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【映画&ネット&ドラマの話】「みんな知ってる」が生み出す、奇妙な信憑性

(※当記事の内容には、ホラー映画の紹介が含まれています。苦手な方は、注意願います)

 

先日、とある新作映画の公開情報が流れました。

そのタイトルは、『真・鮫島事件』(しん・さめじまじけん)。

www.crank-in.net(2020/10/7)

 

『真・鮫島事件』は、ネットの有名事件である「鮫島事件」を基にしたホラー映画。公開予定日は、2020年11月27日。

 

鮫島事件が映画化されるのは、これが初めてではありません。2011年公開の『2ちゃんねるの呪い~劇場版』にて、既に映画化されています。

あれから9年。今回の『真・鮫島事件』では、現代風に「パソコンでのリモート会議」等を取り入れた構成になっています。

身近で起こるかも知れないという恐怖が増していますね。

 

2ちゃんねるの呪い 劇場版(提供:Amazon)

(上画像:2011年の『2ちゃんねるの呪い~劇場版』)

 

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そもそも、鮫島事件とは何か?

 

映画になるくらいですから、相当に有名な事件であることは間違いない。

しかし、鮫島事件の真相は、誰も知らない。真相どころか、事件の概要すら分からないのです。

過去の報道資料を数十年分探せば、「鮫島さん」という方が関わった事件は存在します。が、それがここでいう鮫島事件かは分からない。

 

そもそも、鮫島事件は「口にするだけで危険な事件」とされており、真相を語ろうとして行方が分からなくなった人も多い。

その為、詳しいことは闇の中。未だに語り継がれる不気味な話なのです。

 

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と、ここまでが都市伝説化している鮫島事件の話。「都市伝説」ですから、明確な根拠は無いのです。

そもそも、ここでいう鮫島事件が有ったのか無かったのかすら不明。当然、その内容も不明。

 

恐らくは、
「架空の事件を作って、さもあったかの様に掲示板で騒げば、盛り上がるんじゃないか?」と考えたネットユーザー達の遊び
が、伝説の発端かと。

 

都市伝説の多くは、そんな感じで生まれたものでしょう。

ネタ元が「友達の知り合い」とか「名前は明かせない業界通」とかの曖昧なものである場合が多い。そこから出てくる情報も、当然曖昧。

しかし、大勢の人に拡散され、「その話、私も知っている」「皆が知っている」となれば、奇妙な信憑性が生まれます。その経緯を繰り返せば、不気味で奇妙な都市伝説が出来上がる…というワケです。

 

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「皆が知っている」という所から生まれる、奇妙な信憑性。

これを題材にした、創作ドラマもあります。

そのドラマとは、『世にも奇妙な物語』です。

www.fujitv.co.jp(2020/10/10閲覧)

 

『世にも奇妙な物語』は、15分程度のショート作品が集まった、オムニバス形式の番組。

その中に、『ズンドコベロンチョ』という作品があります。

『世にも奇妙な物語』で流れたエピソードの中でも、屈指の名作。後にリメイクもされるという、超人気作です。ご存じの方も多いでしょう。

世にも奇妙な物語―北川悦吏子の特別編 (角川ホラー文庫)(提供:Amazon)

(上画像:『ズンドコベロンチョ』のノベライズ版が収録された書籍)

 

『ズンドコベロンチョ』の粗筋を簡単に述べると、以下の様な感じです。

 

▼主人公は、大企業に勤めるエリート社会人。知識が豊富で、皆から頼りにされる存在。

▼ある日のこと。主人公は「ズンドコベロンチョ」なるものが流行っているという情報を耳にする。街中・会社・家庭・テレビ…等々、あちこちで話題になっているらしい。

▼いや、話題になっているというより、もう「知ってて当たり前」「常識の範疇」くらいの扱われ方である。

 

▼この「ズンドコベロンチョ」。主人公ただひとりだけが、全く知らない。生き物なのか、食べ物なのか、曲のタイトルなのか…何もかも全く分からない。

▼主人公は、エリートとしてのプライドが邪魔して、「ズンドコベロンチョ」の詳細を他人にきけない。自ら資料を探して調べようとするが、新聞・雑誌・書籍・広告…どこを探しても、それらしい情報が無い。

 

▼仕方がないので、主人公は知ったかぶりで話を合わせ、何とか凌いでいた。

▼しかし、そんな日々も終わりを告げる。主人公の会社に、「ズンドコベロンチョ」関連の仕事が舞い込んできたのだ。その担当者に選ばれてしまった主人公。

この窮地に際し、主人公はどう対応したのか?
そして、「ズンドコベロンチョ」の正体とは?

 

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『ズンドコベロンチョ』と「鮫島事件」には、直接的関連はありません。

しかし、共通する奇妙さがあります。

 

皆が知っているらしい。

しかし、自分は知らない。

調べてみても、よく分からない。

「何のことか教えて」と言えないし、言っても教えて貰えない。

ただ、そこに何かが存在することだけは分かる。

 

何とも不気味で奇妙。

『ズンドコベロンチョ』と「鮫島事件」に、共通する感覚です。

 

この手の「想像を掻き立てる何か」「陰謀論めいた闇」は、聴衆の好奇心をくすぐります。

そこが話題になり、盛り上がる要素として働くのでしょう。

 

人間は、元々「知りたがる生き物」です。その本質を突いた話題に、人々は食いつきます。

そこに、日本人が特に弱い「みんな知っている」という殺し文句。この要素が乗れば、効果倍増です。

 

 

「鮫島事件」は、根拠のない都市伝説かも知れません。

しかし、「鮫島事件が話題になる理由」には、それなりの根拠があるのです。

 

 

-----------------(記事了)-----------------

 

 

2ちゃんねるの呪い 劇場版

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