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【有毒生物の話】火蟻の侵略が始まる?

「火蟻」。読み方は「ヒアリ」。

2017年頃に、物凄く騒がれた昆虫の名前なのですが…皆さん、覚えていますか?

忘れてしまった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

ヒアリ」とは、毒を持ったアリの名前です。毒針を持ち、敵を刺します。

この毒が、なかなか強烈。「火で焼かれた様な痛み」を伴うので、火蟻と呼ばれています。英語名は「Fire Ant」。

 

このヒアリが、中国から来るコンテナに紛れて、日本国内に侵入する事例が多発しています。

港の職員が見つけては駆除し、あちこちに捕獲罠を仕掛けて監視し…等々の話が、新聞やテレビで流れまくり、連日ヒアリの話で持ちきりという時もありました。

遂には「ヒアリ警察」というツイッターアカウントまで出現。管理者の方は、現在も更新を続けておられます。

 

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あの時の喧騒はどこへやら。

現在、ヒアリの話は殆ど見なくなりました。

 

…と思いきや、本日のニュースに、なかなか衝撃的な見出しが。

その内容は、ヒアリが、日本国内に定着したかもしれない」というものです。

 

www.sankei.com(2019/10/17)

米原産で強い毒を持つ特定外来生物ヒアリ東京港青海ふ頭で定着した可能性が極めて高いとの分析を、国の防除に携わる国立環境研究所がまとめたことが16日、分かった。

 

国内の他の発見例と異なり、巣の中で成長したとみられる繁殖可能な女王アリが50匹以上見つかり、既に別の場所に拡散した恐れがあるとしている。

定着が確定すれば初の事例となる。

https://www.sankei.com/life/news/191017/lif1910170004-n1.htmlより。改行・強調等は筆者によるもの)

 

上記リンク先記事では、「生存可能な子孫を・継続的につくる『定着』にまで達したかどうかは不明」としていますが…。

過去の発見例からすれば、危険度が上がったといえるでしょう。

 

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ただ、ここでパニックになっても仕方ありません。

まだ「定着…とまではいえない」とされる段階。外出禁止の隔離政策が必要…という話でも何でもありません。

 

ヒアリは”毒針を持つ生物”ですが、「ひと刺しで、全ての生物が、絶対に即死する」というほどのものではありません。多くの場合「酷く痛いだけ」で済みます。

しかし、個人の体質により「強烈なアレルギー反応(アナフィラキシーショック)」を引き起こす場合があり、最悪の場合は生命にかかわります。油断するのはNGです。

これは、蜂(ハチ)と同じ。

 

「蜂と同じ」と考えれば、一般人がヒステリックに騒いでも…あまり意味が無い。

先ずは、落ち着くことが重要です。

 

allabout.co.jp(2018/5/8)

 

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ヒアリの厄介な点は、人に危害を加える事の他に、「環境への悪影響が強烈」というものがあります。

 

ヒアリの繁殖力は強く、「一つの巣に、卵を産む女王蟻が、複数いる」というケースもあります。その勢いで、他の生物(特に、ヒアリ以外の蟻)を駆逐し、従来の生態系を大幅に変えてしまう恐れが大きい。

また、ヒアリの侵入した地域では、農作物への被害などが多発。更に、電気設備で使われている油を好む為、送電網への被害も出すという迷惑ぶり。

「最も侵入して欲しくない、外来生物の上位」に入っているのも、大いに納得できる話です。

 

f:id:tenamaka26:20191017134304p:plain

(イメージ画像 https://illustrain.com/?p=19077

 

現在、環境省を始めとする関係機関が、ヒアリの定着について調査中です。

とりあえずは、専門家に任せましょう。

www.env.go.jp(2019/10/17閲覧)

 

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私たち一般市民にできることは、「とにかくパニックにならないこと」と「正確な情報を得ること」ですね。

既に、環境省が問い合わせ窓口を作って対応しています。

 

www.env.go.jp(2019/10/17閲覧)

環境省HPの記述を見ると、「個人で判断し、駆除して済ませるのではなく、先ずは関係機関に連絡・相談してください」という記述が目立ちます。

これには、「ヒアリの駆除は、危険を伴いかねない」という点もありますが、「情報が埋もれてしまうと、対処しきれなくなる」という大きな理由があります。

 

環境省HPによれば、ヒアリは、巣に異変を感じると、地下を移動して危険を避け、別のところに巣を再構築する」という性質があるそうです。

現段階では、まだ定着したかどうか不明。その状況で、個人が勝手に駆除にかかるのは、上手な方策とは言えません。仮にヒアリを見つけて・駆除したつもりになったとしても、本当に駆除できたかどうかは分からない。余計に拡散させてしまう危険すらあります。

 

そもそも、ヒアリと他のアリの区別をつけるのは、専門家に任せた方がいい。素人考えは危険です。

(参考:http://www.env.go.jp/nature/intro/2outline/attention/02_general/index.html

 

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ヒアリの定着を防げた例として、よくニュージーランドの話が出てきます。

定着を阻止した理由は、「定着の初期段階で、徹底的に駆除した」「その後、再侵入を防ぐ為に、厳戒態勢を敷いている」というもの。

 

今の日本は、この「定着の初期段階」に当たる可能性があります。

もしそうであれば、今が勝負時。ここで食い止めるか否かによって、今後の日本が大きく変わるでしょう。

 

 

地震や台風など、災害の多い昨今ですが…こういう「生物災害」も忘れてはいけませんね。

災害は、忘れた頃にやって来る。

 

 

--------------(記事了)--------------

 

 

【参考書籍】

『危険生物撃退マニュアル~ヒアリ・マダニ・セアカゴケグモ

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