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【伝染病の話】エボラ出血熱・日本上陸騒ぎ

エボラ出血熱という伝染病があります。

致死率が異様に高く、これといった特効薬も無い怖い病気。主な流行地域は、アフリカです。

東京都感染症情報センター » エボラ出血熱の流行地域

 

先日、この病気「エボラ出血熱」が、日本にやって来たかも?…という話が出て、騒ぎになりました。

結論は、「エボラじゃなくて、インフルエンザ」でした。ひと安心です。

 

yomidr.yomiuri.co.jp(2019/8/5)

厚生労働省は4日、エボラ出血熱が流行するコンゴ民主共和国から帰国して埼玉県に滞在していた70歳代女性が発熱し国立感染症研究所村山庁舎(東京)でエボラウイルス感染の有無を検査した結果、陰性だったと発表した。


女性は仕事で同国に滞在した後、7月31日に帰国。8月3日になって38度以上の発熱があったため、国立感染症研究所村山庁舎(東京)に検体を送り、感染の有無を確認していた。

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20190805-OYTET50000/より。改行・朱入れ等は筆者によるもの。以下同)

 

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今回はエボラではありませんでしたが、交通網が発達し、物凄い勢いで人の往来が起こっている現代社会です。日本国内にエボラが来ないかといえば…そんな保証はありません。

「いつかは来る」と思っていた方がいいでしょう。

 

筆者の様な一般市民に出来る事は、「正確な情報を基に、正しく怖がって用心しよう」という事くらい。

最もやってはいけない事は、「よく分からないままで、パニックになる事」です。

 

今回のエボラ騒ぎでは、残念ながら後者の兆候がありました。妙な情報がツイッター等で回り、パニックの臭いがプンプン。

 

幸い、政府や関係機関が主体となって、早めに情報を出し、巨大なパニックになる前に沈静化しました。

関係機関の方々は、良い仕事した! お疲れ様でした。

 

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今回のデマ騒ぎの切っ掛けは、ツイッター等で「エボラは空気感染する」という話が湧いた事です。

 

www.j-cast.com(2019/8/5)

エボラ出血熱(エボラ熱)に感染した疑いがある患者がいると厚生労働省が2019年8月4日に発表し、検査の結果、同日中に陰性であることが確認された件をめぐり、インターネット上で一時的に誤情報が拡散される騒ぎがあった。

一部ユーザーが、エボラ熱は「空気感染するみたい」などと発信したのだ。

 

だが実際には、厚労省や官邸が感染経路として「空気感染はしません」と呼びかけている。

https://www.j-cast.com/2019/08/05364322.html?p=all

 

「エボラは、未来永劫、絶対に空気感染しない」とは言い切れませんが、現段階では空気感染の話は出ていません。

厚労省国立感染症研究所、国境無き医師団、その他多数の団体が同じ事を言っています。

厚生労働省HP「エボラ出血熱について」

 

仮に、エボラが「極悪レベルの空気感染能力を持つ」という病気であったならば、アフリカは既に滅んでいるハズ。

しかし、そうはなっていませんね。

 

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アフリカでエボラが流行している理由には、エボラが持つ性質の他に、

 

「医師や治療設備の数が、全然足りない」

「現地の情勢が不安定で、医師が武装勢力に襲われる危険があり、活動が制限されてしまう」

「現地では、古来からの呪術信仰が残っており、医学的にNG行為でも・呪術的にOKならば、実行されてしまう場合がある」

「医師が治療できない場合、エボラ患者の家族等が看病するしかない。が、看病する者の知識が乏しいので、感染が広がり易い」

 

…といった「人災」の側面もあります。

 

日本では、そういう心配は少ないでしょう。

万が一、エボラが入ってきたとしても、アフリカと同じ事になる可能性は低い。

 

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今回のデマ騒ぎの根底には、エボラ出血熱」についての誤解・知識不足があると考えます。

 

www.asahi.com(2017/1/30)

空気感染する病原体は、以前にお話しした「接触感染」や「飛沫感染」でも当然感染します。その病気の代表が麻疹(はしか)、水痘(水ぼうそう)、結核です。

 

病院には抵抗力の弱い人がいますから、これらの病原体に感染した患者さんに入院してもらって治療する場合には、一定期間隔離する必要があります。

治療にあたる医療スタッフがつけるマスクも普通のものではダメで、かなり目が細かく、かつ静電気を利用して微粒子を捕獲する特殊なマスクの着用が義務付けられます。

 

ちなみに、一時期、世間の関心を呼んだエボラ出血熱MERS(中東呼吸器症候群)や、新型インフルエンザは飛沫感染です。

 

  (https://www.asahi.com/articles/ASK1Z5W1FK1ZUBQU01G.htmlより)

 

上記記事で紹介されている感染経路は、3つ。

接触感染」→感染者や感染源に、直に接触する事で感染する。

飛沫感染→クシャミや咳に含まれる、唾液や鼻水といった「目に見えにくい、細かい飛沫・しぶき」が元で感染する。感染する距離は、おおよそ1~2メートル程度。

「空気感染」飛沫感染する距離・範囲を超えて感染する。強力なものになれば、「同じ部屋にいた」くらいではなく、「電車で、同じ車両に乗っていた」くらいの距離でもリスクあり。

 

エボラは、上記記事では飛沫感染とのこと。

細かな飛沫で感染するのであれば、触るのはもっと駄目。接触感染」もあり得る。

(と言いますか、「接触感染が最も多い」とするページ・情報源が大半)

 

しかし、「同じ地域に住んでいる、ただそれだけで感染」というトンデモ報告はありません。何らかの形で、病原体との接触がないと感染しない。

 

国立感染症研究所によれば、患者との接触の他に「患者の体液で汚染された環境に入って感染」「人間以外の動物に触れた事による感染」があるとの事です。

 

www.niid.go.jp(2019/8/7閲覧)

 

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また、今回のデマ騒ぎの背景には、「空気感染」についての誤解もあるでしょう。

 

恐らく…

今回のデマを信じた人が考える「空気感染」は、ゲームや映画にありがちな、

患者と接触する事が全く無くても、

患者と同じ自治体(市町村)にいるだけで、

どんなに健康な者でも極悪ウィルスに100%感染して発病する

という強烈なものでは?

 

もしそういう考えであれば、大きな勘違いです。

そこまで酷い病気の話は、聞いた事がありません。

もし存在すれば、人間は既に滅んでいるでしょう。

 

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「用心する」という事と、「ひたすら怖がりまくる」「疑心暗鬼になる」という事は違います。

ちゃんとした知識・情報を持っていれば、「ちょうどいい怖がり方」ができるハズ。それが「用心する」という事です。

 

正確な情報を持つ事は、いわば「暗闇を照らすライトを得る」という事。

何も見えないからパニックになるのです。照明器具があり、周囲の状況が分かれば、落ち着いて行動できますよ。

事が起こる前から、積極的に情報収集を行い、慌てないようにしましょう。

 

 

------------------(記事了)------------------

 

 

【参考書籍】『エボラvs人類 終わりなき戦い』

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