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【転売ヤーの話】法律違反で逮捕された、中国地方の転売ヤーさん

2020年は、新型コロナウイルスが様々な騒動を引き起こした年です。

発生した事件は多種多様。人の生死に関わる深刻な話から、苦笑いで終わる小さな話まで、本当に様々です。

 

その騒動のひとつに、「うがい薬が店頭から消えた」というものがあります。

発生したのは、2020年8月。

騒動の切っ掛けは、大阪府知事と大阪市長が会見を開き、「うがい薬が、新型コロナウイルス対策に使えるかも知れない」という発表をしたことです。

www.nikkei.com(2020/8/4)

 

この発表の中で、大阪府の吉村知事は、「”ポピドンヨード”という成分を含むうがい薬が、新型コロナウイルスの予防に役立つ」と述べました。

ただ、「絶対に効く」「新型コロナを100%駆逐できる」とまでは言っていない。「効果があるかも」という所で止めています。

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しかし、権威のある者が効果を謳えば、飛びつく人が大勢出ても不思議ではない。

大阪市の松井市長は、「この会見によって、うがい薬が品薄になることはない」「マスクとは違い、国内生産が主であるから、不足し難い」「メーカーに問い合わせ済みである」と発言。その内容は、概ね正しかったといえます。

 

しかし、ドラッグストア等の小売店のことは、十分考えていなかった。記者会見が終わる前に、うがい薬を扱う店に客が殺到。店頭からうがい薬が消えました。

店は大混乱し、知事&市長の記者会見に怒りを覚える人もいました。「騒ぎになるのが分からんかったんか!?」と。

 

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あれから2ヶ月。

一時の騒動はスッカリ消え、小売店の店頭には落ち着きが戻っています。

 

他方、このうがい薬騒動に関し、逮捕者が出ました。

逮捕されたのは、いわゆる”転売ヤー”です。

 

www.kyoto-np.co.jp(2020/10/20)

www.kobe-np.co.jp(2020/10/20)

ドラッグストアで購入したうがい薬を通販サイトで転売したとして、京都府警は20日、医薬品医療機器法違反(無許可販売)の疑いで、岡山市中区の自営業、大藤伸栄容疑者(55)を逮捕した。

府警によると、うがい薬の転売を摘発するのは全国初。

 

うがい薬を巡っては、大阪府の吉村洋文知事が8月、新型コロナ感染拡大防止のために使用を呼び掛け、品薄や高額転売などの混乱が起きた。

大藤容疑者は「知事の会見を見て、今後需要が高まると思った」と供述している。

https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/compact/202010/0013798316.shtmlより。改行は筆者によるもの)

 

転売ヤーは、”それ即ち悪”ではない。

しかし、人が必要とするものを買い占め、強烈な高値で売りつける連中が多く、世間から敵視されています。

 

特に、上記ニュースに関しては「薬機法に触れる、違法な転売」であった為、世間の目は冷たい。

販売価格も、定価の5~6倍。客を馬鹿にしたとしか思えない価格であった為、余計に世間の反感を買っています。

 

この容疑者が転売を思いついた理由が、「大阪府・吉村洋文知事の記者会見」だったとのこと。

吉村知事が転売ヤーを量産したワケではありません。が、容疑者が動機として挙げてしまった以上、イメージダウンは避けられないかと。

 

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そもそも、ポビドンヨードを含むうがい薬は「医薬品」として扱われるものが多く、薬機法(旧・薬事法)で「医薬品は、転売ヤーによる転売禁止」とされています。これは、コロナ騒動が起きる前からの話。

医薬品は、正式な許可を得た者でないと売ってはいけません。厚生労働省HPにも明記されています。

一般用医薬品をインターネット上で販売するためには、薬局又は店舗販売業の許可が必要です。(医薬品医療機器等法第24条)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/topics/tp131111-01_1.htmlより。改行は筆者によるもの。以下同

もし違反した転売ヤーがいたら、最悪「三年以下の懲役or三百万円以下の罰金orその両方」となります。立派な犯罪行為。

(参考:https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=335AC0000000145#1631 薬機法第84条9項)

 

この指摘は、転売ヤーがうがい薬をボッタクリ価格で出品し始めた時点で、盛んに言われていた話です。

それを受けて、各種フリマサイトでは、軒並み出品削除へ。

ただ、そういう監視の目をすり抜けて、違法転売をやった転売ヤーは存在した。そして、2か月後に捕まった。今回の逮捕は、そういう話です。

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この容疑者が運営しているらしいネットショップを見つけましたが…まあ典型的転売ヤーの品揃え。

マスク、手指消毒剤、アルコールティッシュ、体温計、ハンドソープ…。どれも、新型コロナ騒動で品薄になった過去のあるものばかり。

 

今では品不足は解消されており、高額転売を仕掛けても失敗する恐れの方が大きい。しかし、このネットショップでは、未だに店頭価格の5倍以上で並べてある品もアリ。

この状況で、顧客満足度が90%超えとなっているのが…怪しいんだか悲しいんだか。

 

また、容疑者と同姓同名の方が、「過去に、せどりマニュアルを販売していた」という情報も引っかかります。

もし同一人物であったとすれば、マニュアル内容がどんなものだったのか?…想像に難くない。

 

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転売ヤーさんに言わせれば、「転売ヤーも、立派な商売」とのこと。

それはそうなのかも知れません。だとすれば、利益もリスクも商売にはつきもの。そこまで受け入れて、初めて商売人を名乗れるのでは?

「逮捕されるのは嫌だが、何をやっても許せ」というのは、全く通用しない。

 

今回逮捕された容疑者と、同じ様な転売活動をしていた方は…同じ様に逮捕される可能性・大。

警察は、ある日突然やって来ますからね。怖いですよ。

そういうストレルフルな状況が嫌であれば、転売活動をやる前にシッカリ調べて、安全な方法を採ればよかっただけのこと。そこが商売人の上手・下手を分ける境目です。

 

 

しかしまぁ、「ここまでボッタクリ価格でも、売買成立する」というのが、全くもって不思議な話。

買う側も、パニックになってしまうのでしょうね。

そうならない為には、普段から備蓄癖をつけておくことと、良質な情報源を確保しておくことが重要。

いざという時に慌てない為には、普段の準備が肝要です。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

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