(Warning:当記事には、1996年に連載終了した漫画『DRAGON QUEST~ダイの大冒険』のネタバレがあります。結末をご存じの読者様も多いと考えますが、そうでない方は注意願います)
先日、新作アニメ『DRAGON QUEST~ダイの大冒険』(以下『ダイの大冒険』と表記)について、追加情報が発表されました。その内容は、追加キャストに関するもの。
www.oricon.co.jp(2020/8/18)
28年ぶりに完全新作アニメで10月から放送される『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』の追加キャストが18日、発表された。
敵・魔王軍のキャラクター、ハドラー役を関智一、クロコダイン役を前野智昭、フレイザード役を奈良徹、ミストバーン役を子安武人、ザボエラ役を岩田光央、バラン役を速水奨、バーン役を土師孝也が担当。
キャストそれぞれ別作品で悪役経験があることから、ネット上では「悪の集結」「この布陣は強すぎ」「DIO様いるじゃん…」と話題になっている。
(https://www.oricon.co.jp/news/2169771/full/より。改行等は筆者によるもの)
『ダイの大冒険』の主要キャラは、2020年5月の段階で発表されていました。が、悪役に関する発表はありませんでした。今回の発表が初めてとなります。
出てきた名前を拝見すれば、皆が皆「演技派」と呼ばれる名優さんばかり。『ダイの大冒険』以外の作品でも、重要な役柄を演じた経験のある方が揃っており、制作側の本気度が伝わってきます。
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この名優さん揃いの布陣で、筆者が最も注目しているのは、ミストバーン役の「子安武人」氏です。
(提供:Amazon)
(上画像:「ミストバーン」のフィギュア)
子安氏は、主役からラスボスまでを演じる、多芸の持ち主。演じた役の一部を列挙すると…
◆ゼクス・マーキス(新機動戦記ガンダムW)
◆ギム・ギンガナム(∀ガンダム)
…こういったメンツが出て来ます。どの役も重要キャラ。これだけ大事な役を任されるということは、子安氏の力が重要視されているということです。
その子安氏が演じるミストバーン。かなり期待できます。
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しかし、筆者が子安氏に注目するのは、演技力の多寡だけではありません。他に重要な点があり、注目するのです。
その点を説明させて頂きますが、ここから先は冒頭で述べた様に「ネタバレ」の領域になります。その点を御承知頂けた方のみ、先へ進んでくださいませ。
ネタバレを嫌う方が、誤って読んでしまうといけないので、少し間を置きましょう。
以下に、矢印を20個並べます。その先にネタバレ文章がありますので、読みたい方のみ先へ進んでください。
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では、続けます。
モトネタである漫画を読了した方は御存知でしょうが、ミストバーンは『ダイの大冒険』の敵キャラの中でも、最重要クラスの人物です。
何しろ、「ラスボスの半身」とも言える存在ですから。
ミストバーンは、「滅多に喋らない」という設定。その理由は「喋ると、正体がバレてしまう恐れがある。その為、ラスボスに会話を制限されている」というものです。
そのミストバーンの声を、子安氏が担当する。
子安氏は、チョイ役に使うのは勿体ない名優さんであり、恐らくは物語の最後まで登場し続けるでしょう。
これが何を意味するかというと、「ラストバトルまで描く予定で、アニメを制作しているのでは?」ということ。
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『ダイの大冒険』がアニメ化されるのは、今回で2回目。
最初のアニメ化は、1991~1992年に実施されました。
(提供:Amazon)
(上画像:1991年版『ダイの大冒険』のヒトコマ)
1991年当時、漫画は絶賛連載中。完結するのは、5年後の1996年です。
その為、1991年版アニメでは「原作が存在するギリギリの所」までしか映像化されていません。具体的に言うと「対バラン戦」まで。
ラストバトルからは程遠い所で終わっています。
1991年版では、ミストバーンを担当されていた声優さんは「難波圭一」氏。魔法使いポップの兼役として担当されていました。
難波氏のメインはポップですから、台詞の少ないミストバーンを担当しても、「同じ人がやってる!」とはバレ難いですし、声優さんへの負担も少ない。
ミストバーンが無口なうちに、アニメのラストを迎えた1991年版では、この配役でも問題ナシでした。
今回の2020年版アニメでは、ミストバーン専任で子安氏を起用しています。これは、「ミストバーンの正体がバレ、その後ラスボス化し、喋りまくる」という前提で組まれたものではないか?…と。
そうだとすれば、ラストバトルまで描かれる可能性が高い。ラスボス=子安氏という図式になる。現時点で、筆者はそう考えています。
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仮にラストバトルまで描かれるとなれば、一年間・約50話でまとめるのは、ちょっと困難かも知れません。
1991年版アニメは、全46話。それで描かれたのは、原作全体の30%ほどです。2020年版が1991年版と同じ様な進行スピードだとすれば、単純計算で「3年間続く長寿アニメ」になるハズです。
「1991年版では冗長に描かれた部分をカットする」という行為に出ても、恐らくは2年くらいかけないと十分に描き切れないでしょう。
最近のアニメは、半年・25話を1シーズンとする傾向が強い。そうなると、2020年版は4シーズン以上になる可能性もある。
これは…かなり長く楽しめそうな予感。『ダイの大冒険』ファンにとっては、嬉しい話です。
放送開始は、2020年10月。今から待ち遠しい限り。
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