makaran宝箱

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時速50メートル

車の運転。

毎日やっていらっしゃる方、多いと思います。

そんなドライバーさん達にとって、恐ろしいと言うか…腹立たしいと言うか…。とある交通事故に関して、ニュースが流れていました。

 

www.nishinippon.co.jp2019年4月3日)

信号無視したり、横断歩道のない場所を渡ったりする「乱横断」による事故が後を絶たない。福岡県内で増加傾向にある歩行者の死亡事故の一因になっているほか、北九州市で起きたバイクと高齢歩行者の衝突事故では3月、歩行者側が重過失傷害容疑で立件されている。身体能力や認知能力が低下する高齢者の乱横断が問題視されており、県警や識者は警鐘を鳴らす。

 

事故は昨年11月、北九州市小倉北区の交差点で起きた。小倉北署によると、70代の男性が赤信号を無視して横断歩道近くの道路を渡ったところ、青信号に従い走ってきたバイクと衝突。バイクの運転手は転倒し、頭部に約1カ月の重傷を負った。歩行者の男性も足の骨を折る大けがをした。

 

署は歩行者側にも大きな過失があると判断。歩行者の男性を重過失傷害容疑で、バイクの運転手は自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で書類送検した。

 (※朱入れ等は、筆者によるもの。以下同)

 

高齢の歩行者が、

赤信号を無視して、

横断歩道ではなく「横断歩道近くの道路」を渡ったところ

青信号で通過しようとしたバイクと衝突し、

バイクの運転手は頭に重傷。歩行者は足の骨折。

 

この記事だけを見れば、「トンデモ横断をした側の責任が重く、運転者側は軽い」と思いたくなります。「運転者の責任ゼロでもOKでは?」と言う方も、ひょっとしたら…出てくるかも?

しかし、残念ながら、運転者の責任が問われる場合が多い。

「車両の運転に際しては、”○×かも知れない”という考えを、常に持っていなさい」と教習所で教わってるハズなんです。その為、走行中に事故を起こした時点で、運転側の責任ゼロとはなりにくいもの。難しい所です。

 

とはいえ、この記事のケースでは、運転者さんに同情します。歩行者が、信号を無視しただけではなく、横断歩道ではない道路を渡ろうとしたのですから。

警察も、「バイクに事故の全責任があるのではなく、歩行者側にも重大な過失があった」と判断しています。運転者にとっては救いかと。

 

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(画像はイメージです)

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私も、似た経験があります。

 

ある日の夜。

私は、片側3~4車線くらいある広い道路を、制限速度を守って、普通に安全運転で走ってました。ちょっと遅い時間帯だったので、道はかなり空いていました。私の前には、軽自動車が1台だけ。私との車間距離は、車10台分くらい。

その状態で、しばらく直線道路を走っていると、前の軽自動車が「やや急ブレーキ気味」で止まりました。「キーッ!」というブレーキの音はしませんでしたが、ちょっと変な止まり方。

何だろうな?…と思い、車線変更して前の車を避けようとしました。

 

その瞬間、私は見ました。

変な止まり方をした軽自動車の前を、時速50メートル程度のヨチヨチ超低速で、歩いて横断する老人の姿を。

危ない…!

 

幸い、軽自動車と歩行者が接触した様子は無く、私も歩行者に衝突する事は無く、事故は発生せず。

しかし、一歩間違えば大惨事になっていた可能性があります。歩行者・軽自動車・私の三者を含む多重事故になってた可能性アリ。

その場を通過した後、「大丈夫か?」と思って路肩に停車しましたが、近くにいた警察官が素早くやって来て、老人を保護していた様子。幸運でした。

 

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後日、この事を友人に話したところ、こんな答えが返って来ました。

「多分、足が悪かったんじゃないかな?」

「そういう人は、歩道橋や横断歩道まで行くのが面倒で、変な所を渡ろうとするから。事故らなくて幸運だったね」

 

友人の指摘は、鋭かったと思います。同様の記述が、上記リンク先記事にもありました。

横断歩道の前後30メートル以内ではねられた人が8人(前年比5人増)に上り、横断歩道が近くにあるのに利用しない乱横断が増えていた。

 

大阪大大学院の篠原一光教授(交通心理学)は、高齢者にとっての危険性について「身体能力が衰えると、横断歩道まで行くのが面倒になり、楽なコースで渡りたくなりがち。視野が狭くなるなど認知機能も低下している場合は危険を確認できないまま横断してしまう」と指摘。ドライバーにとっても乱横断は予想外の動きで、気づくのが遅れやすいという。

https://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/499344/

 

高齢による衰えは、仕方ありません。

が、命がけでルール違反の横断をしてよい理由にはなりません。

命が大事。

 

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他方、運転手側に「○×かもしれない運転」をやれと言われても、限界はあります。

特に、自動車には”死角”というものがあり、大型車になるほど「見えない部分」が増えます。

歩行者側が、「ドライバーは、自分に気付いているはずだ」と思い込むのは危険です。

警視庁HPにも、同様の指摘が掲載されています。

 

www.keishicho.metro.tokyo.jp

 

上記リンク先には、高齢者の方に向けて、様々な注意事項を述べています。歩行者に関する部分を抜粋すると…

 

・信号無視は危険。

・横断禁止の標識が出ている所で、道路横断は危険。

・車には「死角」があり、運転手が注意しても、見えない部分があります。

・高齢者の交通事故の多くは、自宅から500メートル以内で発生しています。慣れた道だからといって、油断してはダメ。

・信号を渡る時も、周囲に気を配って渡りましょう。

 

…この様な感じになります。

 

「歩行者は、絶対に保護されるもの」

「運転手は、絶対にこちらに気付いて・停車するに決まってるから、横断歩道以外でも渡ってOK」

これは大きな勘違い。高齢者に限らず、こういう考えでは事故に巻き込まれます。

運転側だけでなく、歩行者側も「○×かも知れない」という考えを持った方が安全。

 

「見通しの良い道路だけど、ひょっとして、ドライバーが気付いていないかも?」

こう思って用心すれば、事故の発生確率を下げる事は可能です。

 

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事故は、「起こらない・起こさない様に用心する」という事が一番大事。

もし起こってしまえば、死者が出る事も多い。最悪の場合、死者・負傷者が複数人になる事も。

巻き込まれた人は、皆が不幸になります。

 

事故を減らす為には、「変な思い込みを捨てる」「多少面倒でも、決まりを守る」という事が重要。

基本に立ち返り、安全についてジックリ考えてみるのはいかがでしょうか?