京アニ放火事件。
日本どころか世界を震撼させた大事件から、早くも一ヶ月が経過しようとしています。
この間、かなり多くの方が「京アニ支援活動」に参加されており、その成果が物凄いことになっています。
www.jiji.com(2019/8/17)
代理人弁護士によると、同社が開設した支援専用口座には、13日時点で計約19億6800万円の入金があった。
個人が直接入金したケースに加え、アニメ関連グッズ販売「アニメイト」(東京都板橋区)が国内外119店舗で集めた約2億4900万円など、他の企業や団体が募り、寄付した金額も含まれる。
支援の輪は国内にとどまらない。米アニメ配給会社がクラウドファンディングを行ったほか、中国、フランス、サウジアラビアのアニメ関連企業などから支援金の申し出があった。
ドイツや台湾で開催されたアニメイベントに参加したファンらからは、応援メッセージが届いているという。
(https://www.jiji.com/jc/article?k=2019081700121&g=socより。改行・朱入れ等は筆者。以下同)
支援の動きは、今もなお続いています。
これも、京アニさんの活動が呼んだものでしょう。
普段から従業員を大切にし、作品を愛し、ファンを喜ばせることを目指した結果、世界中の人々に愛される存在になった。その愛情が形になって、今の支援体制があると考えます。
客を馬鹿にしたり、従業員を「使い捨ての道具」としか考えていない企業には、ここまでの高レベルで支援は起きないでしょう。
京アニが、それらの対極にいる組織だと皆が思っているからこそ、人種や国籍の壁を越えて支援が届くのです。
ただただ、素晴らしい。
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一方、京アニに放火した犯人は、未だに入院中。
犯人も大火傷して意識不明になり、高度治療施設に移送して集中的な治療が施されましたが…。
何とか命は助かった模様。
www.sankei.com(2019/8/17)
京都府警が殺人などの容疑で逮捕状を取った青葉真司容疑者(41)。
現在、全身やけどで大阪府内の病院で治療中で、皮膚移植を繰り返すなど予断を許さない状況が続く
捜査幹部は「過去のトラブルや性格などは徐々に見えてきているものもある。ただ、決定的に動機や犯行手段につながるものは今のところまだよくわからない」と話し、こう続けた。
「全容を解明するには相当な時間がかかるだろう」
(https://www.sankei.com/west/news/190817/wst1908170016-n1.html)
上記産経記事の他にも、特集を組んでいるメディアは多いですが…。
今の所、青葉容疑者への直接的取調べは進んでおらず、犯行動機等は不明。
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ただ…逮捕直後に容疑者が言った「作品をパクられた」という主張は、どうも容疑者の思い込みだった可能性が高い。
京アニ側の発表によると、
「容疑者と思われる人物から、作品の応募はあった。しかし、応募要件を満たしていない為、不採用だった」
とのこと。
「応募要件を満たさず」というのは、審査以前の問題になります。
例えば…
■「作品の粗筋を、1ページ程度でまとめてください」と明記してあるのに、100ページ書く。
■「縦書きで書いてください」と明記してあるのに、横書き。
■「ページ番号を入れてください」と明記してあるのに、入れない。
…このレベルの話になります。
注意書きや約束事を守れない応募作品は、内容を見る前に不採用となっても、文句は言えません。
そもそも、京アニの作品は「漫画や小説などの”原作”が存在し、それをアニメ化する」というモノが大半。パクリが生まれ難い会社なのですが…。
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他方…
犯人の治療を担当している医療機関の方は、大変でしょう。
病状も深刻であり、多くの労力と設備能力を割かないと、救命できません。
助かったとしても、恐らくは死刑になります。
強烈な冤罪の証拠でも出てくれば、話は変わってきますが…ほぼ現行犯であり、監視カメラの映像も多数残っています。冤罪と考えるのには無理がある。
「裁判の末、絞首刑になるだろう」と思いながら、命を助ける医療関係者。
複雑な心境でしょうが、取調べを行わないままで容疑者死亡となれば、何もかも闇の中。これでは遺族も納得いかないでしょうし、類似犯罪の再発防止策も打てない。
犯人の為ではなく、遺族と今後の社会の為に、治療を続けて欲しいところです。
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あの事件から、早くも一ヶ月。
しかし、「まだ一ヶ月しか経過していない」とも言えます。
戦後の犯罪史に残る、未曾有の放火殺人事件です。調べる事は山積み。
そう簡単に、結論は出ないでしょう。
しかし、いつかは区切りをつけなければなりません。
その時に出た答えが、できるだけ多くの方の傷を癒し、同様の事件を防ぐ助けになるものであれば…。
そういう方向を、なんとか目指して欲しいもの。
(イメージ画像 http://www.ashinari.com/2016/04/20-393846.php)
今回の事件で死傷された方、そのご家族や友人、京アニ関係者、ファンの方々…等々。
多くの方の傷が癒え、「野に咲く花を見て、優しく・ニッコリ笑える」という状態に回復できる。そんな日が来ることを、心の底から祈っております。
支援者は、世界中にいるのです。
いつかきっと、笑顔になれる日が来る筈。
-------------------(記事了)-------------------
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