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【マンガの話】いい感じにネジ曲がった日本で、ハイクを詠ませる作品群 その2(※訂正有)

昨日、超個性的な作品『ニンジャスレイヤー』について、記事を書かせて頂きました。

tenamaka26.hatenablog.com

 

『ニンジャスレイヤー』はシリーズ化された作品であり、小説・漫画・アニメなどなど、多方面に展開しています。

それ故、関連作品の数も多い。全てを一度に紹介するのは困難です。

 

そこで、前回記事では田畑由秋氏と余湖裕輝氏による、漫画版ニンジャスレイヤー」を中心に据え、『ニンジャスレイヤー』シリーズの独特な世界観について、少し触れました。

 

有難いことに、漫画の脚本を書いていらっしゃる「田畑由秋」先生が、上記記事の告知ツイートをRTしてくださり、たくさんの方が記事を読んでくださいました。

先生と読者の皆様に感謝です。この場を借りて、御礼申し上げます。

 

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さて…

当記事では、前回予告した通り、「ニンジャスレイヤーにおける、素晴らしい曲解」について語っていきます。

 

ニンジャ対ニンジャスレイヤーの「迫力のある超常バトル描写」も面白いのですが…

『ニンジャスレイヤー』における最大の魅力は、やはり「絶妙な曲解」です。

(提供:Neowing)

(原作:ブラッドレー・ボンド、フィリップ・N・モーゼズ/日本語訳:本兌有、杉ライカ/漫画脚本:田畑由秋/漫画版作画:余湖裕輝/キャラクターデザイン:わらいなく、余湖裕輝KADOKAWA)

 

『ニンジャスレイヤー』シリーズの起源は、海外の作家による英語小説です。

この作家さん、恐らく…相当な日本通。

普通の日本人以上に日本のことを理解した上で、わざと誤解・曲解した表現をしているとしか思えない。

『ニンジャスレイヤー』内では、そんな場面が非常に多い。それが大きな魅力になって、ファンの心を掴んでいるのです。

 

そういう「絶妙な曲解」の具体例をいくつか挙げると、以下の様なものがあります。

 

◆物語の主要な舞台が、「ネオサイタマ」。なぜか「ネオ東京」ではない。有名漫画『翔んで埼玉』と同じ匂いが…。

◆どんなに邪悪で憎い相手に対しても、必ず「○○サン」と敬称をつける。

◆古来からの作法・戦いにおける伝統などは、全て古事記に書いてある。兵法書武家諸法度などではない。

◆殺し合いの前でも、挨拶は大事。標的に向かって「ドーモ、ハジメマシテ」と言うのは当然のこと。これは古事記に書いてある。

 

◆何か命令された時、返事は「ヨロコンデー!」

◆敗者が出す降伏のサインは、土下座して「ゴメンナサイ」。それを見た勝者は「これで分かったか!…今後ともヨロシクお願いします」

◆相手にトドメの一撃を喰らわせる前には、「ハイクを詠め」と要求。これ、”辞世の句”という言葉と、その意味を知らなければ書けない表現。

◆不始末を起こした者を処刑する為、「人食いズワイガニの中に放り込む。

 

◆仲間との「ユウジョウ」を大事にしない輩は、社会的リンチ「ムラハチ」に遭う。

◆距離を示す単位が「タタミ何枚分」

◆攻撃を受けて行動不能になり、ピクピク震える様子を「ダシを取られたマグロ」と表現。

◆劇中に「武士は食事しないと、ヨウジの値段が高騰する」というセリフが。これ、「武士は食わねど高楊枝」の逆説的表現?

