makaran宝箱

時事ネタ・法律・エンタメなどなど、様々な話題を分かりやすく&面白く味付けしてお届け!

【ネットの話】ストーカーの執念 vs 情報をバラ撒くユーザー

筆者は、SNSサービスの「Twitterツイッター)」を頻繁に使わせて貰っています。

流れてくる様々なツイートに目を通し、時には楽しく、時には考えさせられ、時には犬猫画像に萌える…という感じで、よく眺めています。

 

一方、Facebookフェイスブック)やInstagram(インスタグラム)は使っていません。

前者は「基本的に実名制」であり、後者は「自分で撮影した画像が中心」というものであるから。

どちらも、個人情報が漏れ易い基本仕様になっています。心配性の筆者は、ビビッて使えません。

もちろん、Twitterでも同様の心配があります。「投稿内容から、個人を特定された」という話は多い。

 

つい先日も、ネット投稿から個人情報を特定され、暴行事件に発展したというニュースが報じられていました。

が、今回は恐怖のレベルが上がっている模様。

www.bbc.com(2019/10/11)

日本でアイドル活動をする女性にストーカー行為をはたらき、わいせつ行為をしたとして逮捕、起訴された男が、警察の取り調べに対し、この女性の写真の瞳に映っていた景色から住所を特定したと供述した。

佐藤響被告(26)は、この女性がインターネットに投稿した顔写真の、瞳に映っていた景色から、駅を特定したと話している。

この事件を受け、日本ではサイバーストーカーの脅威について議論が噴出した。

 

佐藤被告は9月1日夜、駅で被害者を待ち伏せし、自宅まで後を着けてわいせつ行為をはたらいた。
地元メディアによると、佐藤被告は9月下旬に逮捕された。

被害者は21歳で、被告はこの女性の大ファンだったと供述しているという。

被告はこの女性の写真で瞳を拡大し、地図情報サイト「グーグル・ストリートビュー」を使って駅を特定。

また、被害者が自宅で撮影した動画を分析し、カーテンの位置や自然光の入り方などからマンションのどの階に住んでいるかを把握していたという。

 

この事件を受け、ソーシャルメディアに自分の暮らしを高解像度の写真や動画で投稿することに警鐘を鳴らす声が出ている。

 https://www.bbc.com/japanese/50010809より。改行・強調等は筆者によるもの)

 

上記ニュースは、とあるネットストーカーが・アイドル活動をしている若い女性に好意を抱き・彼女の情報収集を始め・遂には住所を突き止めて暴行に及んだ…という怖い話です。

 

女性は、SNS等で積極的に情報を開示。

自撮り写真や活動情報を、細かくネットにアップしていました。

ただ、何も考えずに情報をタレ流すのではなく、詳しい個人情報が特定されない様に用心していた模様です。住所を書くとか、電話番号をアップするとか、そういう大胆な行動をしていた…という話は見当たりません。

 

しかし、相手はネットストーカー。執念深さは筋金入り。「ハッキリとした個人情報を載せなければ、大丈夫」という甘い考えは通用しなかった。

何と「自撮り画像の瞳に映った景色を手掛かりに、被害女性が利用する駅を探し当てた」というから驚きです。

 

駅を特定した後、その駅に出向いて待ち伏せし、女性を見つけて家まで尾行。女性の顔写真はネットにアップされてます。簡単に発見できたのでしょう。

下手な探偵よりも、捜査能力レベルは遥かに上。とにかく恐ろしい。

 

------------------------------------------

 

ここで、不思議に思う方がいらっしゃるでしょう。

「瞳に映る景色って、メチャメチャ小さいのでは?」

「そんなものから、駅が特定できるのか?」

 

その疑問は、全くもってごもっとも。従来の常識で考えれば、まず判別不能です。

しかし、最近のカメラの性能は物凄く、画像処理ソフトの性能も青天井で向上し続けています。

やってやれない事はない。

 

 

ここで、ひとつ例を挙げましょう。

下の画像をご覧ください。

f:id:tenamaka26:20191127012542j:plain

この画像は、とあるフリー素材サイトから拝借してきたものです。

商用利用OKな画像の為、あちこちのサイトで使われています。主に、脱毛やエステの広告に使われているもの。

 

上画像の手の所に、赤い丸があることに気付かれましたでしょうか?

