先日から報じられている、「検察庁幹部の黒川弘務検事長が、麻雀賭博していた」というニュース。
当ブログでも、何度か取り上げました。
この記事を書いているのは、2020年5月30日の午前中です。
現在までに、「黒川弘務氏が逮捕された」とか「捜査が始まった」等の情報は報じられていません。
明らかに常習賭博罪の構成要件を満たしていると思われますが、動きが無いですね。このままでは、検察は身内に甘すぎるという批判を受けるでしょう。
今後の動きに注目したいところです。
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ところで…。
筆者が「麻雀の記事」を書くに際し、麻雀関連の品物やエンタメ作品を色々調べていました。
すると、驚きの品物を発見。
それは、「鷲巣麻雀の専用牌」です。
(提供:Amazon)
「鷲巣(わしず)麻雀牌」とは、麻雀漫画『アカギ』がモトネタになって作られた品物です。
その特徴は、「75%の牌が、相手からも見える透明牌である」という点。
普通の麻雀牌は、裏から種類が見えない様に作られていますが、透明牌は真逆です。
麻雀は、ポーカーと同じ。自分の手を隠し、相手の手を読みながら進めるゲームです。
透明麻雀牌は、その根底を覆す品物。透明であるが故に、自分の手が筒抜けになってしまいます。スケスケのトランプでポーカーをやる様なもので、普通のゲームからは逸脱しています。
しかし、その逸脱が、麻雀を別次元のゲームに進化させるのです。
(提供:Amazon)
(上画像:「鷲巣麻雀牌」の類似品。同様の品は、他にも存在している)
全体の75%は、相手からも見える透明牌。
しかし、残りの25%は、相手から見えない通常の麻雀牌。
この中途半端さが、逆に混乱の種になってしまいます。
要は「危険な所・怪しい所はハッキリ分かるけれど、確信が持てないから逆に動きづらい」となり、通常の麻雀では生じえない異様なプレッシャーが出てくるのです。
麻雀初心者には理解し難しいかもしれませんが、中級以上の方は「異様なプレッシャー」の意味するところを分かって頂けるでしょう。
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ちなみに、この透明牌のモトネタである『アカギ』について、補足説明をば。
『アカギ』は略称です。正式なタイトルは、『アカギ~闇に降り立った天才』。雑誌『近代麻雀』誌上にて、30年近く連載されていた麻雀漫画です。
2005年には、テレビアニメにもなりました。
(提供:Amazon)
www.ntv.co.jp(2020/5/30閲覧)
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『アカギ』は、昭和30~40年代を舞台にした作品。
“伝説の雀士”と呼ばれた「赤木しげる」を主人公にしたフィクション作品です。
赤木しげるは、生粋の賭博師。
強烈な勝負勘と、死を目の前にしても動じない鉄の心臓を持つ、稀代の存在です。
彼は、高度経済成長期の裏社会で、数々の麻雀勝負を繰り広げていきます。
その中で、最も長く続いたのが、先程も話に出た「鷲巣麻雀編」です。
『アカギ』の単行本は全36巻ですが、鷲巣編は第7巻から第35巻までを占めています。物語全体の80%以上が、鷲巣麻雀でした。
鷲巣麻雀の相手は、日本裏社会の大物老人「鷲巣巖(わしず・いわお)」。
鷲巣の持つ数十億円の資産と赤城の命を賭けて、特殊ルールで対戦する麻雀を描いたのが「鷲巣麻雀編」です。
その中で使われたのが、上記の「透明麻雀牌」です。
麻雀のルールをある程度ご存じの方であれば、「鷲巣麻雀編」をハラハラして読むことができるでしょう。
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なお…
「鷲巣麻雀編」は、麻雀そのものよりも、「なぜそういう手に至ったのか」という心理描写を描くことに重点を置いています。
その為、ひとつの進展につき、事細かな心理描写が述べられる場合が多い。一つの手に対し、裏事情が数話かけて描かれることもしばしば。
時には、「プレイヤーの意識が混濁し、地獄の鬼とガチバトル」という、麻雀と全く関係の無い展開に至ることもあります。
透明麻雀牌というのも異様ですが、話の展開も異様。
それが「鷲巣麻雀」です。
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