ロボット。かつてはSFの世界にしか存在し得なかったもの。
21世紀になって、このロボットが急速に発展・普及しています。
有名なところでは、「自律制御型の飛行ロボット(ドローン)」や「全自動掃除ロボット・ルンバ」等の名前が思い浮かびます。
その他にも、愛玩用ロボットの発展も著しい。
犬型ロボット「AIBO」や、お喋り小型ロボ「マイルームロビ」等が有名。他にも沢山あります。
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ただ、外見に限って言えば、まだロボットの域を出るものは少ない。特に動物(人間)に関しては、「不気味の谷」と呼ばれる概念があります。
これは、「生物に似せて作ったのだが、どこか動きがぎこちない」「人工物感が強くて気持ち悪い」という印象のこと。こういった気持ち悪さを乗り越え、本物と見分けがつかないレベルに至れば、「不気味の谷を超えた」という表現になります。
今のところ、人間を模したロボットで、不気味の谷を超えたものは見当たりません。
しかし、人間以外の動物については、どうも不気味の谷を超えたロボットが出てきた模様です。
筆者が目にしたのは、「めちゃくちゃリアルな、海豚(イルカ)型のロボット」です。
www.youtube.com(2020/10/15)
事前情報なしで上記動画を見れば、ロボットイルカを本物と見間違える人がいらっしゃるハズ。それくらい精巧に作られています。
ロボット技術も、いよいよここまで来たか…。
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このロボットイルカを作ったのは、「エッジ・イノベーションズ」という海外の会社です。(以下「エッジ社」と表記)
www.edgefx.com(2020/10/15閲覧)
エッジ社は、「アニマトロニクス」を手掛ける会社です。
アニマトロニクスとは、簡単に言えば「映画撮影用のロボットを作る技術」のこと。
猛獣などの”本物が使えない被写体”に関し、「それっぽく見える撮影用のロボット」を用意するのが、アニマトロニクス担当の仕事です。
同様に、「怪獣や怪物などのあり得ない生物」を実現させるのも、アニマトロニクスの得意技。例えば、映画『エイリアン2』で登場した「エイリアン・クイーン」を動かしたのも、アニマトロニクスです。
クイーンは、身長が人間の数倍。これを着ぐるみで再現することは不可能。もしやれば、「欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞」みたいな光景が…。
そこで登場するのが、アニマトロニクスです。これにより、クイーンの動きがリアルさを増し、映画内での迫力を形作っています。
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ただ、近年はアニマトロニクスの勢いが弱っています。理由は、コンピューターグラフィックス(CG)技術の台頭です。
ただ、CGも発展途上の部分があり、「あ、これCGだ」と分かることもしばしば。そうなれば、興醒めになってしまいます。そんな時には、アニマトロニクスが活躍します。アニマトロニクスが、映画界から絶滅したワケではないのです。
しかし、活躍の場が減ったのは事実。
その為、「テーマパーク」や「アトラクション」の分野で、以前にも増してアニマトロニクスの活躍が広がっています。エッジ社のイルカロボは、その一環。
テーマパークのアニマトロニクスは、結構昔から存在していました。が、ここまでリアルなものはありませんでした。
今回のイルカロボは、水族館で展示していても不自然ではない仕上がり。驚くばかりです。
この勢いだと、人間型ロボット(アンドロイド)が不気味の谷を超えるのも、時間の問題か…?
--------------(記事了)--------------

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