これは、筆者が付け加えたものです。この丸で囲まれた部分を拡大したものが、下の画像。

f:id:tenamaka26:20191127012746j:plain


手のシワが、はっきり分かりますね。爪の様子もクッキリ見て取れます。

拡大に使った道具は、低性能の画像処理ソフトです。高性能ソフトなら、毛穴が見えるレベルで画像処理できるかも知れません。

 

筆者の様な素人でも、この程度の事は簡単にできます。執念深くて技術のあるネットストーカーであれば、更に細かい仕事をするでしょう。

瞳に映った景色から、多くの情報を引き出すことも不可能ではない。

 

------------------------------------------

 

しかし、瞳に映った景色「だけ」で、駅を特定することは難しい。

そこでストーカーがやったのは、「他の情報を結び付けて、全体像を浮かび上がらせること」です。俗に言う「モザイクアプローチ」です。

 

特に怖いのは、「リアルタイムでスマホから投稿できるSNSサービス」です。

リアルタイムで投稿できるということは、生活リズムをバラしているということ。

いつ・どこで・どんなことがあったのか? リアルタイムの情報をネットにアップすれば、その情報を基に足取りを追うことが可能になります。

例えば、こんな情報が危ない。

 

 

普段利用している、交通機関の情報。

投稿内容により、どの路線を・何時ごろに使っているかが分かる。車窓から撮影した画像があれば、比較的容易に行動半径を絞り込める。

意外と怖いのは、遅延情報を呟くこと。「〇×線が遅れてる!」と言いたくなる気持ちは分からなくもないが、遅延に遭遇したということは、いつ・どの路線を利用する生活パターンなのかが分かる。

 

よく使うお店の情報。

普段使う店が分かれば、本人を待ち伏せることも可能。店の名前が分かれば、ネットで簡単に検索できる。

中でも、レシートを撮影するのは最も危険。「どの店を・何時頃に利用するのか?」という生活パターンがバレる恐れ大。加えて、レシートにはポイントカード等の情報が印刷されることもある。ポイントカードの番号程度ならマシだが、カード所有者の氏名・住所・電話番号が表示されることもある。

 

マンホール・道路標識・電柱の画像。

マンホールは「ご当地モノ」が多く、居場所がバレ易い。道路標識は「そう簡単に変わらないもの」であるから、目印として使い易い。電柱には設置場所を書いた札が貼ってあるので、手掛かりになり易い。

しかも、これらは撮影する気マンマンで撮影するものではなく、他の何かを撮影しようとして・ついでに写ってしまうもの。意図せずに情報をバラ撒くことに繋がる。

 

車・ガラス・ショーウインドー。

これらは、瞳と同じく「周囲の景色を反射する」という場合がある。

特に怖いのが”黒系の車体”である。黒色のボディは、鏡に近い役割を果たしてしまう。余計な情報が映り込む可能性アリ。

 

 

これらの断片情報をつなぎ合わせ、ある程度の見込みがついた段階で、「Googleストリートビュー」等の地図情報サービスを使って場所を特定。

その後、現地に足を運んで、ターゲットを探して尾行する。

こういう手順を踏めば、追跡は可能です。

 

------------------------------------------

 

こう書くと、「あれもこれも怖くて、ネットを使いづらい」という話になりますが…実際その通りなので仕方ありません。

ネットは、誰が見ているか分からないもの。身の回りに起きたことを呟いたり、自撮り画像をアップする時には、常にリスクが伴うことを意識しなければならない。これが基本です。

 

怖い思いをしたくないのであれば、「リアルタイムで投稿する」ということと、「自撮り画像をアップする」ということを止めるだけで、リスクが大幅に下がります。

 

特に、急いで投稿することは危険です。情報の精査をしないまま、個人情報をタレ流すことに繋がり易い。

また、急いで投稿することは、デマの拡散に加担しかねない行為です。ちょっと考えたら「この話、怪しいでしょ」と気付けるネタでも、急ぐことに気を取られるとスルーしてしまいます。

 

投稿ボタンを押す前に、少し考えることは重要。

慌てて投稿し・後で蒼白になるよりは、少しゆっくりでもいいから・落ち着いて行動する方がよいでしょう。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

【参考書籍】

『「ストーカー」は何を考えているか 』

【Amazon】

【Amazon Kindle】

【Yahoo!ショッピング】

【PayPayモール】

【楽天市場】

【楽天ブックス/楽天kobo】

 

【7net ショッピング】

【au Wowma!】

【Book Live!】

【BOOK☆WALKER】 (試し読みアリ)

【ebook-japan】 (試し読みアリ)

【e-hon】

【Neowing】

【TSUTAYAオンライン】

【紀伊國屋書店】

【総合書店 honto】