 

◆借金の取り立てがやる嫌がらせで、「金返せ!」と書いた紙を貼ることがある。が、ネオサイタマのヤミキンバウンサーが貼る紙には「働くべきだと思う」との文字が。

◆学校の部活が「ケマリ部」「ヤブサメ部」「チアマイコ部」

◆トレーニングジム等によくある「やる気を促す標語」のポスターに書かれた言葉が、「辞め時がつかめない」

 

(提供:Neowing)

(原作:ブラッドレー・ボンド、フィリップ・N・モーゼズ/日本語訳:本兌有、杉ライカ/漫画脚本:田畑由秋/漫画版作画:余湖裕輝/キャラクターデザイン:わらいなく、余湖裕輝秋田書店)

 

また、

「劇中の日本語表現が、”英語を・精度の低い機械翻訳にかけて・何とか日本語にした”という様な表現なのだが…なぜか言いたいことはよく分かる」

「日本語が、微妙に英語訛りになっている」

という点も興味深いですね。

コアなファンの間では、こういう言葉遣いを「忍殺語」と呼んでいます。

 

◆「実際」という言葉が、「本当に」「全くもって」という意味合いで多用されるのだが、どこか違和感がある。「安い、安い。実際安い」「安心です。実際安心です」「実際情けない」「おぬしは実際限界だろう」

平安時代に生きた、剣豪で哲学者のミヤモト・マサシが残したコトワザ「狂人のマネをしたら、実際狂人」

◆すぐに壊れるオンボロ建築物を、「欠陥建築物」ではなく「安普請」と表記。

◆「堪忍袋の緒が切れそうになる」ではなく、「カンニンブクロが暖まる」

 

◆マッサージ屋らしき店の看板が、「肩こってしまう」

◆悪の組織の名前が、ネコソギ・ファンド」

◆「そんな事をしても無駄」「効かない」といった表現が、「ゴジュッポ・ヒャッポ」

◆「ジーザス・クライスト」的な意味合いで、「ナムアミダブツ」

 

◆「神をも恐れぬ所業」が、ブッダも恐れぬ所業」

◆術は「ジツ」、手裏剣は「スリケン」

◆「ヤバレカバレの拳撃」

◆「真夜中」「丑三時」を、「ウシミツアワー」

 

◆警察組織の名前が、マッポ

マッポが犯人を追いつめる時の掛け声が「御用!」「御用!」

◆死ぬ間際の走馬灯は、「ソーマト・リコール」

◆改心したギャングの夢が、「キョートでゼンを学び、ブディストのボンズになる」

 

◆布団は「フートン」、小判は「コーベイン」

◆「糸の切れたジョルリ人形」。恐らく、元ネタは「浄瑠璃

◆よくある話という意味で、「チャメシ・インシデント」

 

(提供:ホビーサーチ)

 

どれもこれも、日本をよく知ったうえで、「忍者や日本文化への誤解あるある」を加えて、意図的にボケないと生まれない表現ばかり。

シリアスなバトルの中に、この手の表現をぶち込んで来るのが『ニンジャスレイヤー』です。

 

シュールなネタが好きな方、アメコミの迫力が好きな方、そんな方々にピッタリの作品です。

未読の方は、是非読んでみてくださいませ。

 

 

-----------------(記事了)-----------------

 

 

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『漫画版 ニンジャスレイヤー』(脚本:田畑由秋/作画:余湖裕輝

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2019/12/3訂正

 

ツイッターでご指摘を頂きました

「技は”ワッザ”と表記する」と書きましたが、これは筆者の勘違いでした。

 

漫画版の第1巻冒頭で、ニンジャの攻撃を受けた人物「スミス=サン」が、驚いて「ワッザ!」と叫んでいたのですが…

これは、原作に出てきた「Whasdat」とか「What the f●ck」といった”感嘆を示すセリフ”を、そのままカタカナ表記にしたものでした。

訂正させて頂きます。

otakumode.com

言われてみれば、あの流れで「技?」となれば、文脈がおかしいですね。

筆者は、まだまだ実際レッサーライターです。

 

ツイッターで訂正箇所を教えて頂いた、「腐れマーズ三等星=サン」「I am I...Me.=サン」、今後ともヨロシクお願いします。