本日は、とあるアニメをご紹介します。
作品のタイトルは、『機甲界ガリアン』です。
(「機甲界」の読みは「きこうかい」です)
『機甲界ガリアン』 は、有名アニメ『機動戦士ガンダム』と同じく、「株式会社サンライズ」制作の作品です。
初めて発表されたのは、1984年。テレビアニメとして放送されました。
その後、テレビの設定を下敷きにした・アナザー作品も制作されています。
----------------------------------
『機甲界ガリアン』は、巨大ロボット同士が戦う「ロボアニメ」です。
主人公ロボは、題名にもある「ガリアン」という赤いロボット。劇中では「鉄巨人」と呼ばれています。
(上画像:主人公機の「ガリアン」)
『機甲界ガリアン』は、この鉄巨人ガリアンが・悪の巨大組織を相手に・正義の味方として・毎回怒涛の活躍を見せる…というアニメではありません。
この作品は、サンライズ制作のロボアニメです。サンライズ作品には、「お子様には難しい、一筋縄ではいかない話」というものが多い。ガリアンも同様です。正義や悪で割り切れない、なかなかに業の深いキャラばかりが出てきます。
----------------------------------
『機甲界ガリアン』最大の特徴は、「ロボットものだが、舞台は中世ヨーロッパを意識した架空世界」というもの。
荒野にそびえ立つ城にかがり火が焚かれ、騎馬兵や弓兵が配置につき、剣を持った歩兵が巡回して国境を守る…という、RPGで描かれる様な世界観です。
劇中に出てくる飛び道具が「弓矢」なので、設定年代は14世紀(1300年代)近辺なのでは?…と推察されます。
日本は鎌倉~室町時代。ヨーロッパではルネサンスが始まり、アジアでは元が弱体化して明などの国家が樹立する時期です。
その時代設定で、巨大ロボが活躍する話とは…なかなか興味深いですね。
----------------------------------
『機甲界ガリアン』の冒頭をザックリ述べると、以下の様なものになります。
▼物語の舞台は、架空の星系「イラスタント太陽系」にある第五惑星「アースト」。その辺境に、3000年の歴史を誇る「ボーダー王国」という国家があった。
▼ある日のこと。ボーダー王国に、世継ぎとなる王子が誕生する。「ジョルディ」と名付けられた赤子は、王国の皆から誕生を祝福され、城内は歓喜に満ち溢れていた。
▼しかし、その祝賀ムードを破壊する大事件が起こる。このタイミングで、ボーダー王国は他国からの侵攻を受け、城内は大混乱。ボーダー王は殺され、王妃は捕虜になってしまう。
▼このままでは、生まれたばかりのジョルディ王子の命が危ない。迫りくる敵から逃れる為に、ボーダー王国の重臣・アズベスが、王子と共に城から脱出。城は落ちてしまったが、王子の命は何とか助かった。
▼ボーダー城陥落から12年後。ジョルディ王子は成長し、聡明な少年になっていた。
▼王子と共に城から脱出したアズベスも健在。アズベスは、王子の出自が知れたら命を狙われると考え、「ボーダー王国のジョルディ王子」ではなく・アズベスの孫「ジョジョ」として王子を育てていた。
▼そんな中、かつてボーダー城を攻め滅ぼした征服王・マーダルが、更に版図を広げようと侵略を開始する。
▼マーダルは「機甲兵」という巨大兵器を有し、その戦力で他国を圧倒。機甲兵の大きさは10メートル以上あり、その体は硬い金属製。生身の人間では全く歯が立たない。弓矢や馬しか持たない多くの国は、次々と攻め滅ぼされていた。
▼機甲兵軍団に対抗するには、こちらも同等以上の戦力を持たねばならない。ジョジョは、古より伝わる伝説の力「鉄巨人」を探し、マーダルに挑もうとするのだが…。
----------------------------------
『機甲界ガリアン』に登場するメカは、「機甲兵」と呼ばれます。これは上記の通り。
機甲兵の特徴は、騎士や戦士をイメージしたものが多いことです。
ガリアンの世界観は「14世紀頃の中世」です。
その世界観に似合うのは、剣で戦う騎士。
メカニカルなイメージよりも、「鎧を身にまとった騎士」のイメージが似合います。
(上画像:主人公機・ガリアン。テレビ放送版デザイン)
この騎士イメージは、アナザー作品『鉄の紋章』で、より強いものになっています。
金の装飾が施された機体は、正に「鉄巨人」と言うべき姿。
(上画像:主人公機・ガリアン。アナザー作品『鉄の紋章』版デザイン)
----------------------------------
『機甲界ガリアン』の内容は、先に述べた様に「中世の世界観で繰り広げられる、戦争モノ」といったところ。
しかし、話が進むにつれ、謎が増えていきます。同時に、謎が明かされていきます。それを繰り返すことで、ガリアン世界の全体像が見えてきます。
そこが非常に興味深い。
そもそも、「中世に巨大ロボ」という設定は異様です。
なぜそんなものが運用されているのか?
製造やメンテナンスはどうしているのか?
少し考えてみれば、謎だらけ。
それらの謎は、少しずつ解けていくのですが…全ての謎が明らかになった時は、かなりの衝撃を受けるでしょう。
その衝撃たるや、世界観がブッ壊れるくらいの大きなものです。
あまり詳しく書くと、ネタバレになってしまうので、ここには書きませんが…。
興味をお持ちになった方は、是非本編をご覧くださいませ。
-----------------(記事了)-----------------
↓↓『機甲界ガリアン』関連Shopリンク↓↓