中国共産党政府の横暴が止まりません。
日本を始め、インド・フィリピン・ベトナム・オーストラリア等々、多数の国が無茶を言われています。
そこに、ブータンまでもが加わった模様です。
www.jiji.com(2020/7/26)
全方位に喧嘩を売る中共政府。思考回路が完全にチンピラ並みで、何かにつけてイチャモンを吹っかけてくる姿勢に、世界が辟易しています。
そうでなくとも、中国はパクリ・海賊版・偽物の震源地であることで名高い。ただでさえ問題をバラまいているのに、政府が率先して騒ぎを起こす。かなりメチャクチャですね。
この傍若無人ぶりを、さすがに無視できなくなったのでしょう。
世界各国(特にアメリカ)が、中華製のIT機器やソフトを排除にかかったり、交流の窓口を減らしたり等々、中国との関係を希薄にしようとしています。
www.itmedia.co.jp(2020/7/2)
本当であれば、「中国共産党政府との関係のみ」を希薄にしたいところですが、かの国は独裁国家であり、「中国人民イコール共産党の構成員」「中国企業イコール共産党の下請け機関」と見ておいた方がいい。政府と直接的関係がない個人・企業も、同じ目で見られます。
個人としての中国人は善良だとしても、中国人は中共政府に圧力を受けると逆らえない。最悪の場合、文字通り「殺害される」のですから、従わざるを得ません。中共政府の影響を脱しないと、いつまでも疑いの目で見られてしまいます。
これは、差別でも何でもなく、政治的事実。
中国排除を考える各国政府は、上記の様な考えを持っています。
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ここで、ひとつの疑問が。
「ここまで中国共産党政府に無茶やられて、中国人民は何とも思わないのか?」
たまに、中国から亡命して中国共産党政府批判をする知識人はいます。しかし、大多数の中国人民は言論統制下にあり、自由に発言できない。その為、何を考えているか伝わり難い。
日本のマスコミや評論家の方々が、中国人民の考えを解説する機会はあります。ですが、「中華思想の為せる技」「拝金主義の末路」みたいな話が多く、ちょっと大雑把で理解し難い。
筆者がそんなことを考えながら、蔵書をパラパラとめくっていると…意外な本に、ヒントが記されているのを発見しました。
その本のタイトルは、『空想科学論争』です。
(提供:Amazon)
(著:柳田理科雄、円道祥之/扶桑社)
『空想科学論争』は、「SF作品を真面目に分析する」という作風で知られた、空想科学研究所での対談を書籍化したものです。
対談の主は、司会進行役である「研究所所長」・理系担当の「柳田理科雄」氏・文系担当の「円道祥之」氏の三名。
この三名が、「どうすればショッカーが世界征服できるのか?」等のテーマを真面目に議論する…という内容の本。それが『空想科学論争』です。
パッと見、中国と何の関係もありませんが…。
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実は、この本の中に、「中国生活は辛かった!」というコラムが掲載されています。
語り手は柳田氏。氏は若い頃(恐らく30年くらい前)に、仕事の都合で中国に1年間居住した経験をお持ちの方。その時のエピソードを紹介しています。
このエピソードに、中国人民の考えを解くヒントがありそうです。以下に引用させて頂きます。
戸惑ったのは買い物である。
売り場で買う品物を決めると、購入申請書を渡されて支払所へ行け、と言われる。
そこで金を払い、ハンコをもらって売場へ舞い戻り、ようやくタワシが手に入る、といった塩梅なのである。
面倒なばかりでなく、支払所の混雑ぶりがまたスゴイ。
書店などでは誰も並ぼうとせず、1人が終わると、狭い窓口に向かって何本もの手が一斉にニュッ!と伸びる。
仕方なく私も、ハンコ係のお姉さんに申請書を受け取ってもらうまで、ニュッ、ニュッの一団に加わるのであった。
たまに、こっちの手をヒジで押しのける不届き者がいる。だがとっさに言葉が出ない。
(『空想科学論争』P99より。改行・強調等は筆者によるもの)
この話が、仮に30年前の1990年近辺のものだったとしましょう。そうなると、六四天安門事件が1989年の話ですから、その直前or直後になります。
当時の中国は、現在の様な市場規模や経済発展には至らず、未だ道半ば。「自家用車よりも自転車が多い」と言われた時期で、社会主義・計画経済の色が濃かった時代です。
そんな時だからこそ、上記引用の様な購買風景が日常的。この生活風景に慣れた世代の方が、今の中国を動かしているのです。
上記引用から分かることは、
「自分の用事が済めば、他はどうでもいい」
「システムに乗ることが重要で、他はどうでもいい」
といったものですね。行列に並ばない、他人を押しのける、係員も注意しない…という状態を見れば、そういう結論に至ります。
この考えの中で生きてきた方が、今の中国を動かしている。そこに加えて、恐怖政治&独裁体制が敷かれている。異論を言おうものなら最悪死刑。そりゃあシステムに乗っかることしか考えない状況へ追い込まれますね。
現在の中国共産党体制は、こうやって出来上がったのでしょう。
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システムに乗っかることが重要で、それ以外はどうでもいい。
中国共産党のシステムに乗っかればよく、他のシステムはどうでもいい。
他のシステムとは、他国の政治体制や習慣である。そんなものはどうでもいい。
…こういう理屈で、中国共産党政府と中国人民は「無茶をしまくる集団」になってしまったと考えます。
長年かけて築き上げたシステムを、一朝一夕で変えることは不可能。中共側の自発的変化を期待するのは、無理と断言してもいい話。
この強敵を前に、日本政府はどの様な動きができるのか?
「モノ言う気合」を備えた気骨のある政治家は、日本にいるのか?
…これが、今後のテーマになりますね。
中国から、尖閣諸島や台湾への軍事侵攻もあり得る状態です。日本の政治家の真価が問われています。有権者である国民も同様。
各個人が深く考えて、具体的な行動をしなければ、やられる一方です。
--------------(記事了)--------------