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【テレビの話】炎上が絶滅しない理由・その2 ブラウン管は過去のもの

 昨日、テレビの炎上事件について、記事を書かせて頂きました。

tenamaka26.hatenablog.com

 

この手の炎上騒動が起こる背景には、いくつかの共通点があると考えます。

 

その内容は、大きく分けて2つ。

(1)現場が追い詰められていること

(2)上の体質が変わらないこと

前回記事では、(1)について述べました。

今回は、(2)について掘り下げていきます。

 

まあ…(1)と(2)は別要素ではあるのですが、密接にかかわっている面もあり、なかなか難しいのですが。

 

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先ずは、前回の内容「現場が追い詰められていること」をサッと見返すと…

 

◆テレビで放送される番組の多くは、下請け会社が作っている。その下請け会社の労働環境が劣悪。

◆仕事の量と求められる質が過大で、労基法違反レベルの長時間勤務を強いられる。しかし、元請けであるテレビ局に比べて、給料は3分の1以下という環境。

◆これ程までに劣悪な環境では、制作現場で働く者の士気は下がる一方。従業員は不安に駆られたり、心身を病んだりで、次々辞めていく。

◆劣悪な環境は、SNS等でバレてしまう。新人を入れても次々辞めていくので、業務が上手く回らない。辞めずに残った者の頑張りにも、限界がある。この「駄目スパイラル」に陥ってしまうと、抜け出すのは難しい。

◆現場に無理をさせれば、仕事の質は下がり、生まれてくる番組の質も下がる。そうやって「問題視される番組」が増え、炎上騒動の原因になる。

 

…こんな感じでした。世間に数多存在する「ブラック企業」にありがちな光景です。

 

上からの無理難題を通す為に、相手に無茶を言ったり、酷い場合は嘘や捏造に手を染めてまで作品(=番組)を作る。

無理矢理にでも仕事をさせれば、番組の質が落ちる。

そんなトンデモ番組から炎上騒ぎが起これば、スポンサーが離れて広告収入が減る。

収入が減れば、制作費も減る。そうなれば、要求される無理難題のレベルが更に上がる。

この繰り返し。

 

制作現場に無理を言ってやらせても、無理なものは無理。いつかは回りまわって、無理難題を言う方に打撃がくるのです。自分で自分の首を絞める様なもの。

そこに気付かないのか、気付いているが対応したくないから放置しているのか、テレビ業界の上層部が「問題解決の為、上手な手を考えた」という話が出てこない。

つまり「上の体質が変わらないので、炎上騒ぎが消滅しない」となります。

 

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業界の上層部にいらっしゃる方々、特に東京に居を構える「キー局」の方々は、学歴も立派で優秀な方が多いハズ。

それなのに、なぜ体質を変えようとしないのか?

その理由の大半は、「自分たちは特別だ…という勘違い」にあると考えます。

 

「テレビには、情報の拡散力がある。それ故に莫大な広告収入があり、テレビ局社員の収入は高水準だ」

「テレビ局は元請けだから、とても偉い。泥臭い仕事は、下請けに丸投げすればいい」

「下請けの制作会社がブラック? それは下請けの問題で、局とは無関係」

「局が無茶な注文を投げても、下請けがNGと言わないからいいでしょ。嫌なら断ればいい。まあ、断る下請けは外しますけどね」

…こういう思考回路になれば、駄目スパイラルを呼び寄せます。

 

キー局の方が、全員こういう思考回路ではないでしょう。

ただ、ここまで炎上が目立つ昨今です。奇妙な勘違いをしている方は少なくない。

 

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仕事を投げる方がそんな感じであれば、下請けにも思考回路は伝播します。いや、伝わらざるを得ない。

何故ならば、

 

「無茶なものは無茶であり、状況を変えないままで丸投げしても、無茶が解消されることはない」

「無茶を言われた方は、自分たち以外の者に無茶を押し付けることを考える」

「最終的に無茶を言われるのは、制作現場の人間。その人間が無茶な取材や番組制作をすれば、トラブルが起きて当然」

 

…こういう流れにならざるを得ないから。

その為、テレビ制作者の無茶・非常識の話は絶えず、暴露記事は多い。

 

president.jp(2018/4/18)

テレビ放送は総務省のお墨付きが必要な免許事業であり、それだけに高い公共性が求められている。

さらにネットが普及した現代でも、テレビ局の影響力はいまだに強大である。

 

そういった背景も影響しているのか、テレビ業界人はときおり「貴様ら下級国民どもは、上級国民たるわれわれ―テレビ様に協力する責を負うのだ」といった感覚を抱いているかのごとく、不遜なそぶりをうかがわせることがある。

 https://president.jp/articles/-/24942より。改行・強調等は筆者によるもの。以下同)

 

www.bengo4.com(2017/8/8)

フジテレビの情報番組「とくダネ!」スタッフのツイッター公式アカウントが8月8日、台風5号による増水の動画投稿者に対して、返答がない場合でも動画を使用する旨のリプライしたことが話題になっている。

 

