最近に始まったことではありませんが、中国共産党政府が物騒な動きを見せています。
先日のニュースでは、「3か所で、同時に軍事演習を行った」という話が出ていました。
www.nikkei.com(2020/7/5)
中国国営中央テレビ(CCTV)は5日までに、人民解放軍が南シナ海だけでなく東シナ海と黄海でも軍事演習をしたと伝えた。
3海域同時の演習は異例だ。
米国との対立の深まりを受け、同海域での影響力を誇示する狙いがあるとみられる。
CCTVは東シナ海を所管する東部戦区の海軍がミサイル駆逐艦を投入し、軍用ヘリコプター2機と連携して正体不明の船舶を拿捕(だほ)する様子を伝えた。
台湾や沖縄県の尖閣諸島(中国名・釣魚島)を意識している可能性がある。
(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO61179680V00C20A7PE8000/より。改行等は筆者)
演習は、軍事行動の一歩手前。一応は「練習」と見なされますが、そのまま本当の軍事行動に出ることも可能。物騒な練習である為、各国が警戒します。
特に、中国共産党政府は、各地で侵略や武力行使を厭わない傾向アリ。油断なりません。
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上記の様な「中国共産党政府による、一連の物騒な動き」は、弱まる気配無し。
ますます『空母いぶき』の世界に近付いた感があります。
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『空母いぶき』は、有名漫画家「かわぐちかいじ」氏の作品。2014年から連載中のフィクション作品です。
2019年にて、とりあえず第1部が終了。コミックスは、全13巻。
現在、第2部である『空母いぶき GREAT GAME』が連載中です。こちらは、コミックス既刊1巻。
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『空母いぶき』の醍醐味は、「日本の自衛隊と、中国人民解放軍が戦ったらどうなるか」を、ガチで描いているという点です。
戦いの舞台は、尖閣諸島とその周辺。本当にキナ臭い地域を舞台に持って来る辺り、かわぐち氏のリアル志向が窺えます。
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『空母いぶき』の冒頭では、以下の布石を打った後、中国が侵略を開始しています。
(1)20XX年10月。漂流民を装った中国共産党の工作員が、尖閣諸島に上陸。
(2)察知した日本の海上保安庁が、ヘリを飛ばして工作員の所にやって来る。が、工作員は「尖閣は中国領土だ。中国の救援が来るまで、我々はここにいる」と主張。救助を拒否する。
(3)工作員は「もし強引に救助するならば、自殺する」として、首に刃物を当てる。
(4)工作員から連絡がいったのか、中国から海警局(海上保安庁みたいな部署)の公船が尖閣に接近。領海に侵入。
(5)日本の海保巡視船が、中国海警局船の領海侵入を阻止しようとするも、両船は衝突事故を起こす。
(6)直後、尖閣近海に出動していた中国人民解放軍の空母「遼寧」から戦闘機が発艦。近くで警戒していた海上自衛隊のイージス艦に向け、ミサイルを発射。ただ、このミサイルは威嚇であり、イージス艦に命中しなかった。
(7)威嚇射撃を受けたという報告は、現場から日本政府に伝達。報告を受けた内閣総理大臣(自衛隊の最高指揮官)は、工作員を中国共産党政府に引き渡す為、外交交渉に入る。
(8)日本政府の申し出を、中国共産党政府は受諾。日本の救助を受けることなく、工作員は中国船に乗って尖閣を去った。中国軍も同様。
(9)この事件により、日本・中国双方の軍事的緊張が高まった。
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上記の流れ、実はかなり現実味を帯びたものです。
過去には、実際に中国人活動家が尖閣に無断上陸し、国際問題になりました。
2010年には、尖閣近辺で、日本の巡視艇に体当たりしてきた中国船もありました。いわゆる「尖閣ビデオ問題」です。
www.youtube.com(2010/11/4)
そして、今日のニュースには「尖閣諸島の周辺に、武装した中国公船がやってきてウロウロしている」というものが。
これは、「尖閣諸島の近くに行っても、日本政府は何もしない。何故ならば、尖閣諸島中国領土だからだ」として、なし崩し的に権益拡大を狙っている動きでしょう。
www.sankei.com(2020/7/22)
『空母いぶき』の劇中では、この手の事件が起きた後、中国側がいきなり戦闘を仕掛けてきます。
中国は、尖閣近海に空母打撃群を展開し、近隣の自衛隊基地(与那国島など)を武力制圧。自衛隊基地を攻撃するだけでなく、一般島民をも拉致監禁し、人質にします。
その後、中国軍は尖閣諸島に上陸し、簡易的な軍事前線基地を建設。本格的な局地紛争に突入していきます。
『空母いぶき』はフィクション作品ですが、全くの荒唐無稽な作品ではありません。「実際に、こうなるかも」と言える、リアリティ溢れる作品です。
そして、世の中の流れは、『空母いぶき』の世界観にどんどん近付いています。
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