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【『スター・ウォーズ』の話】カットされたシーンが、解釈に大きな影響を与えた?

言わずと知れた超有名SF映画スター・ウォーズ』。

関連作品が多数発表されていますが、シリーズの中核を成す「スカイウォーカー9部作」は、昨年・2019年末に完結。

その4K版映像ソフトが、今年・2020年に発売されています。

 

スター・ウォーズ スカイウォーカー・サーガ 4K UHD コンプリートBOX [4K ULTRA HD+ブルーレイ] [Blu-ray]
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この機会だから…なのでしょうか。「スター・ウォーズの裏話」的なものが、ポロポロと出て来ました。

この手の裏話は、昔から語られていたもの。例えば、「スター・ウォーズは、元々B級映画だった」とか、「ダース・ベイダーのデザインは、日本の鎧武者をイメージしている」とか、「R2-D2の中には、小さな人が入っている」等々のネタ。

スター・ウォーズ好きの方であれば、どこかで聞いた話が多いでしょう。

 

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そんな中、筆者が知らない裏話を・筆者が普段読まない雑誌で見かけ・ちょっと驚いたので…この場を借りて言わせて頂きたい。

 

その雑誌とは、有名雑誌「VORGE(ヴォーグ)」です。

VOGUE JAPAN (ヴォーグジャパン) 2020年 07月号(提供:Amazon)

 

「VORGE」に掲載される記事は、主に女性向けのライフスタイル関連情報です。衣服・装飾品の記事は勿論、ヘルスケア記事や芸能情報も充実しています。

その中に、『スター・ウォーズ』のエピソード4~6で、主人公「ルーク・スカイウォーカー」を演じた「マーク・ハミル」氏の対談記事がありました。

 

S.H.フィギュアーツ スター・ウォーズ ルーク・スカイウォーカー (A NEW HOPE) 約150mm ABS&PVC製 塗装済み可動フィギュア  ムービー・マスターピース スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲 ルーク・スカイウォーカー (スノースピーダー・パイロット版) [スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲 40周年記念版] 1/6スケールフィギュア(提供:Amazon)

(上画像:ルーク・スカイウォーカー。左が普段着。右がパイロットスーツ着用時)

 

この記事でマーク・ハミル氏が語ったのは、「エピソード4で、バッサリとカットされてしまった未公開シーン」の話。

 

(※ここからは、少々のネタバレを含みます。エピソード4を未見の方は御注意ください)

 

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エピソード4が初めて世に出たのは、1977年のこと。

その時に「撮影したのだが、色々な都合でカットされ、公開されないままお蔵入りしていた」というシーンがいくつかありました。

 

エピソード4は、後にCG技術を使ってリメイクされ、「特別編」として公開されました。その特別編で、1977年にカット・未公開となったシーンをいくつか復活させています。

例えば、高利貸を営む「ジャバ・ザ・ハット」が、準主役の「ハン・ソロ」のところに取り立てに来るシーン。1977年版では、このシーンはバッサリとカット。特別編では復活しています。

 「 スターウォーズ 」 ジャバ・ザ・ハット 貯金箱  SAN2879(画像:ジャバ・ザ・ハット/提供:Amazon)

 

こういったカットシーンの中に、ルークが「何も考えていない若者」「大志も何も無い凡人」と解釈できるものがあります。筆者の知る限り、未だお蔵入りのまま。

このシーンについて、マーク・ハミル氏が語った…というのが、先述の「VORGE」に掲載された記事内容になります。

www.vogue.co.jp(2020/7/1)

 

上記記事内容を、エピソード4の展開と絡めて説明すると、以下の様なものになります。

 

 

◆エピソード4は、ヒロインである「レイア姫」が乗る宇宙船を、銀河帝国軍の巨大艦「スター・デストロイヤー」が追いかけるシーンで始まる。

レイア姫の乗る宇宙船「タンティヴIV」は、抵抗空しく拿捕されてしまうのだが、完全に制圧される前に2体のドロイド(ロボット)を近くの星へ脱出させた。

◆このドロイドには、帝国軍の最終兵器「デス・スター」の設計図が入力されている。帝国軍は、このデータを回収する為に追跡してきたのだ。

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(画像提供:Amazon
(大きい方が、帝国軍の「スター・デストロイヤー」。小さい方が、レイア姫の乗る「タンティヴIV」)

 

◆脱出したドロイド達が辿り着いた星は、ルーク・スカイウォーカーの住む砂の惑星「タトゥイーン」であった。

◆1977年版では、「スクラップ狩りに遭ったドロイドを、ルークの叔父が買う」というシーンで、初めてルークが登場する。

◆しかし、実はもっと早い段階でルークが登場しており、そのシーンはカットになった。

 

◆実は、レイア姫の乗る宇宙船が追いかけられる様子を、タトゥイーンの地上から、友人たちと共に見物する」というシーンが撮影されていたのだ。

◆宇宙空間での戦闘を見て、盛り上がるルークとその仲間。その中に、銀河帝国軍に就職が決まっている友人」がいた。

◆帝国の制服に身を包んだ友人を見て、ルークは「いいじゃん!」と賛同。帝国の悪評は知っているハズなのに、嫌悪しないルーク。スター・ウォーズ好きからしてみれば、信じられないシーンである。

◆なぜルークは賛同したのか?
これにはちゃんとした理由があり、公開された映画の中にも関連するシーンは存在する。

 

◆ルークは、タトゥイーンでの生活に飽きていた。叔父が営む農場の手伝いばかりさせられ、希望する進学先に行かせて貰えない。平凡で退屈な毎日に嫌気が差していたルークは、何とかして生活を変えたいと考えていた。この部分は公開済みである。

◆その考えが、「帝国軍でも何でもいいから、とにかくタトゥイーンから離れる口実が欲しい」となり、友人が帝国軍に入るとなって「いいじゃん!」との反応を返したのである。ここが未公開シーン。

 

◆もし未公開シーンが世に広く知られたら、「ルークって、ただのバカじゃない」と言われかねない。

◆しかし、ルークを演じたマーク・ハミル氏は、「このいい加減さが、ルークを人間臭くして、キャラに深みを与える方向に行ったかも知れない」と評している。

 

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筆者としては、「目先のことしか考えない、いい加減なルーク・スカイウォーカー」というのも、面白いキャラだと考えます。

後に、ルークは「最終兵器撃破ミッション」を成功させ、レイア姫から勲章を貰い、帝国に敵対する反乱同盟軍の重要人物になります。

いい加減な若者が、最終的には軍事組織の重要人物になる。このギャップは、なかなか興味深い。

 

ただ、『スター・ウォーズ』を純粋な娯楽作品として楽しむファンにとって、「ルークが馬鹿だった」という話は聞きたくないものでしょう。

アメリカの娯楽作品では、「弱い主人公は、ウケない」という傾向があるそうです。もし未公開シーンがカットされず、ルークのだらしなさが世に出ていた場合、『スター・ウォーズ』の人気はどうなっていたのでしょうか?

恐らく、人気が落ちることはあっても、増すことは無かったでしょう。

 

そういう意味で、カットの判断は好手。削いで正解だったといえます。

 

 

-----------------(記事了)-----------------