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【煽り運転&ネットデマ騒動の続報】訂正して・謝って・辞めたとしても…

1年前・2019年の夏に、世間を騒がせた「煽り運転事件」の犯人逮捕劇。

覚えている方、どれくらいいらっしゃるでしょうか?

 

”世間を騒がせた煽り運転”でピンとこない方は、こう書けば「ああ、あれね」と思って頂けるでしょうか。

「キモトさ~ん!」
「逃げも隠れもしませんから!」

 

この言葉を発したのは、「宮崎文夫」容疑者。

茨城県守谷市常磐自動車道で、煽り運転&暴行事件を起こした」という容疑をかけられ、潜伏先の大阪で逮捕された人です。

真夏のクソ暑い中、冬用と思しき帽子・大きなサングラス・長袖の上着・マスク・旅行カバン所持…という怪しい恰好で外に出たところを、警官に囲まれてお縄。その様子が繰り返し映像で流され、世間を騒がせました。

 

宮崎容疑者が呼んだ「キモトさん」とは、事件当時に宮崎容疑者の車に同乗していた、通称「ガラケー女」と呼ばれた人物のことです。

宮崎容疑者が被害者をボコボコに殴る様子を、携帯電話(フィーチャーフォン)のカメラで撮影する姿がドラレコに録画されていて、そこから「ガラケー女」と呼称されました。

この「キモトさん」も、宮崎容疑者と一緒に逮捕されましたが、すぐに釈放されています。どこに行ったのか、続報は無し。

 

なお、宮崎容疑者は、現在「宮崎被告」となり、茨木の水戸地裁で裁判中。ついこの間、初公判が開かれたばかりです。地裁判決が出るのは、まだ先の話。

 

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他方、この事件に絡んだ他の裁判について、地裁判決が出ました。

裁判の内容は、「事件と全く無関係の女性に対し、”こいつがあのガラケー女だ”というデマが発生して、実名・顔写真・勤務先などをネットで拡散されて被害に遭った」という案件について。

この話、当ブログでも何度か記事にしました。

www.makaranbox.com

この話の地裁判決が出たのです。

 

www.bengo4.com(2020/8/17)

 茨城県守谷市の高速道路で起きたあおり運転事件で、事件と無関係なのに「同乗の女」というデマを流され、名誉を傷つけられたとして、東京都の女性が元愛知県豊田市議の原田隆司氏に慰謝料など110万円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁(田中寛明裁判長)は8月17日、原田氏に33万円の支払いを命じた。

 

判決後、女性の代理人をつとめる小沢一仁弁護士が都内で会見を開き、

「コメントを付記して投稿しただけでも、今回のように数十万円の慰謝料が認められる。広く報道されたこともあり、同種事案への抑止力があるのではないか」

と話した。

https://www.bengo4.com/c_23/n_11604/より。改行・強調等は筆者によるもの)

 

デマを流した人は複数いて、「現在も身元調査中」という人もいれば、「身元が判明して裁判になりそうだったが・和解が成立した」という人も存在します。

 

今回の被告である原田氏については、女性側が和解を拒否。判決で白黒付けるという方向に流れていました。

結果は、原田氏側の敗訴。慰謝料と弁護士費用・計33万円の支払いが命じられました。

 

その後、原田氏が控訴したという話は…表に出ていません。地裁判決が出て間もない為でしょう。

続報が出るとしても、もう少し先の話。

 

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この判決で注目すべきは、以下の三点。

◆デマを作った元凶ではないが、拡散しただけでも敗訴の原因になる。

◆慰謝料などの支払いは、合計で30万円以上。

◆謝罪し・投稿を訂正し・責任を取るという形で辞職しても、慰謝料を払わねばならない。

 

特に、最初の項目に当てはまる事例が、未だに多い。

「言い出したのは自分じゃない」「訂正して謝罪した」と主張しても、裁判所は見逃してくれない。そう考えた方がいいでしょう。

 

 

「ネットは匿名」と考え、情報をばら撒く。

しかし、ネットは完全匿名ではなく、身元がバレる恐れの方が高い。

後で取り消して謝罪しても、スクリーンショット(スクショ)やWeb魚拓などの方法で情報は保存され、半永久的に残ります。やったが最後…と考え、情報拡散には慎重であった方がいい。

 

SNS等で流れてきた情報を拡散する前に、「もしデマだったらヤバイ」と考える癖をつける。これが現代における常識といえるでしょう。

日本人によくある「みんながやっている」という理由では、決して許して貰えない。ネットデマ拡散のツケは、そういうものです。

 

 

--------------(記事了)--------------