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【テレビの話】炎上が絶滅しない理由・その1 超絶ブラックの上に成り立つ業界

 先日、テレビ山口で起こった炎上騒ぎについて、記事を書かせて頂きました。

tenamaka26.hatenablog.com

 

炎上の内容は、いわゆる性的マイノリティ(LGBT)の方を取材し、本人の同意を得ずにLGBTである旨を放送し、「珍しい人」「珍光景」として扱ったというもの。

この放送が問題視され、炎上騒ぎが起こった後で、テレビ山口側は謝罪。取材VTRを流した番組内で謝罪したり、テレビ局のホームページで謝罪文を掲載したり、対応に追われました。

 

その行動が功を奏したのか、とりあえず炎は小さくなった模様です。しかし、取材対象となった方はショックを受け、「なぜそうなったのか、説明してくれ」とテレビ局に対して意見を述べた所で、話が止まっています。

このまま有耶無耶にすれば、テレビ山口の信用問題になりかねない。いや、テレビ業界全体の問題ともなりかねない。

真摯な態度で解決に向かって頂きたいところです。

 

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ところで…

 

上記記事の中で、筆者はこう書きました。

「この手の炎上騒動が、テレビで起こる背景には、いくつかの共通点がある」

本記事では、その”共通点”について、少し詳しく述べていきます。

 

その内容は、大きく分けて2つ。

(1)現場が追い詰められていること

(2)上の体質が変わらないこと

先ずは、(1)について掘り下げていきましょう。

 

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「現場が、追い詰められている」

これ、簡単に言えば「制作現場が、超絶ブラック職場である」ということです。

 

テレビ局といえば、東京に本局を構える、いわゆる「キー局」が思い浮かびます。が、実際のところ、キー局のみで番組を作ることは稀。多くの場合は、子会社や外注の「制作会社」に仕事を投げます。

要は、下請けにやらせるのです。

 

その下請けの扱いが、「アホか!」と言いたくなるレべルの無茶で極悪…という話を、頻繁に聞きます。

以下は、無茶の内容を詳しくを述べた記事の中の、ほんの一部。

同様の記事は無数にありますが、全部紹介すると本が何冊も書けてしまう分量になってしまうでしょう。

その為、当記事では2つだけご紹介。

 

gendai.ismedia.jp(2019/11/2)

「1年に1日しか休みがないなんて……まるで奴隷ですよ」

キー局の下請け制作会社に勤め、現在は別の業界に転職した20代男性はこう振り返る。

テレビ番組の制作現場の実態を、彼が解説してくれた。

 

「私の勤めていた会社が担当していたのは、いわゆる情報番組です。グルメやスポーツ、歴史モノまで幅広いテーマで番組を制作していました。

 

何がきついかといって、とにかく休みがないこと。毎回毎回テーマが違うので、一から調べないといけない上、ゲストの世話などでとにかく拘束時間が長い。番組の編集作業や確認作業をしていると、あっという間に夜中になってしまいます。

この男性が勤めていた制作会社の年収は、20代後半で450万円程度。

局が制作費をカットする中、残業代も付かず、番組制作現場では典型的なブラック労働がまん延しているのだ。

 

まさに「ブラック企業」そのものといえる制作会社に対し、キー局社員の平均年収は30歳前後でゆうに1000万円を超える。

https://gendai.ismedia.jp/articles/-/68191より。改行・強調等は筆者によるもの。以下同)

 

 

www.bengo4.com(2018/1/2)

テレビギョーカイと言うと、まずは「キー局」をご想像されるかと思います。が、彼らは、殿上人であって、私はと言えば、テレビ局の番組制作の発注の下請け、いわゆる「テレビ番組制作会社」で働いています。

番組制作会社のなかでも、種類は様々にあって、テレビ局の子会社(資本は同じところ)、独立系(弊社はここに属します)、ほぼ個人で活動(フリー、個人事業主)に大別されます。

 

キー局からフリーランスまで、様々な立場の人間が複雑にからまって、「ギョーカイ」の制作の仕事は成り立っています。

局員が演出することは少なく、局プロデューサーからの発注、管理のもと、下請けで制作会社が番組を作っています。孫請け、ひ孫請けも珍しくないのです。

私は社歴10数年の「正社員」なのですが、固定給は10万円台前半。

1日あたりの労働時間は日によって大いに違うのですが、平均して日に10時間と仮定して週6日、合計で「240時間」が総労働時間です。

 

時給は500円を割りますね。完全に最低賃金以下。

「有給休暇は1日も取得したことがない」

「残業代は1円たりとももらっていない」

「タイムカードはない」

「1日に何時間働く」という規定もないので、残業手当もなければ、タイムカードもありません。

 

以前、辞めた社員が労基署に駆け込んだらしく、2か月分くらい提出させられたことがありました。

でも上司に「正直に書くなよ」と散々言われたので、「9:30-18:30」みたいな、ありえない数字を並べましたね。

https://www.bengo4.com/c_5/n_7184/より)

 

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最低賃金以下で、残業代も払わず、連続20時間勤務とかザラで、休みが年に1日しかない。

仕事内容は、雑用から外部との交渉に至るまで、量も種類も多すぎる。

現場でコキ使われ、番組が突然打ち切りになることも多い。

 

よくよく見れば、明らかな違法行為も混じっています。

その結果、将来に不安を抱き、心身を病んで倒れたり、失踪する者も少なくない。

(なお、失踪することを「飛ぶ」と表現するそうです)

 

作り手の扱いがコレでは、生まれる作品(=番組)も酷くなって当然。

その結果、炎上するレベルの酷い番組や、嘘・捏造で誤魔化しをかける番組が後を絶たない。

 

「オンボロの道具と、錆だらけの建材を使って、巨大なビルを建てろ。労働者の時給は200円まで。安ければ安いほどいい」

こんな無茶な条件で、建物を作らせるのと同じです。絶対に欠陥構造物になる。

欠陥構造物を作れば、責任や非難は”元請け”に行きます。安く買い叩き、巨額をピンハネして儲けるつもりが、自分で自分の首を絞めることに…。

 

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上記の様な裏事情があり、テレビ番組はどんどん奇妙な方向に行っているのです。

作り手さんの中には、「ちゃんとしたものを作ろう」と考える方も多いでしょうが、振られた条件が無茶過ぎる為、どうしようもない。

 

ひと昔前であれば、「業界の裏事情」として、関係者以外には伝わりにくかった話なのかも知れませんが、近年は違います。

SNS等の発達により、嘘・捏造の暴露が増えました。

「カメラに映らないところで、スタッフが不適切行為を働いた」となれば、証拠画像つきで拡散されます。

それらの記録は、ネット上にて、半永久的に保存されます。何か新たな不祥事があれば、いくらでも蒸し返されます。

 

この状況に嫌気が差した人々が、無茶を言う業界から去り、どんどん人手不足になり、番組の質が落ちて人気が無くなり、広告収入が減って、更に条件が厳しくなり…

そういった駄目スパイラルに陥って、現在の衰退ぶりに繋がっています。

(まあ、テレビ業界に限ったことではありませんが)

 

 

この駄目スパイラルを、テレビ業界が認識していないハズはない。

特に、キー局の社員さんは、立派な学歴を持った方が多いでしょう。頭脳明晰で・勉強が得意なハズ。

しかし、改善される気配は希薄。その理由は…

 

 

長くなるので、本記事はここまで。

続きは、次回記事にて。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

【参考書籍】

『内側から見たテレビ やらせ・捏造・情報操作の構造』

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