼロのところもある。深刻な経済状況が表面化するのは、これから。

◆大阪を始め、日本はインバウンドで稼いだ側面があり、今はインバウンドバブルが弾けた状況。いつ回復するかも分からない。

 

…これをして「大したことない」「心配ない」と考えている様では、うまくいくとは考え難い。

今回の大阪市廃止&特別区設置計画は、新型コロナの影響をあまり考えていません。まだ情報不足ですが、今手元にあるデータを使って、もう一回試算し直すくらいでちょうどいい。

その際、計算式は闇にせず・公にして頂きたい。検証できますからね。

 

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とにかく、今は世界的に非常事態。

その状況下で、「関西随一の大都市を廃止し、分割するか否か?」という選択を考えるのは、適切ではありません。

実際、多くの人が「分からない」「何となく良さそう」「何となく駄目っぽい」と仰っている。つまり説明不足です

もう少し時間をかけても、何ら問題ありません。分からないまま、どさくさ紛れにゴリ押しというのよりも、時間をかけた方が万倍いい。

 

どんな質問が来ても、真正面からガツンと反撃できる様に、下調べして資料を纏めておく。

難しい話を、説得力のある内容で、分かり易く表記する。

この作業を繰り返すことで、住民への理解も深まりますし、計画の弱点洗い出しも可能。

 

また、賛成派は「既得権益を守りたい連中が反対している」「天下りを減らした」と仰います。

だったら具体的に成果をリストアップして、公に示せばいい。

それを突き付けられたら、反対派も黙るしかありませんし、住民も理解するでしょう。

 

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新型コロナ騒動で異常事態にある現在。

今必要なのは、致命傷になる前の応急処置です。

いわゆる大阪都構想は、応急処置ではなく「これから健康で長生きする為の習慣作り」というところ。混乱の最中にやるモンではない。

 

幸い、今の大阪府知事と大阪市長の任期は、3年程度残っています。

今すぐ住民投票しなければならないほど切羽詰まってはいない。どっしり構えて、あと1年くらいかけて説明しても、何ら問題ないハズです。

 

推進派の挙げるメリットが全て真実であれば、1年くらい採決を先延ばしにしても、さほど影響はないでしょう。

「今、この時に採決しなければならない」とも言っていないですし、「今住民投票しなければ、メリットが全て失われる」とも言っていないのですから。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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