新型肺炎の話題が絶えません。
感染者数や死者数も増えるばかり。
マスクや消毒剤が不足している状況も変わっていません。
遂には「地下鉄車内で”マスクをせずに咳をした”として、乗客が揉める」「マスクを買う列に割り込んだ人間が、ボコボコにされる」という事件も起こっています。
(参考:“新型コロナ”ここまで... 横浜 マスクめぐり流血のけんかに - FNN 2020年2月25日)
世間は、ピリピリムードが増すばかり。
そんな状況が呼び寄せたのでしょうか。日本国内で「奇妙なパニック」が発生し始めています。
今回のネタは「トイレットペーパーの買い占め騒動」です。
(イメージ画像 https://www.pakutaso.com/20190433098post-20303.html)
this.kiji.is(2020/2/28)
熊本県内のドラッグストアなどで、トイレットペーパーやティッシュペーパーの買い占め騒ぎが起きている。
SNSで「新型コロナウイルスの影響で品薄」との情報が拡散。製造・販売業者は「事実無根」と呼び掛ける。
熊本市東区の「シモカワ東町店」では27日夕までに、棚いっぱいのトイレットペーパーが完売。
「3店舗回った」という30代の主婦は「インスタグラムの投稿を見て不安になった」。
「友人からうわさを聞いた」という50代の主婦も「慌てて来たのに品切れで…」と肩を落とした。
(https://this.kiji.is/605952255670928481?c=92619697908483575より。改行・強調等は筆者によるもの)
今回の騒動の発端には、SNSの影が見え隠れしますね。
いや、「今回の騒動の発端”も”」と表現した方がいいのかも知れません。
上記記事では、有名SNSのひとつ「インスタグラム」の名前が出ています。
インスタグラムは、画像メインのSNSです。が、「文章の入った画像」をアップする人が多く、それが騒動の元になったりします。今回のトイレットペーパー騒動も、それと同じ流れ。
新型コロナウイルスに始まったことではありませんが、SNS発の騒動は多い。
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ちなみに、このトイレットペーパー騒動。
メーカーや小売店から、速攻で反論を喰らっています。
同店を経営する下川薬局によると、先週末から購入が急増し、県内全12店舗で品薄に。「ただ、卸元からは供給が滞ることはないと聞いている」という。
同市南区の中間流通業者は小売店から殺到する注文に追われていた。「在庫はあり、落ち着いた行動を取ってほしい」と訴える。
別の卸業者は「他県は品薄傾向になく、熊本だけの現象のようだ」と指摘する。
東京の大手製紙メーカーは
「トイレットペーパーなどの紙製品は国内工場で生産しており、原料チップの輸入にも全く支障はない。現時点で、新型コロナウイルスの影響で生産が減少する恐れはない」
と説明する。
(https://this.kiji.is/605952255670928481?c=92619697908483575)
上記内容を一言で表現すれば、
「現時点で、トイレットペーパー不足は起こっておらず、単なるデマである」
となります。
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ただ、上記記事には「他県は品薄傾向になく、熊本だけの現象のようだ」という文言もありますね。
これは、間違いです。
なぜならば、同様の話が、愛知県でも発生しているからです。
www2.ctv.co.jp(2020/2/26)
感染拡大が続く新型コロナウイルス。
ここ数日、SNS上では「トイレットペーパー 品薄」といった言葉が目立つようになったが、「新型コロナウイルスの影響で、トイレットペーパーが不足する」という情報は誤りだ。
26日現在、ツイッターで「トイレットペーパー」という単語を検索すると「中国から原材料を輸入できなくなる」など、中国に関連する真偽不明の情報が飛び交っている。
リツイート数が多い投稿など、影響の大きなものはまだ少ないが、26日時点で20人の感染が確認された愛知県内の薬局では、トイレットペーパーが品薄となる光景もみられた。
中京テレビが紙製品メーカーの業界団体・日本家庭紙工業会に取材すると、国内で流通するトイレットペーパー生産の中国依存度は約2.3%で、今のところ新型コロナウイルスによる影響はないとの回答を得た。
(https://www2.ctv.co.jp/news/2020/02/27/82960/)
更に言えば、「トイレットペーパー騒動は、国境を越えて発生するもの」です。
日本だけでなく、海外でも同じ騒ぎが発生。
いや、日本よりも数段物騒ですね。
www.afpbb.com(2020/2/17)
香港で、商品輸送車の運転手を複数の男らが刃物で脅し、大量のトイレットペーパーを盗んだ。警察が17日、明らかにした。
香港では新型コロナウイルスの影響で住民が買い占めに走り、品不足が発生している。
香港政府は、トイレットペーパーの供給は新型コロナウイルス流行の影響を受けないと保証しているが、実際は品薄になっている。
警察によると、旺角(Mong Kok)地区のスーパーマーケット外で17日早朝、武装した男3人がトラックの運転手を襲った。
「ナイフを持った男3人が運搬作業員を脅迫し、1000香港ドル(約1万4000円)超相当のトイレットペーパーを盗んだ」という。
(https://www.afpbb.com/articles/-/3268728)
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こういう「突発的な日用品不足」に対し、冷静に対処する為には、何をしておけばいいのか?
答えは、「普段から、それなりに備蓄しておけばいい」となります。
我々日本人は、2011年の東日本大震災を契機に、色々と見直したハズです。
毎年の様にやってくる巨大台風からも、いろいろと学びました。
「非常用持ち出し袋」の整備や「日用品の備蓄」など、防災について見方を変えた人は多いでしょう。
筆者は、「全く補給がなくとも、1~2週間以上は食料・日用品が不足しない程度」を目安に、普段から備蓄を心がけています。
その備蓄品の中に、トイレットペーパーがあります。
仮に、筆者の住む地域で「トイレットペーパー騒動」が発生しても、筆者は慌てません。
「ウチには備蓄があるから、先ずは落ち着くことが重要」と考え、流れてきた情報をじっくり吟味することで、デマかどうかを判断できます。
デマに惑わされた場合、バカみたいな高値で不必要なものを買ってしまう恐れが大きい。それは避けたいところです。
今回の新型コロナウイルス騒動は、「一種の災害事例」です。
こういう時こそ、落ち着いて行動する必要があります。慌てると、思わぬ被害を受けるかも知れない。
今一度、じっくり周囲を見てみましょう。
自分の生活習慣、近所の小売店の状況、お財布の中身…。様々な事を考えて、可能な範囲で準備をしておけば、慌てる可能性を減らせます。
備えあれば憂いなし。
--------------(記事了)--------------
【参考書籍 書店リンク】
『別冊ランドネ アウトドアで防災BOOK』
【楽天ブックス/楽天kobo】(試し読みアリ)
【BOOK☆WALKER】(試し読みアリ)
【e-hon】 (試し読みアリ)