投稿者の男性は「滋賀の姉川氾濫してます!みなさん気をつけてください!!」と道路に大量の水が流れ込む動画を投稿。

これに対し「とくダネ!」スタッフが8日午前5時に、

「周辺住民の方々への注意喚起および台風の被害を伝えるニュースの重要性に鑑みて、非常に公共性の高い映像であると認識しております」

「午前7時30分までにご連絡を取らせていただけないでしょうか?また、午前8時の放送までにご返答がない場合、上記の理由により使用させていただきたく存じます

と動画使用をお願いしている。

 

ネットでは

「頼み込んどいて自分で期限決めて返事なかったら勝手に使うって相当厚かましい」

「承諾なしに他人の所有物を使用したら、それは無断使用だ」

などと批判が集まっている。

 (https://www.bengo4.com/c_1015/c_17/c_1263/n_6487/

 

diamond.jp(2018/6/1)

過去に1度、あるジャンルに詳しい専門家としてテレビに出演したことがあります。

いくつかの指示や質問には、『それには答えられない』『そういう反応はできない』と対応。

それでも収録はつつがなく済んだと思っていました。

 

すると収録後、ディレクターの男性が、『〇〇さんもこれからテレビに出続けたいなら、テレビでの答え方も練習して、気を利かせていかないと』と言ってきたんです。

 

別に自分はテレビに出たいわけではなく、オファーがあったから、専門分野について広く知ってもらうためならと出ただけのこと。

僕自身はテレビの権威は、どんどん下落していると感じています。それなのに、いまだに『出してやっているんだ』という上から目線な現場感覚に驚きました。

ある番組でうちの店のスイーツをご紹介いただいたのですが、それが最悪な取り上げられ方でした。

出演者が食前に『本当に美味しいのかな?』『量、多くない?』と言ったり、意図しない食べ方をされたり、軽んじられているとしか思えない演出で。

 

取材依頼をされたときは、『今話題のスイーツとして紹介します』という話だったから、取材を受けることにしました。

うちの商品を貶める言動があるなんて、思いもよらなかったですからね。

テレビ局の人は『テレビで取り上げたら、話題性も出て集客にもなるでしょ』という意識なのかもしれませんが、取り上げられ方次第では逆効果になると思います。

 (https://diamond.jp/articles/-/171384

 

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そもそも、テレビの本質である”面白い内容を作って、ついでにCMを見てもらおう”という感覚があるのか、疑わしい番組が多い。

 

「この後、驚きの展開が!」という引きでCMに入り、数分間のCMが明けた後、スポンサー紹介字幕が30秒ほど流れ、その後にまた数分間のCMが入る。

CM明けに、CM入りの時と同じ映像が繰り返される。

こういう時間稼ぎは日常茶飯事。

 

視聴者が、時間稼ぎにイライラしてきたところで、「CMの後、重大情報が!」と煽る。

CMが明けて、何が重大なのか?と思ったら、「次回、この人がゲストに!」という単なる予告が流れる。しかも、顔を隠した映像にしており、誰が来るのかよく分からない。

 

こういう構成は、視聴者をナメているとしか思えません。

よく「テレビ離れ」という言葉が飛び交っていますが、「つまんないから捨てられた」という表現の方がシックリきます。

 

これでは、短時間でも中身があり、選択肢が豊富な「ネットの動画サイト」等に視聴者が流れるのは当然。

その流れに乗った企業が、ネット広告費を増やし・テレビ広告費を減らすのは、自明の理。

テレビ業界の上層部からは、「家庭用の映像エンタメは、ブラウン管テレビだけ…という、大昔の感覚」が抜けていないのでしょう。

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(イメージ画像 https://www.pakutaso.com/20180344079post-15604.html

 

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過去に、筆者は”元テレビマンの方”と話をする機会がありました。

そこで、その方が「テレビマンを辞めようと思った理由」を語ってくれました。

 

その方が、ある町を取材して・ドキュメンタリー番組を作る…という仕事を受け持った時の話。

きれいな景色や、笑顔で働く人々の映像を撮影して上司に見せたところ、

「お前ら馬鹿か?

あの町は、治安が悪く不潔な所との評判が多いから、酷い景色だらけの町に決まってるんだよ!

もっと汚い映像を撮ってこい!」

という反応が返ってきたとのこと。

 

取材して分かったことを報告するのではなく、用意された結論に辿り着く取材をしなければ怒られる。

この上司が、業界内で変人扱いされているワケでもなく、標準的な人である。

ここに矛盾を感じて、辞めたそうです。

 

 

管理側に「自分たちが放送するものが、面白いものに決まっている」との勘違いがあるとしか考えられない。

その考えがトラブルを生み、嘘や捏造を産む土壌になっている。

 

こういう人間が、業界の管理側から抜けない限り、いつまでも「やらせ」「捏造」が絶えないんでしょう。

改善せずに繰り返せば、テレビという存在そのものが信用されなくなり、弱る一方です。

 

改善に向かう為には、業界の上層部が変わらないと無理。

変われないのであれば、身を引いて消えるしかない。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

【参考書籍】

『内側から見たテレビ やらせ・捏造・情報操作の構造』

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