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見世物ではなく、教育です

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(画像はイメージです)


「春のセンバツ高校野球」が、今年も開催中。時間に余裕のある方は、毎日テレビ中継に釘付けで、各試合の行方を見守っている事でしょう。

高校球児が、持てる力を出し切って戦う…という清清しい光景。そこに魅力を感じて、高校野球を観戦する方は多いと考えます。

 

しかし、時として「清清しさとは相容れない話」が発生する事もあります。

2019年のセンバツでは、2回戦の習志野vs星稜の試合で、「サイン盗みがあったか無かったか」という話題が出ています。

 

www.daily.co.jp(2019.03.28)

 

www.sponichi.co.jp(2019.03.28)

 

今の所、「サイン盗みは無かった」という話に落ち着いていますが、後味の悪い試合になった事は間違いありません。

 

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「サイン盗み」とは、文字通り「サインを盗み見ること」です。

そもそも「サイン」とは、試合中の情報伝達手段のこと。代表的なものは「投手(ピッチャー)と捕手(キャッチャー)の間で行われる、球種選択のヤリトリ」です。

試合中は、選手が電話や無線機を使えません。その為、指を立てたり折り曲げたりしたジェスチャーを使い、「次はこういう球を投げて」というヤリトリをします。これが「サイン」。

 

このサインは、一種の「内緒話」。相手チームに知られるのは避けたいところ。しかし野球場は広く、「サインをこっそり出したつもりでも、実は丸見えだった」という事も多いもの。

相手に見られた場合は、サインを解読されてしまい、手の内がバレてしまう恐れもあります。バレない為には、「サインの法則性を複雑にする」など、解読を困難にする方法が有効です。が、その方向に進み続けると、サインが複雑になり過ぎて混乱し、「プレイが大事なんだか? サインが大事なんだか?」という本末転倒な話になり易い。

そういった混乱を避けるため、「サイン盗みは、禁止行為」とされています。

 

www.huffingtonpost.jp(2019年3月29日)

このサイン盗み、高校野球では「大会規則」で明確に禁止されている。「大会規則9」では『走者やベースコーチなどが、捕手のサインを見て打者にコースや球種を伝える行為を禁止する』とされている。

また、仮に発覚した場合は『審判委員はタイムをかけ、当該選手と攻撃側ベンチに注意をし、止めさせる』と規定されている。

 

大会規則に加えて、日本高等学校野球連盟高野連)から「周知徹底事項」という資料が配られています。これは「何でもあり…はマズイ。円滑な試合をする為、マナーとして守るべき事を並べますから、各学校は尊重しましょうね」という内容のもの。

 

参考1:【鳥取県高等学校野球連盟HP】https://www.tottori-hbf.jp/syuuchi.html

参考2:【京都府高等学校野球連盟HP】http://www.kyoto-koyaren.jp/koyaren/pdf/95kai/syuchi.pdf

参考3:【埼玉県高等学校野球連盟HP】http://www2.ttcn.ne.jp/sai-kouyaren/dlfile/syuchi.pdf

 

この周知徹底事項の一節に、「マナーの向上について」という記述があります。そこに「サイン盗み」についての話が書いてあります。

2 マナーの向上について

1 準備投球時、打者や次打者などがダートサークル付近に近づき、タイミングを測る行為はしない。

2 走者およびベースコーチなどが、捕手のサインを見る行為、打者にコースおよび球種を伝える行為ならびに打者がベンチに投球のコースおよび球種を伝える行為を禁止する。このような疑いがあるときは、審判委員はタイムをかけ、当該選手および攻撃側ベンチに注意を与え、すぐに止めさせる。

3  ベースコーチが、打者走者(走者)の触塁に合わせて『セーフ』のゼスチャーおよびコールをする行為はしない。

4 本塁打を打った打者の出迎えはしない。

5 喜びを誇示する派手な「ガッツポーズ」などは、相手チームへの不敬・侮辱に繋がりかねないので慎む。

6 投手はロジンバッグを投手板の後方に置き、指先だけで使用し、丁寧に取り扱う。

https://www.tottori-hbf.jp/syuuchi.htmlより。朱入れ等は筆者によるもの。)

 

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サイン盗みが、あったか?無かったか?

運営側は「無かった」との見解なので、今回はそうなるんでしょう。

 

しかし、関連記事を見ていると、「やっている所はある」という話もチラホラ。

 

www.nikkansports.com

龍谷大平安原田英彦監督(58)「うちは(選手に、やるなと)言わなくても分かっている。『あそこはやっている』といった情報は入る。都道府県の時点で注意しないといけないこと。高度な野球という意味では(サインが盗まれるとしたら)野球の質が下がっていると言えるかも知れない」

 

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意識していない方が多いのかも知れませんが、高校野球は「教育の一環」です。

プロ野球選手候補の見本市」とか「視聴率を稼ぐ番組ネタ」という話は二の次。子供に対する教育が最重要課題であるハズ。

そういう場で、「勝ってナンボが勝負の世界。罰則が無いのであれば、汚い手を使っても勝てばいい」という指導をするのは、明らかにおかしい。

脱法行為を教えている事になってしまいます。

 

今回は「サイン盗みじゃないの?」と思える行動があって、それを元に騒ぎになっています。

少なくとも、その紛らわしい行為について分析し、同じ事を繰り返さない為のルール作りをやった方がよいでしょう。

「無かったことにする」というのが、一番ダメ。今後の動きが大事ですね。

 

 

 

甲子園での試合は、見世物じゃありません。

子供さんに、いろいろ学んで貰う場所です。

一番大事なのは、プレイしている子供さんの心身。次に大事なのは、プレイしている選手の支えになった親御さんや関係者。観客や視聴者の順位は、かなり後の方になります。

 

「揉めるタネを放置したまま終わる」というのは、大事にするべき人々を、粗末に扱っている事になります。改善しないといけない。

改善の責任を負うべきは、ルールを作る側ですね。「高野連」が、その筆頭でしょうか。

大人の世界でいうところの「国会議員」「政治家」の立場の方々ですね。

 

…そう考えると、何だか不安になってきました。ちゃんとしてくれるでしょうか。